• 資産の流動化に関する法律

資産の流動化に関する法律

平成25年6月21日 改正
第1編
総則
第1条
【目的】
この法律は、特定目的会社又は特定目的信託を用いて資産の流動化を行う制度を確立し、これらを用いた資産の流動化が適正に行われることを確保するとともに、資産の流動化の一環として発行される各種の証券の購入者等の保護を図ることにより、一般投資者による投資を容易にし、もって国民経済の健全な発展に資することを目的とする。
第2条
【定義】
この法律において「特定資産」とは、資産の流動化に係る業務として、特定目的会社が取得した資産又は受託信託会社等が取得した資産をいう。
この法律において「資産の流動化」とは、一連の行為として、特定目的会社が資産対応証券の発行若しくは特定借入れにより得られる金銭をもって資産を取得し、又は信託会社(信託業法第2条第2項に規定する信託会社をいう。以下同じ。)若しくは信託業務を営む銀行(銀行法第2条第1項に規定する銀行をいう。以下同じ。)その他の金融機関が資産の信託を受けて受益証券を発行し、これらの資産の管理及び処分により得られる金銭をもって、次の各号に掲げる資産対応証券、特定借入れ及び受益証券に係る債務又は出資について当該各号に定める行為を行うことをいう。
特定社債、特定約束手形若しくは特定借入れ又は受益証券 その債務の履行
優先出資 利益の配当及び消却のための取得又は残余財産の分配
この法律において「特定目的会社」とは、次編第2章第2節の規定に基づき設立された社団をいう。
この法律において「資産流動化計画」とは、特定目的会社による資産の流動化に関する基本的な事項を定めた計画をいう。
この法律において「優先出資」とは、均等の割合的単位に細分化された特定目的会社の社員の地位であって、当該社員が、特定目的会社の利益の配当又は残余財産の分配を特定出資を有する者(以下「特定社員」という。)に先立って受ける権利を有しているものをいう。
この法律において「特定出資」とは、均等の割合的単位に細分化された特定目的会社の社員の地位であって、特定目的会社の設立に際して発行されたもの(第36条の規定により発行されたものを含む。)をいう。
この法律において「特定社債」とは、この法律の規定により特定目的会社が行う割当てにより発生する当該特定目的会社を債務者とする金銭債権であって、第122条第1項各号に掲げる事項に従い償還されるものをいう。
この法律において「特定短期社債」とは、特定社債のうち、次に掲げるすべての要件を満たすものをいう。
各特定社債の金額が一億円を下回らないこと。
元本の償還について、募集特定社債(第122条第1項に規定する募集特定社債をいう。)の総額の払込みのあった日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。
利息の支払期限を、前号の元本の償還期限と同じ日とする旨の定めがあること。
担保付社債信託法の規定により担保が付されるものでないこと。
この法律において「優先出資証券」とは、優先出資につき特定目的会社が第48条第1項及び同条第3項において準用する会社法第215条第2項の規定により発行する出資証券をいい、「特定社債券」とは、特定社債につき特定目的会社が第125条において準用する同法第696条の規定により発行する債券をいう。
10
この法律において「特定約束手形」とは、金融商品取引法第2条第1項第15号に掲げる約束手形であって、特定目的会社が第205条の規定により発行するものをいう。
11
この法律において「資産対応証券」とは、優先出資、特定社債及び特定約束手形をいう。
12
この法律において「特定借入れ」とは、特定目的会社が第210条の規定により行う資金の借入れをいう。
13
この法律において「特定目的信託」とは、この法律の定めるところにより設定された信託であって、資産の流動化を行うことを目的とし、かつ、信託契約の締結時において委託者が有する信託の受益権を分割することにより複数の者に取得させることを目的とするものをいう。
14
この法律において「資産信託流動化計画」とは、特定目的信託による資産の流動化に関する基本的な事項を定めた計画をいう。
15
この法律において「受益証券」とは、特定目的信託に係る信託契約に基づく信託の受益権を表示する証券であって、受託者がこの法律の定めるところにより発行するものをいう。
16
この法律において「受託信託会社等」とは、特定目的信託の受託者である信託会社又は信託業務を営む銀行その他の金融機関をいう。
17
この法律において「代表権利者」とは、第254条第1項の規定により権利者集会により選任された者をいう。
18
この法律において「特定信託管理者」とは、第260条第1項の規定により受託信託会社等により選任された者をいう。
参照条文
一般振替機関の監督に関する命令第38条 印紙税法施行令第28条 会社法施行規則第4条 各種法人等登記規則第1条 確定拠出年金法施行令第15条 株式会社国際協力銀行法第2条 株式会社国際協力銀行法施行規則第2条 株式会社産業再生機構法施行規則第3条 第6条 株式会社商工組合中央金庫法第21条 株式会社地域経済活性化支援機構法施行規則第3条 株式会社日本政策金融公庫法施行規則第11条 株式会社日本政策投資銀行法第3条 株式会社東日本大震災事業者再生支援機構法施行規則第4条 簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律第60条 外国為替の取引等の報告に関する省令第30条 外国為替令第11条の2 協同組合による金融事業に関する法律施行規則第57条 金融機関の信託業務の兼営等に関する法律施行規則第4条 第11条 第19条 第24条 金融機関の信託業務の兼営等に関する法律施行令第3条 金融機能の強化のための特別措置に関する内閣府令第82条 金融機能の強化のための特別措置に関する法律第25条 金融機能の強化のための特別措置に関する法律施行令第25条 金融業者の貸付業務のための社債の発行等に関する法律施行規則第2条 金融商品取引業等に関する内閣府令第33条 第177条 金融商品取引法第29条の5 第63条 金融商品取引法第二条に規定する定義に関する内閣府令第10条 第10条の2 金融庁設置法第4条 金融庁組織規則第8条 金融庁組織令第4条 漁業協同組合等の信用事業等に関する命令第7条の2 銀行法第10条 銀行法施行規則第14条の7 経済産業省・財務省・内閣府関係株式会社商工組合中央金庫法施行規則第31条 広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律第15条 国有財産法第2条 国家公務員共済組合法施行規則第85条の2の5 債権管理回収業に関する特別措置法第2条 財務省組織規則第196条 財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第8条 第122条 資産対応証券の募集等又はその取扱いを行う特定目的会社及び特定譲渡人に係る行為規制等に関する内閣府令第2条 資産の流動化に関する法律施行規則第1条 資産の流動化に関する法律施行令第1条 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第十条第三項に規定する他の国内の会社から除くものとして公正取引委員会規則で定める会社を定める規則 社債、株式等の振替に関する法律第118条 第124条 第126条 第237条 第238条 第239条 第248条 社債、株式等の振替に関する命令第3条 消費生活協同組合法施行規則第113条 第210条 消費税法施行令第9条 商品投資顧問業者の業務に関する省令第17条 商品先物取引法施行規則第1条 第38条 商法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備に関する法律第60条 消防法施行規則第2条の2 所得税法第2条 第224条の3 第225条 所得税法施行規則第5条 所得税法施行令第4条 信託業法第51条 信託業法施行規則第4条 第6条 第32条 第37条 第41条の2 第51条の3 第52条 信用金庫法第53条 信用金庫法施行規則第120条 水産業協同組合法施行規則第7条 第57条の6 第69条 水産業協同組合法施行令第22条 相続税法第41条 租税特別措置法第9条 第9条の2 第9条の4 第32条 第37条の10 第41条の12 第62条の3 第67条の14 第68条の3の2 第83条の2 第83条の3 租税特別措置法施行規則第4条の6 第22条の18の4 租税特別措置法施行令第4条の7 第39条の32の2 第39条の35の2 宅地建物取引業法第50条の2 担保付社債信託法施行規則第3条 地方公共団体金融機構法第43条 地方自治法第238条 地方税法第72条の2 第73条の7 地方税法施行令第7条の4の2 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する内閣府令第2条 中小企業信用保険法施行令第1条の3 第1条の6 中小企業等協同組合法第9条の8 中小企業等協同組合法施行規則第167条 長期信用銀行法第6条 長期信用銀行法施行規則第13条の7 投資信託及び投資法人に関する法律施行令第15条 第98条の2 特定目的会社登記規則第1条 特定目的会社の監査に関する規則第2条 特定目的会社の計算に関する規則第2条 特定目的会社の社員総会に関する規則第2条 特定目的信託財産の計算に関する規則第2条 特定目的信託の権利者集会等に関する規則第2条 特定目的信託の受益証券の募集等を行う原委託者に係る行為規制等に関する内閣府令第2条 特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令第1条 第8条 特定融資枠契約に関する法律第2条 特別会計に関する法律第66条 特別振替機関の監督に関する命令第44条 都市再生特別措置法第29条 独立行政法人住宅金融支援機構の業務運営並びに財務及び会計に関する省令第42条 独立行政法人住宅金融支援機構法第13条 独立行政法人都市再生機構法第37条 独立行政法人福祉医療機構法第20条 独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法第29条 独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法施行令第6条 農業協同組合及び農業協同組合連合会の信用事業に関する命令第10条 農業協同組合法第10条 農業協同組合法施行規則第6条 農水産業協同組合に係る中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する命令第2条 農林中央金庫法第54条 農林中央金庫法施行規則第78条 破産法第150条 犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則第10条 犯罪による収益の移転防止に関する法律施行令第8条 東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律施行規則第17条の3 東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律施行令第32条の3 品種登録規則第46条 不動産特定共同事業法施行規則第8条 第31条 法人税法第2条 第4条の2 法人税法施行令第11条 第14条の6 第22条 第155条の8 保険業法第98条 保険業法施行規則第20条の15 第52条の12の2 民事再生法第120条の2 有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第25条 有価証券発行学校法人の財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則第2条 郵便貯金法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令第1条 預金保険法第132条 労働金庫及び労働金庫連合会に係る中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する命令第2条 労働金庫及び労働金庫連合会の金融機能の強化のための特別措置に関する命令第63条 労働金庫法第58条 労働金庫法施行規則第102条
第3条
【会社法の規定を準用する場合の読替え】
この法律(第194条第4項を除く。)の規定において会社法の規定を準用する場合には、同法の規定中「電磁的記録」とあるのは「電磁的記録(資産流動化法第4条第4項に規定する電磁的記録をいう。)」と、「電磁的方法」とあるのは「電磁的方法(資産流動化法第40条第3項に規定する電磁的方法をいう。)」と、「法務省令」とあるのは「内閣府令」と読み替えるものとする。
第2編
特定目的会社制度
第1章
届出
第4条
【届出】
特定目的会社は、資産の流動化に係る業務を行うときは、あらかじめ内閣総理大臣に届け出なければならない。
前項の規定による届出(以下「業務開始届出」という。)を行う特定目的会社は、次に掲げる事項を記載した届出書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
商号
営業所の名称及び所在地
取締役及び監査役の氏名及び住所並びに政令で定める使用人があるときは、その者の氏名及び住所
会計参与設置会社(会計参与を置く特定目的会社をいう。以下同じ。)であるときは、その旨並びに会計参与の氏名又は名称及び住所
第6条の規定に基づくすべての特定社員の承認があった年月日
その他内閣府令で定める事項
前項の届出書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
定款
資産流動化計画
特定資産(不動産その他の特定資産に付随して用いられる特定資産であって、価値及び使用の方法に照らし投資者の投資判断に及ぼす影響が軽微なものとして内閣府令で定めるもの(以下「従たる特定資産」という。)を除く。次号において同じ。)の譲受けに係る予約その他の内閣府令で定める契約の契約書の副本又は謄本
特定資産の管理及び処分に係る業務を行わせるために設定する信託その他の契約に関する書類として内閣府令で定める書類
第6条の承認があったことを証する書面
その他内閣府令で定める書類
前項の場合において、定款又は資産流動化計画が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして内閣府令で定めるものをいう。以下同じ。)をもって作成されているときは、書面に代えて電磁的記録を添付することができる。
第5条
【資産流動化計画】
資産流動化計画には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
資産流動化計画の計画期間及び計画期間に関する事項として内閣府令で定める事項
資産対応証券及び特定借入れに関する次に掲げる事項
優先出資においては、総口数の最高限度、優先出資の内容(利益の配当又は残余財産の分配についての優先的内容を含む。以下同じ。)その他の発行及び消却に関する事項として内閣府令で定める事項
特定社債(特定短期社債を除く。以下この号、第40条第1項第5号第67条第1項第122条第1項第19号第152条第1項第1号及び第153条第2項において同じ。)においては、総額、特定社債の内容その他の発行及び償還に関する事項として内閣府令で定める事項
転換特定社債においては、総額、転換の条件、転換によって発行すべき優先出資の内容、転換を請求することができる期間その他の発行及び償還に関する事項として内閣府令で定める事項
新優先出資引受権付特定社債においては、次に掲げる事項
(1)
総額
(2)
各新優先出資引受権付特定社債に付する新優先出資の引受権(以下この号において「引受権」という。)の内容
(3)
引受権を行使することができる期間
(4)
引受権のみを譲渡することができることとする場合は、その旨
(5)
引受権を行使しようとする者の請求があるときは、新優先出資引受権付特定社債の償還に代えてその払込金額(第122条第1項第14号に規定する払込金額をいう。)をもって第145条第2項の払込みがあったものとする旨
(6)
利益の配当については、第145条第2項の規定による払込みをした時の属する事業年度又はその前事業年度終了の日において新優先出資の発行があったものとみなす旨
(7)
その他発行及び償還に関する事項として内閣府令で定める事項
特定短期社債においては、限度額その他の発行及び償還に関する事項として内閣府令で定める事項
特定約束手形においては、限度額その他の発行及び償還に関する事項として内閣府令で定める事項
特定借入れにおいては、限度額その他の借入れ及び弁済に関する事項として内閣府令で定める事項
特定資産の内容、取得の時期及び譲渡人その他の特定資産に関する事項として内閣府令で定める事項
特定資産の管理及び処分の方法、管理及び処分に係る業務を行わせるために設定する信託の受託者その他の特定資産の管理及び処分に関する事項として内閣府令で定める事項
資金の借入れ(特定借入れを除く。)に関する事項として内閣府令で定める事項
その他内閣府令で定める事項
前項第1号の資産流動化計画の計画期間は、政令で定める特定資産の区分に応じ、その管理及び処分に関する合理的な計画の策定可能な期間として政令で定める期間を超えてはならない。
資産流動化計画は、電磁的記録をもって作成することができる。
会社法第31条第3項を除く。)(定款の備置き及び閲覧等)の規定は、第1項の資産流動化計画について準用する。この場合において、同条第1項及び第2項中「発起人(株式会社の成立後にあっては、当該株式会社)」とあるのは「特定目的会社」と、同条第1項中「発起人が定めた場所(株式会社の成立後にあっては、その本店及び支店)」とあるのは「その本店及び支店」と、同条第2項中「発起人(株式会社の成立後にあっては、その株主及び債権者)」とあるのは「社員(資産流動化法第26条に規定する社員をいう。)及び債権者」と、「発起人が定めた時間(株式会社の成立後にあっては、その営業時間)」とあるのは「特定目的会社の営業時間」と、同条第4項中「株式会社」とあるのは「特定目的会社」と読み替えるものとする。
第6条
【資産流動化計画に係る特定社員の承認】
特定目的会社が業務開始届出を行うときは、資産流動化計画について、あらかじめすべての特定社員の承認を受けなければならない。
第7条
【業務開始届出に係る特例】
特定目的会社が資産の流動化に係る業務のうち資産対応証券の発行に先立って特定資産の取得その他の内閣府令で定めるものを行う場合であって、業務開始届出を行うときは、第5条の規定にかかわらず、同条第1項第2号に掲げる事項のうちその記載又は記録の省略が投資者の保護に反しないものとして内閣府令で定めるもの(次項において「特定事項」という。)の記載又は記録を省略することができる。この場合において、第4条第3項第3号及び第4号に掲げる書類のうち内閣府令で定めるものの添付を省略することができる。
前項の規定により特定事項の記載又は記録を省略して業務開始届出を行った特定目的会社が、資産流動化計画に基づき資産対応証券の発行を行うときは、あらかじめ、内閣府令で定めるところにより、当該特定事項を記載し、又は記録した資料及び前項後段の規定により添付を省略した資料(これらの資料が電磁的記録で作成されているときは、内閣府令で定める電磁的記録又は当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面)を内閣総理大臣に提出しなければならない。
第8条
【特定目的会社名簿】
内閣総理大臣は、特定目的会社名簿を備え、内閣府令で定めるところにより、これを公衆の縦覧に供しなければならない。
内閣総理大臣は、特定目的会社名簿に第4条第2項第1号から第3号までに掲げる事項及び第218条又は第219条の規定による内閣総理大臣の処分に関する事項その他内閣府令で定める事項を登載しなければならない。
第9条
【届出事項の変更】
特定目的会社は、第4条第2項各号(第5号を除き、第11条第5項において準用する場合を含む。)に掲げる事項又は資産流動化計画に変更があったときは、内閣府令で定める期間内に、内閣総理大臣に届け出なければならない。ただし、資産流動化計画に記載又は記録された事項の変更であって、特定資産の取得の時期の確定に伴う変更その他の軽微な変更として内閣府令で定めるものについては、この限りでない。
前項の規定による届出(以下この編において「変更届出」という。)を行う特定目的会社は、当該変更の内容及びその理由を記載した届出書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
変更届出が資産流動化計画の変更に係る場合には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
変更後の資産流動化計画
資産流動化計画の変更がこの法律の規定に基づき行われたことを証する書類として内閣府令で定める書類
第4条第4項の規定は、前項の変更後の資産流動化計画について準用する。
内閣総理大臣は、変更届出を受理したときは、次に掲げる事項を特定目的会社名簿に登載しなければならない。
変更届出のあった年月日
変更届出が第4条第2項各号(第5号を除き、第11条第5項において準用する場合を含む。)に掲げる事項の変更に係るときは、当該変更の内容
変更届出が資産流動化計画の変更に係るときは、その変更があった旨及び変更年月日
第10条
【資産流動化計画に係る業務の終了の届出】
特定目的会社は、資産流動化計画に従って、優先出資の消却、残余財産の分配並びに特定社債、特定約束手形及び特定借入れに係る債務の履行を完了したときは、その日から三十日以内に、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
内閣総理大臣は、前項の規定による届出を受理したときは、同項の資産流動化計画に基づく業務が終了した旨及びその届出のあった年月日を特定目的会社名簿に登載しなければならない。
第11条
【新たな資産流動化計画の届出】
特定目的会社が新たな資産流動化計画に基づく資産の流動化に係る業務を行うときは、あらかじめ、内閣府令で定めるところにより内閣総理大臣に届け出なければならない。
前項の規定による届出(以下この編において「新計画届出」という。)は、前条第1項の規定による届出をした特定目的会社でなければ行うことができない。
新計画届出を行う場合にあっては、特定目的会社は、第159条第1項の社員総会の承認があったことを証する書類を添付しなければならない。
内閣総理大臣は、新計画届出を受理したときは、その届出のあった年月日を特定目的会社名簿に登載しなければならない。
第4条第2項第3項第1号を除く。)及び第4項第6条並びに第7条の規定は、新計画届出について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第12条
【廃業の届出】
特定目的会社が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該各号に定める者は、その日から三十日以内に、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
破産手続開始の決定により解散したとき。 その破産管財人
破産手続開始の決定以外の事由により解散したとき。 その清算人
内閣総理大臣は、前項の規定による届出があったときは、当該届出に係る特定目的会社を特定目的会社名簿から抹消しなければならない。
第2章
特定目的会社
第1節
総則
第13条
【法人格及び住所】
特定目的会社は、法人とする。
特定目的会社の住所は、本店の所在地にあるものとする。
第14条
【商行為等】
特定目的会社がその事業としてする行為及びその事業のためにする行為は、商行為とする。
商法第11条から第15条まで及び第19条の規定は、特定目的会社については、適用しない。
第15条
【商号等】
特定目的会社は、その名称を商号とする。
特定目的会社は、その商号中に特定目的会社という文字を用いなければならない。
特定目的会社でない者は、その名称又は商号中に、特定目的会社であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
何人も、不正の目的をもって、他の特定目的会社であると誤認されるおそれのある名称又は商号を使用してはならない。
前項の規定に違反する名称又は商号の使用によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある特定目的会社は、その営業上の利益を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
参照条文
第2節
設立
第16条
【定款】
特定目的会社を設立するには、発起人が定款を作成し、その全員がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。
特定目的会社の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
目的
商号
本店の所在地
特定資本金の額(この法律に別段の定めがある場合を除き、特定出資の発行に際して特定社員となる者が特定目的会社に対して払込み又は給付をした財産の額をいう。以下同じ。)
発起人の氏名又は名称及び住所
存続期間又は解散の事由
特定目的会社を設立する場合には、次に掲げる事項は、第1項の定款に記載し、又は記録しなければ、その効力を生じない。
金銭以外の財産の出資をする者の氏名又は名称、当該財産及びその価額並びにその者に対して割り当てる設立時発行特定出資(特定目的会社の設立に際して発行する特定出資をいう。以下この節において同じ。)の口数
資産流動化計画に従って譲り受ける特定資産以外の財産で特定目的会社の成立後に譲り受けることを約したもの及びその価額並びにその譲渡人の氏名又は名称
特定目的会社の成立により発起人が受ける報酬その他の特別の利益及びその発起人の氏名又は名称
特定目的会社の負担する設立に関する費用(定款の認証の手数料その他特定目的会社に損害を与えるおそれがないものとして内閣府令で定めるものを除く。)
第2項各号及び前項各号に掲げる事項のほか、特定目的会社の定款には、この法律の規定により定款の定めがなければその効力を生じない事項及びその他の事項でこの法律の規定に違反しないものを記載し、又は記録することができる。
定款は、電磁的記録をもって作成することができる。この場合において、当該電磁的記録に記録された情報については、内閣府令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
会社法第30条(定款の認証)及び第31条第3項を除く。)(定款の備置き及び閲覧等)の規定は、特定目的会社の定款について準用する。この場合において、同法第30条第2項中「第33条第7項若しくは第9項又は第37条第1項若しくは第2項」とあるのは「資産の流動化に関する法律(以下「資産流動化法」という。)第18条第2項において準用する第33条第7項又は第9項」と、同法第31条第2項中「株主」とあるのは「社員(資産流動化法第26条に規定する社員をいう。)」と読み替えるものとする。
第17条
【設立時発行特定出資に関する事項の決定等】
発起人は、特定目的会社の設立に際して次に掲げる事項(定款に定めがある事項を除く。)を定めようとするときは、その全員の同意を得なければならない。
発起人が割当てを受ける設立時発行特定出資の口数
前号の設立時発行特定出資と引換えに払い込む金銭の額
発起人は、設立時発行特定出資の全部を引き受けなければならない。
各発起人は、特定目的会社の設立に際し、設立時発行特定出資を一口以上引き受けなければならない。
第18条
【定款の記載又は記録事項に関する検査役の選任】
発起人は、定款に第16条第3項各号に掲げる事項についての記載又は記録があるときは、同条第6項において準用する会社法第30条第1項の公証人の認証の後遅滞なく、当該事項を調査させるため、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをしなければならない。
会社法第33条第2項から第11項まで(第10項第2号を除く。)(定款の記載又は記録事項に関する検査役の選任)、第868条第1項(非訟事件の管轄)、第870条第1項第1号及び第3号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第871条(理由の付記)、第872条第4号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第874条第1号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第876条(最高裁判所規則)の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、同法第33条第7項及び第8項中「第28条各号」とあるのは「資産流動化法第16条第3項各号」と、同項中「設立時発行株式」とあるのは「設立時発行特定出資」と、同条第10項中「前各項」とあるのは「資産流動化法第18条第1項及び同条第2項において準用する第33条第2項から第9項まで」と、同項第1号中「第28条第1号及び第2号」とあるのは「資産流動化法第16条第3項第1号及び第2号」と、同項第3号中「第28条第1号又は第2号」とあるのは「資産流動化法第16条第3項第1号又は第2号」と、同条第11項第2号中「第28条第2号」とあるのは「資産流動化法第16条第3項第2号」と、同項第3号中「第38条第1項」とあるのは「資産流動化法第21条第1項」と、「同条第2項第2号」とあるのは「同項」と読み替えるものとする。
第19条
【出資の履行】
発起人は、設立時発行特定出資の引受け後遅滞なく、その引き受けた設立時発行特定出資につき、その出資に係る金銭の全額を払い込み、又はその出資に係る金銭以外の財産の全部を給付しなければならない。ただし、発起人全員の同意があるときは、登記、登録その他権利の設定又は移転を第三者に対抗するために必要な行為は、特定目的会社の成立後にすることを妨げない。
前項の規定による払込みは、発起人が定めた銀行等(銀行、信託会社その他これに準ずるものとして内閣府令で定めるものをいう。以下同じ。)の払込みの取扱いの場所においてしなければならない。
第20条
【設立時発行特定出資の特定社員となる権利の譲渡】
発起人は、前条第1項の規定による払込み又は給付(以下この節において「出資の履行」という。)をすることにより設立時発行特定出資の特定社員となる権利を譲渡してはならない。
参照条文
第21条
【設立時役員等の選任等】
発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、設立時取締役(特定目的会社の設立に際して取締役となる者をいう。以下同じ。)及び設立時監査役(特定目的会社の設立に際して監査役となる者をいう。以下同じ。)を選任しなければならない。
次の各号に掲げる場合には、発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、当該各号に定める者を選任しなければならない。
設立しようとする特定目的会社が会計参与設置会社である場合 設立時会計参与(特定目的会社の設立に際して会計参与となる者をいう。以下同じ。)
設立しようとする特定目的会社が会計監査人設置会社(会計監査人を置く特定目的会社又はこの法律の規定により会計監査人を置かなければならない特定目的会社をいう。以下同じ。)である場合 設立時会計監査人(特定目的会社の設立に際して会計監査人となる者をいう。以下同じ。)
会社法第38条第3項及び第39条第3項(設立時役員等の選任)、第40条第1項及び第2項本文(設立時役員等の選任の方法)、第42条(設立時役員等の解任)並びに第43条第1項及び第2項本文(設立時役員等の解任の方法)の規定は、特定目的会社の設立時取締役、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人について準用する。この場合において、同法第39条第3項中「第331条第1項第335条第1項において準用する場合を含む。)、第333条第1項若しくは第3項又は第337条第1項若しくは第3項」とあるのは「資産流動化法第70条第1項資産流動化法第72条第2項において準用する場合を含む。)、資産流動化法第71条第1項同条第2項において準用する第333条第3項又は資産流動化法第73条第1項若しくは第3項」と、同法第40条第2項本文及び第43条第2項本文中「設立時発行株式一株」とあるのは「設立時発行特定出資一口」と読み替えるものとする。
会社法第46条第1項及び第2項(設立時取締役等による調査)の規定は、特定目的会社の設立時取締役及び設立時監査役について準用する。この場合において、同条第1項第1号中「第33条第10項第1号又は第2号」とあるのは「資産流動化法第18条第2項において準用する第33条第10項第1号」と、「現物出資財産等(同号に掲げる場合にあっては、同号の有価証券に限る。)」とあるのは「現物出資財産等」と、同項第2号中「第33条第10項第3号」とあるのは「資産流動化法第18条第2項において準用する第33条第10項第3号」と読み替えるものとする。
第22条
【設立の登記等】
特定目的会社の設立の登記は、その本店の所在地において、次に掲げる日のいずれか遅い日から二週間以内にしなければならない。
前条第4項において準用する会社法第46条第1項の規定による調査が終了した日
発起人が定めた日
前項の登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。
目的
商号
本店及び支店の所在場所
特定目的会社の存続期間又は解散の事由
特定資本金の額
発行した特定出資の総口数
特定社員名簿管理人(特定目的会社に代わって特定社員名簿の作成及び備置きその他の特定社員名簿に関する事務を行う者をいう。以下同じ。)を置いたときは、その氏名又は名称及び住所並びに営業所
取締役及び監査役の氏名及び住所
取締役のうち特定目的会社を代表しない者があるときは、代表取締役(特定目的会社を代表する取締役をいう。以下同じ。)の氏名
特定目的会社が会計参与設置会社であるときは、その旨並びに会計参与の氏名又は名称及び第86条第2項において準用する会社法第378条第1項の場所
特定目的会社が会計監査人設置会社であるときは、その旨及び会計監査人の氏名又は名称
第76条第4項の規定により選任された一時会計監査人の職務を行うべき者を置いたときは、その氏名又は名称
第104条第7項に規定する措置をとることとするときは、同条第5項に規定する貸借対照表及び損益計算書の内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって内閣府令で定めるもの
第194条第1項の規定による公告方法(特定目的会社が公告(この編又は他の法律の規定により官報に掲載する方法によりしなければならないものとされているものを除く。)をする方法をいう。以下この編において同じ。)についての定款の定めがあるときは、その定め
前号の定款の定めが電子公告(第194条第1項第3号に規定する電子公告をいう。イにおいて同じ。)を公告方法とする旨のものであるときは、次に掲げる事項
電子公告により公告すべき内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって会社法第911条第3項第29号イに規定するもの
第194条第2項後段の規定による定款の定めがあるときは、その定め
第14号の定款の定めがないときは、第194条第3項の規定により同条第1項第1号に掲げる方法を公告方法とする旨
会社法第915条第1項及び第2項(変更の登記)、第916条第1号に係る部分に限る。)(他の登記所の管轄区域内への本店の移転の登記)、第917条第1号に係る部分に限る。)(職務執行停止の仮処分等の登記)並びに第918条(支配人の登記)の規定は、特定目的会社の本店の所在地における登記について準用する。この場合において、同法第915条第1項中「第911条第3項各号又は前三条各号」とあるのは「資産流動化法第22条第2項各号」と、同条第2項中「第199条第1項第4号」とあるのは「資産流動化法第36条第1項第4号」と、「株式」とあるのは「特定出資」と、同法第916条第1号中「第911条第3項各号」とあるのは「資産流動化法第22条第2項各号」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第930条第1項第1号及び第5号に係る部分に限る。)、第2項及び第3項(支店の所在地における登記)、第931条(他の登記所の管轄区域内への支店の移転の登記)並びに第932条本文(支店における変更の登記等)の規定は、特定目的会社の支店の所在地における登記について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第23条
【特定目的会社の成立】
特定目的会社は、その本店の所在地において設立の登記をすることによって成立する。
第24条
【設立時発行特定出資の引受けに関する担保責任】
特定目的会社の成立の時に設立時発行特定出資のうち引受けのない部分があるときは、当該特定目的会社の発起人及び設立時取締役は、共同して、当該部分について引き受けたものとみなす。特定目的会社の成立後に特定出資の引受人の設立時発行特定出資の引受けに係る意思表示が取り消されたときも、同様とする。
特定目的会社の成立の時に設立時特定出資のうち出資の履行がされていないものがあるときは、当該特定目的会社の発起人及び設立時取締役は、連帯して、当該払込みがされていない額又は当該給付がされていない金銭以外の財産の価額を支払う義務を負う。
会社法第64条(払込金の保管証明)の規定は、第19条第1項の規定による払込みの取扱いをした銀行等について準用する。この場合において、同法第64条第1項中「第57条第1項の募集をした場合には、発起人」とあるのは「発起人」と、同条第2項中「株式会社」とあるのは「特定目的会社」と読み替えるものとする。
参照条文
第25条
【会社法等の準用】
会社法第50条(株式の引受人の権利)の規定は特定目的会社の設立時発行特定出資の引受人の権利について、同法第51条(引受けの無効又は取消しの制限)の規定は設立時発行特定出資の引受けの無効又は取消しについて、それぞれ準用する。この場合において、同法第50条中「株主」とあるのは、「特定社員」と読み替えるものとする。
会社法第2編第1章第8節(発起人等の責任)の規定は、特定目的会社について準用する。この場合において、同法第52条第2項中「第28条第1号」とあるのは「資産流動化法第16条第3項第1号」と、「第33条第2項」とあるのは「資産流動化法第18条第2項において準用する第33条第2項」と、同条第3項中「第33条第10項第3号」とあるのは「資産流動化法第18条第2項において準用する第33条第10項第3号」と、同法第55条中「総株主」とあるのは「総社員」と読み替えるものとする。
会社法第828条第1項第1号に係る部分に限る。)及び第2項第1号に係る部分に限る。)(会社の組織に関する行為の無効の訴え)、第834条第1号に係る部分に限る。)(被告)、第835条第1項(訴えの管轄及び移送)、第836条第1項及び第3項(担保提供命令)、第837条から第839条まで(弁論等の必要的併合、認容判決の効力が及ぶ者の範囲、無効又は取消しの判決の効力)、第846条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)並びに第937条第1項第1号イに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は、特定目的会社の設立の無効の訴えについて準用する。この場合において、同法第828条第2項第1号中「株主等(株主、取締役又は清算人(監査役設置会社にあっては株主、取締役、監査役又は清算人、委員会設置会社にあっては株主、取締役、執行役又は清算人)をいう。以下この節において同じ。)」とあるのは「社員、取締役、監査役又は清算人」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第97条第3項及び会社法第7編第2章第2節第847条第2項第849条第2項及び第5項並びに第851条を除く。)(株式会社における責任追及等の訴え)の規定は、発起人、設立時取締役又は設立時監査役の責任を追及する訴えについて準用する。この場合において、同法第847条第1項中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主(第189条第2項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主を除く。)」とあるのは「特定社員又は六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き優先出資を有する優先出資社員(資産流動化法第26条に規定する優先出資社員をいう。)」と、同条第3項から第5項まで及び第7項中「株主」とあるのは「特定社員又は優先出資社員」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第3節
社員の権利義務等
第1款
総則
第26条
【社員】
特定目的会社(優先出資を発行しない特定目的会社に限る。)の社員は、特定社員とし、優先出資を発行する特定目的会社の社員は、特定社員及び優先出資社員(優先出資を有する者をいう。以下同じ。)とする。
第27条
【社員の責任及び権利等】
社員の責任は、その有する特定出資又は優先出資の引受価額を限度とする。
社員は、その有する特定出資又は優先出資につき次に掲げる権利その他この法律の規定により認められた権利を有する。
利益の配当を受ける権利
残余財産の分配を受ける権利
特定社員は、その有する特定出資につき社員総会における議決権を有する。
優先出資社員は、この法律に別段の定めがある場合を除き、その有する優先出資につき社員総会における議決権を有しない。ただし、定款に別段の定めがあるときは、この限りでない。
社員に第2項第1号及び第2号に掲げる権利の全部を与えない旨の定款の定めは、その効力を有しない。
会社法第106条(共有者による権利の行使)及び第109条第1項(株主の平等)の規定は、特定目的会社の特定出資又は優先出資について準用する。この場合において、同項中「株主」とあるのは「社員」と、「数」とあるのは「口数」と読み替えるものとする。
第2款
特定社員
第28条
【特定社員名簿】
特定目的会社は、特定社員名簿を作成し、これに次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
特定社員の氏名又は名称及び住所
前号の特定社員の有する特定出資の口数
第1号の特定社員が特定出資を取得した日
特定出資信託を設定した場合には、その旨並びに受託者及び受益者の氏名又は名称及び住所その他の特定出資信託に係る内閣府令で定める事項
特定目的会社は、一定の日(以下この款において「基準日」という。)を定めて、基準日において特定社員名簿に記載され、又は記録されている特定社員をその権利を行使することができる者と定めることができる。
会社法第122条第4項を除く。)(株主名簿記載事項を記載した書面の交付等)、第124条第2項及び第3項(基準日)、第125条第1項から第3項まで(株主名簿の備置き及び閲覧等)並びに第126条(株主に対する通知等)の規定は特定目的会社の特定社員に係る特定社員名簿について、同法第123条(株主名簿管理人)の規定は特定目的会社の特定社員名簿管理人について、同法第196条第1項及び第2項(株主に対する通知の省略)の規定は特定目的会社の特定社員に対する通知について、それぞれ準用する。この場合において、同法第122条第1項中「前条第1号」とあるのは「資産流動化法第28条第1項第1号」と、「株主名簿記載事項」とあるのは「資産流動化法第28条第1項各号に掲げる事項」と、同法第124条第2項中「基準日株主」とあるのは「基準日において特定社員名簿に記載され、又は記録されている特定社員」と、同法第125条第1項中「株主名簿管理人」とあるのは「特定社員名簿管理人」と、同項並びに同条第3項第1号及び第2号中「株主」とあるのは「社員」と、同法第126条第3項中「株式が」とあるのは「特定出資が」と、同条第4項中「株式の」とあるのは「特定出資の」と、同条第5項中「第299条第1項第325条において準用する場合を含む。)」とあるのは「資産流動化法第55条第1項又は第56条第1項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第2項前項において準用する会社法第124条第2項及び第3項並びに同法第196条第3項の規定は、第32条第3項各号に掲げる事項が特定社員名簿に記載され、又は記録された質権者(以下「登録特定出資質権者」という。)について準用する。
第29条
【特定出資の譲渡】
特定社員は、特定出資の全部又は一部を他の特定社員に譲渡することができる。
特定社員以外の者が譲渡により特定出資を取得するには、特定目的会社の承認がなければならない。
第30条
【特定出資の譲渡の対抗要件等】
特定出資の譲渡は、その特定出資を取得した者の氏名又は名称及び住所を特定社員名簿に記載し、又は記録しなければ、特定目的会社その他の第三者に対抗することができない。
会社法第132条第1項及び第2項第133条並びに第134条(株主の請求によらない株主名簿記載事項の記載又は記録、株主の請求による株主名簿記載事項の記載又は記録)の規定は、特定目的会社の特定出資について準用する。この場合において、これらの規定中「株主」とあるのは「特定社員」と、「株主名簿記載事項」とあるのは「資産流動化法第28条第1項各号に掲げる事項」と、「株主名簿」とあるのは「特定社員名簿」と、「株式取得者」とあるのは「特定出資取得者」と、同法第132条第1項第3号中「自己株式」とあるのは「自己特定出資(資産流動化法第59条第2項に規定する自己特定出資をいう。)」と、同法第134条第1号中「第136条」とあるのは「資産流動化法第31条第1項」と、同条第2号中「第137条第1項」とあるのは「資産流動化法第31条第2項」と、同条第3号中「第140条第4項」とあるのは「資産流動化法第31条第7項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第31条
【特定出資の譲渡に係る承認手続】
特定社員は、その有する特定出資を特定社員以外の者(当該特定出資を発行した特定目的会社を除く。)に譲り渡そうとするときは、当該特定目的会社に対し、当該者が当該特定出資を取得することについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができる。
特定出資を当該特定出資を発行した特定目的会社以外の者から取得した者(特定社員以外の者に限り、当該特定目的会社を除く。以下この条において「特定出資取得者」という。)は、特定目的会社に対し、当該特定出資を取得したことについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができる。
前項の規定による請求は、利害関係人の利益を害するおそれがないものとして内閣府令で定める場合を除き、その取得した特定出資の特定社員として特定社員名簿に記載され、若しくは記録された者又はその相続人その他の一般承継人と共同してしなければならない。
次の各号に掲げる請求(以下この条において「譲渡等承認請求」という。)は、当該各号に定める事項を明らかにしてしなければならない。
第1項の規定による請求 次に掲げる事項
当該請求をする特定社員が譲り渡そうとする特定出資の口数
イの特定出資を譲り受ける者の氏名又は名称
特定目的会社が第1項の承認をしない旨の決定をする場合において、第7項に規定する指定買取人がイの特定出資を買い取ることを請求するときは、その旨
第2項の規定による請求 次に掲げる事項
当該請求をする特定出資取得者の取得した特定出資の口数
イの特定出資取得者の氏名又は名称
特定目的会社が第2項の承認をしない旨の決定をする場合において、第7項に規定する指定買取人がイの特定出資を買い取ることを請求するときは、その旨
特定目的会社が第1項又は第2項の承認をするか否かの決定をするには、社員総会の決議によらなければならない。
特定目的会社は、前項の決定をしたときは、譲渡等承認請求をした者(以下この条において「譲渡等承認請求者」という。)に対し、当該決定の内容を通知しなければならない。
特定目的会社は、第4項第1号ハ又は第2号ハの請求を受けた場合において、第1項又は第2項の承認をしない旨の決定をしたときは、社員総会の決議によって、当該譲渡等承認請求に係る特定出資を買い取る者(当該特定目的会社を除く。以下この条において「指定買取人」という。)を指定しなければならない。
会社法第142条第1項及び第2項(指定買取人による買取りの通知)の規定は指定買取人について、同法第143条第2項(譲渡等承認請求の撤回)の規定は第4項第1号ハ又は第2号ハの請求をした譲渡等承認請求者について、同法第144条第1項から第6項まで(売買価格の決定)、第868条第1項(非訟事件の管轄)、第870条第2項第3号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第870条の2(申立書の写しの送付等)、第871条本文(理由の付記)、第872条第5号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第872条の2(抗告状の写しの送付等)、第873条本文(原裁判の執行停止)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第876条(最高裁判所規則)の規定はこの項において準用する同法第142条第1項の規定による通知があった場合について、それぞれ準用する。この場合において、同法第142条第1項中「第140条第4項」とあるのは「資産流動化法第31条第7項」と、同条第2項中「一株」とあるのは「一口」と、「株式会社」とあるのは「特定目的会社」と、同法第144条第1項及び第4項から第6項までの規定中「対象株式」とあるのは「資産流動化法第31条第7項に規定する特定出資」と、「第140条第1項第2号」とあるのは「第142条第1項第2号」と、同条第1項第2項及び第6項中「株式会社」とあるのは「指定買取人」と、同条第5項中「一株」とあるのは「一口」と、同条第6項中「第141条第2項」とあるのは「第142条第2項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第145条第2号を除く。)(株式会社が承認をしたとみなされる場合)の規定は、特定目的会社の第1項又は第2項の承認について準用する。この場合において、同条第1号中「第139条第2項」とあるのは、「資産流動化法第31条第6項」と読み替えるものとする。
第32条
【特定出資の質入れ】
特定社員は、その有する特定出資に質権を設定することができる。
特定出資の質入れは、その質権者の氏名又は名称及び住所を特定社員名簿に記載し、又は記録しなければ、特定目的会社その他の第三者に対抗することができない。
特定出資に質権を設定した者は、特定目的会社に対し、次に掲げる事項を特定社員名簿に記載し、又は記録することを請求することができる。
質権者の氏名又は名称及び住所
質権の目的である特定出資
特定目的会社が次に掲げる行為をした場合には、特定出資を目的とする質権は、当該行為によって当該特定出資の特定社員が受けることのできる金銭等(金銭その他の財産をいう。以下同じ。)について存在する。
特定出資の併合
利益の配当
残余財産の分配
特定出資の取得
登録特定出資質権者は、前項の金銭等(金銭に限る。)を受領し、他の債権者に先立って自己の債権の弁済に充てることができる。
会社法第147条第3項(株式の質入れの対抗要件)の規定は特定出資について、同法第149条第1項から第3項まで(株主名簿の記載事項を記載した書面の交付等)、第150条(登録株式質権者に対する通知等)、第152条第2項及び第154条第2項(株式の質入れの効果)の規定は特定目的会社の特定出資に係る登録特定出資質権者について、それぞれ準用する。この場合において、これらの規定中「株主名簿」とあるのは「特定社員名簿」と、同法第149条第1項中「前条各号」とあるのは「資産流動化法第32条第3項各号」と、「同条各号」とあるのは「同項各号」と、同法第152条第2項中「前条」とあるのは「資産流動化法第32条第4項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第33条
【特定出資の信託】
特定出資は、第29条第2項の規定にかかわらず、社員総会の承認を受けないで信託会社等(信託会社及び信託業務を営む銀行その他の金融機関をいう。以下同じ。)に信託することができる。
特定出資の信託(以下「特定出資信託」という。)に係る契約には、次に掲げる条件を付さなければならない。
信託の目的が、特定目的会社の資産流動化計画に基づく資産の流動化に係る業務が円滑に行われるよう特定出資を管理するものであること。
資産流動化計画の計画期間を信託期間とすること。
信託財産の管理について受託者に対して指図を行うことができないこと。
委託者又は受益者が、信託期間中に信託の合意による終了を行わないこと。
委託者又は受益者が、信託期間中に信託法第150条(特別の事情による信託の変更を命ずる裁判)の規定による場合を除き、信託財産の管理方法を変更しないこと。
第30条第1項及び前条並びに会社法第133条(株主の請求による株主名簿記載事項の記載又は記録)の規定は、第1項の規定に基づき特定出資を信託する場合について準用する。この場合において、第30条第1項中「取得した者の氏名又は名称及び住所」とあるのは「受託者及び受益者の氏名又は名称及び住所その他の特定出資信託に係る内閣府令で定める事項並びに特定出資信託の設定」と、前条第1項から第3項までの規定中「特定出資」とあるのは「特定出資信託の受益権」と、同条第4項中「特定出資を」とあるのは「特定出資信託の受益権を」と、「当該特定出資」とあるのは「当該特定出資信託の受益権」と、同法第133条第1項中「株式会社」とあるのは「特定目的会社」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第34条
【自己の特定出資の取得及び質受けの禁止等】
特定目的会社は、権利の実行に当たりその目的を達成するために必要な場合を除き、自己の特定出資を取得し、又は質権の目的としてこれを受けてはならない。
前項の規定は、特定目的会社が、特定社員の相続人からその相続により取得した当該特定目的会社の特定出資を当該相続の開始後一年以内に買い受けるために取得する場合には、適用しない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
自己特定出資(特定目的会社が有する自己の特定出資をいい、権利の実行に当たりその目的を達成するために取得したものを除く。)の口数が、特定出資の総口数の五分の一を超えることとなるとき。
当該特定目的会社の特定出資の買受価格が、第115条第3項第1号に掲げる額から同項第2号から第5号までに掲げる額の合計額及び同条第1項の規定により分配した金銭の額の合計額を控除して得た額を超えるとき。
当該特定目的会社の事業年度の末日において、第114条第1項第2号から第4号までに掲げる額の合計額が同項第1号に掲げる額を超えるおそれがあると認められるとき。
特定目的会社が前項の特定出資を買い受けるには、社員総会の決議によらなければならない。この場合においては、当該特定出資の売主たる特定社員は、議決権を行使することができない。
特定目的会社が第2項の特定出資の取得をした場合において、当該取得をした日の属する事業年度(その事業年度の直前の事業年度が最終事業年度(各事業年度に係る第102条第2項に規定する計算書類につき第104条第2項の承認を受けた場合(同条第4項前段に規定する場合にあっては、同項後段の報告をした場合)における当該各事業年度のうち最も遅いものをいう。以下同じ。)でないときは、その事業年度の直前の事業年度)に係る第102条第2項に規定する計算書類につき第104条第2項の承認を受けた時(同条第4項前段に規定する場合にあっては、同項後段の報告をした時)における第114条第1項第2号から第4号までに掲げる額の合計額が同項第1号に掲げる額を超えるときは、当該取得に関する職務を行った取締役は、当該特定目的会社に対し、連帯して、その超過額(当該超過額が当該特定出資の取得により特定社員に対して交付した金銭の総額を超える場合にあっては、当該金銭の総額)を支払う義務を負う。ただし、当該取締役がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。
第94条第4項の規定は、前項の取締役の責任について準用する。
特定目的会社は、第1項又は第2項本文に規定する場合において取得した特定出資又は質権を相当の時期に処分しなければならない。
第35条
【特定出資の消却の禁止】
特定出資は、第108条の規定により特定資本金の額の減少をする場合を除き、消却することができない。
第36条
【募集特定出資の発行等】
特定目的会社は、その発行する特定出資を引き受ける者の募集をしようとするときは、その都度、募集特定出資(当該募集に応じて特定出資の引受けの申込みをした者に対して割り当てる特定出資をいう。以下この条において同じ。)について次に掲げる事項を定めなければならない。
募集特定出資の口数
募集特定出資の払込金額(募集特定出資一口と引換えに払い込む金銭又は給付する金銭以外の財産の額をいう。以下この条において同じ。)又はその算定方法
金銭以外の財産を出資の目的とするときは、その旨並びに当該財産の内容及びその価額
募集特定出資と引換えにする金銭の払込み又は前号の財産の給付の期日又はその期間
前項各号に掲げる事項(以下この条において「募集事項」という。)は、社員総会の決議によって定めなければならない。
第1項第2号の払込金額が募集特定出資を引き受ける者に特に有利な金額である場合には、取締役は、前項の社員総会において、当該払込金額でその者の募集をすることを必要とする理由を開示しなければならない。
募集事項は、第1項の募集ごとに、均等に定めなければならない。
会社法第202条から第213条まで(第202条第3項第207条第9項第3号及び第5号並びに第213条第1項第3号を除く。)(株主に株式の割当てを受ける権利を与える場合、募集株式の申込み、募集株式の割当て、募集株式の申込み及び割当てに関する特則、募集株式の引受け、金銭以外の財産の出資、出資の履行、株主となる時期、募集株式の発行等をやめることの請求、引受けの無効又は取消しの制限、不公正な払込金額で株式を引き受けた者等の責任、出資された財産等の価額が不足する場合の取締役等の責任)、第868条第1項(非訟事件の管轄)、第870条第1項第1号及び第4号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第871条(理由の付記)、第872条第4号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第874条第1号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第876条(最高裁判所規則)の規定は、第1項の特定目的会社の募集特定出資について準用する。この場合において、これらの規定中「株主」とあるのは「特定社員」と、「株式」とあるのは「特定出資」と、「数」とあるのは「口数」と、「第199条第1項第3号」とあるのは「資産流動化法第36条第1項第3号」と、「第199条第1項第4号」とあるのは「資産流動化法第36条第1項第4号」と、同法第202条第1項中「募集事項」とあるのは「社員総会の決議により、募集事項」と、同条第2項中「一株」とあるのは「一口」と、同条第5項中「第199条第2項から第4項まで及び前二条」とあるのは「資産流動化法第36条第2項及び第3項」と、同法第204条第2項中「株主総会」とあるのは「社員総会」と、同法第207条第9項第1号中「発行済株式の総数」とあるのは「特定出資の総口数」と、同法第210条中「自己株式」とあるのは「自己特定出資(資産流動化法第59条第2項に規定する自己特定出資をいう。)」と、同条第1号中「法令又は定款」とあるのは「法令、資産流動化計画又は定款」と、同法第213条第1項第1号中「業務執行取締役(委員会設置会社にあっては、執行役。以下この号において同じ。)その他当該業務執行取締役」とあるのは「取締役その他当該取締役」と、同項第2号中「株主総会」とあるのは「社員総会」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
特定目的会社は、第1項第4号の期日(同号の期間を定めた場合にあっては、その期間の末日)に、払込み又は給付がされた財産の額に相当する額の特定資本金の額を増加する定款の変更をしたものとみなす。
会社法第64条(払込金の保管証明)の規定は、第5項において準用する同法第208条第1項の払込みの取扱いをした銀行等について準用する。この場合において、同法第64条第1項中「第57条第1項」とあるのは「資産流動化法第36条第1項」と、「発起人」とあるのは「取締役」と、同条第2項中「成立後の株式会社」とあるのは「特定目的会社」と読み替えるものとする。
会社法第828条第1項第2号に係る部分に限る。)及び第2項第2号に係る部分に限る。)(会社の組織に関する行為の無効の訴え)、第834条第2号に係る部分に限る。)(被告)、第835条第1項(訴えの管轄及び移送)、第836条第1項及び第3項(担保提供命令)、第837条から第840条まで(弁論等の必要的併合、認容判決の効力が及ぶ者の範囲、無効又は取消しの判決の効力、新株発行の無効判決の効力)、第846条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)並びに第937条第1項第1号ロに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は特定目的会社の成立後における特定出資の発行の無効の訴えについて、同法第868条第1項(非訟事件の管轄)、第871条本文(理由の付記)、第872条第2号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第873条本文(原裁判の執行停止)、第875条から第877条まで(非訟事件手続法の規定の適用除外、最高裁判所規則、審問等の必要的併合)及び第878条第1項(裁判の効力)の規定はこの項において準用する同法第840条第2項の申立てについて、それぞれ準用する。この場合において、同法第828条第1項第2号中「六箇月以内(公開会社でない株式会社にあっては、株式の発行の効力が生じた日から一年以内)」とあるのは「一年以内」と、同条第2項第2号中「株主等」とあるのは「社員、取締役、監査役又は清算人」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第829条第1号に係る部分に限る。)(新株発行等の不存在の確認の訴え)、第834条第13号に係る部分に限る。)(被告)、第835条第1項(訴えの管轄及び移送)、第836条から第838条まで(担保提供命令、弁論等の必要的併合、認容判決の効力が及ぶ者の範囲)及び第846条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)並びに第937条第1項第1号ホに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は、特定目的会社の成立後における特定出資の発行の不存在の確認の訴えについて準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
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第97条第3項及び会社法第7編第2章第2節第847条第2項第849条第2項及び第5項並びに第851条を除く。)(株式会社における責任追及等の訴え)の規定は、第5項において準用する同法第212条第1項の規定による支払を求める訴え及び第5項において準用する同法第213条第1項の規定による同項に規定する取締役等の責任を追及する訴えについて準用する。この場合において、同法第847条第1項中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主(第189条第2項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主を除く。)」とあるのは「特定社員又は六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き優先出資を有する優先出資社員」と、同条第3項から第5項まで及び第7項中「株主」とあるのは「特定社員又は優先出資社員」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第37条
【特定出資に係る証券の発行禁止】
特定目的会社は、特定出資については、指図式又は無記名式のいずれの証券も発行してはならない。
第38条
【特定出資についての会社法の準用】
会社法第180条第2項第3号及び第3項を除く。)(株式の併合)、第181条(株主に対する通知等)、第182条(効力の発生)、第234条第2項及び第235条第1項(一に満たない端数の処理)、第868条第1項(非訟事件の管轄)、第869条(疎明)、第871条(理由の付記)、第874条第4号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)並びに第876条(最高裁判所規則)の規定は、特定目的会社の特定出資の併合について準用する。この場合において、同法第180条第2項中「株主総会」とあるのは「社員総会」と、同法第181条中「登録株式質権者」とあるのは「登録特定出資質権者」と、同法第182条及び第235条第1項中「株主」とあるのは「特定社員」と、「数」とあるのは「口数」と、同法第234条第2項中「前項」とあるのは「資産流動化法第38条において準用する第235条第1項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第3款
優先出資社員
第39条
【優先出資の発行】
特定目的会社は、資産流動化計画の定めるところに従い、取締役の決定(取締役が数人あるときは、その過半数をもってする決定)により、優先出資を引き受ける者の募集をすることができる。
第51条第1項第2号に掲げる第二種特定目的会社において、募集優先出資(前項の募集に応じて優先出資の引受けの申込みをした者に対して割り当てる優先出資をいう。以下この款において同じ。)の払込金額(募集優先出資一口と引換えに払い込む金銭をいう。以下この款において同じ。)が当該募集優先出資を引き受ける者に特に有利な金額である場合には、取締役は、社員総会において、当該払込金額でその者の募集をすることを必要とする理由を説明し、当該社員総会の決議によって、当該募集優先出資の種類、口数及び払込金額を定めなければならない。
優先出資社員は、前項の決議について議決権を有する。
会社法第199条第5項(募集事項の決定)の規定は、募集優先出資の払込金額について準用する。
第40条
【募集優先出資の申込み】
特定目的会社は、前条第1項の募集に応じて募集優先出資の引受けの申込みをしようとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。
商号及び業務開始届出の年月日(新計画届出を行った場合にあっては、当該新計画届出の年月日)
募集優先出資の内容(利益の配当又は残余財産の分配についての優先的内容を含む。)及び総口数
募集優先出資の払込金額又はその算定方法
資産流動化計画に他の優先出資の発行についての定めがあるときは、当該他の優先出資の前二号に掲げる事項及びその発行状況
資産流動化計画に特定社債、特定短期社債又は特定約束手形の発行についての定めがあるときは、特定社債については第122条第1項第4号から第8号まで及び第14号に掲げる事項及びその発行状況、特定短期社債又は特定約束手形については発行の限度額その他の内閣府令で定める事項及びその発行状況
資産流動化計画に特定借入れについての定めがあるときは、その限度額その他の内閣府令で定める事項及びその借入状況
資産流動化計画に定められた特定資産(従たる特定資産を除く。)の種類、当該特定資産を特定するに足りる事項、当該特定資産につき存在する特定目的会社に対抗し得る権利その他当該特定資産の価格を知るために必要な事項の概要
前号の特定資産につき、次に掲げる資産の区分に応じ、それぞれ次に定める事項
土地若しくは建物又はこれらに関する権利若しくは資産であって政令で定めるもの 政令で定める不動産鑑定士によるこれらの資産に係る不動産の鑑定評価の評価額
イに掲げる資産以外の資産 特定目的会社以外の者であって政令で定めるものが当該資産の価格につき調査した結果
払込みの取扱いの場所
優先出資の申込口数が第2号に掲げる優先出資の総口数に達しない場合において、その達しない口数の優先出資を引き受けるべきことを約した者があるときは、その氏名又は名称
一定の日までに優先出資の発行がされない場合において、募集優先出資の引受けの取消しをすることができることとするときは、その旨及びその一定の日
前各号に掲げるもののほか、内閣府令で定める事項
前条第1項の募集に応じて募集優先出資の引受けの申込みをする者は、次に掲げる事項を記載した書面を特定目的会社に交付しなければならない。
申込みをしようとする者の氏名又は名称及び住所
引き受けようとする募集優先出資の口数
前項の申込みをする者は、同項の書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、特定目的会社の承諾を得て、同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって内閣府令で定めるものをいう。第194条第1項第3号を除き、以下同じ。)により提供することができる。この場合において、当該申込みをする者は、前項の書面を交付したものとみなす。
第1項の規定は、特定目的会社が同項各号に掲げる事項を記載した金融商品取引法第2条第10項に規定する目論見書を第1項の申込みをしようとする者に対して交付している場合その他募集優先出資の引受けの申込みをしようとする者の保護に欠けるおそれがないものとして内閣府令で定める場合には、適用しない。
特定目的会社は、第1項各号に掲げる事項について変更があったときは、直ちに、その旨及び当該変更があった事項を第2項の申込みをした者(以下この款において「申込者」という。)に通知しなければならない。
特定目的会社が申込者に対してする通知又は催告は、第2項第1号の住所(当該申込者が別に通知又は催告を受ける場所又は連絡先を当該特定目的会社に通知した場合にあっては、その場所又は連絡先)にあてて発すれば足りる。
前項の通知又は催告は、その通知又は催告が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。
取締役は、申込者から資産流動化計画の閲覧又は当該資産流動化計画の謄本若しくは抄本の交付の求めがあったときは、これに応じなければならない。
取締役は、前項の規定による資産流動化計画の謄本又は抄本の交付に代えて、政令で定めるところにより、当該申込者の承諾を得て、当該資産流動化計画の謄本又は抄本に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該取締役は、当該資産流動化計画の謄本又は抄本を交付したものとみなす。
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優先出資については、金銭以外の財産を出資の目的とすることができない。
第41条
【募集優先出資の割当て及び払込み】
特定目的会社は、申込者の中から募集優先出資の割当てを受ける者を定め、かつ、その者に割り当てる募集優先出資の口数を定めなければならない。この場合において、特定目的会社は、当該申込者に割り当てる募集優先出資の口数を、前条第2項第2号の口数よりも減少することができる。
前条第1項から第7項まで及び前項の規定は、募集優先出資を引き受けようとする者がその総口数の引受けを行う契約を締結する場合には、適用しない。
次の各号に掲げる者は、当該各号に定める募集優先出資の口数について募集優先出資の引受人となる。
申込者 特定目的会社の割り当てた募集優先出資の口数
前項の契約により募集優先出資の総口数を引き受けた者 その者が引き受けた募集優先出資の口数
取締役は、募集優先出資の総口数の引受けがあったときは、遅滞なく、各引受人が引き受けた募集優先出資につき、特定目的会社が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所において、それぞれの募集優先出資の払込金額の全額の払込み(以下この款において「出資の履行」という。)をさせなければならない。
会社法第208条第4項及び第5項(出資の履行)の規定は、特定目的会社の募集優先出資について準用する。この場合において、同条第4項及び第5項中「株主」とあるのは、「優先出資社員」と読み替えるものとする。
会社法第64条(払込金の保管証明)の規定は第4項の出資の履行を取り扱う銀行等について、同法第211条(引受けの無効又は取消しの制限)の規定は募集優先出資について、それぞれ準用する。この場合において、同法第64条第1項中「第57条第1項」とあるのは「資産流動化法第39条第1項」と、「発起人」とあるのは「取締役」と、同条第2項中「成立後の株式会社」とあるのは「特定目的会社」と、同法第211条第1項中「第205条」とあるのは「資産流動化法第41条第2項」と、同条第2項中「第209条」とあるのは「資産流動化法第42条第2項」と、「株主」とあるのは「優先出資社員」と、「株式」とあるのは「優先出資」と読み替えるものとする。
第42条
【優先出資の発行の登記、優先出資社員となる時期等】
特定目的会社は、その発行に係る優先出資の総口数の全額の払込みがあった日から二週間以内に、その本店の所在地において、優先出資の発行に係る事項として次に掲げる事項を登記しなければならない。
優先資本金の額(この法律に別段の定めがある場合を除き、優先出資の発行に際して優先出資社員となる者が特定目的会社に対し、払込みをした財産の額をいう。以下同じ。)
内容の異なる二以上の種類の優先出資を発行するときは、優先出資の総口数並びに当該優先出資の種類ごとの口数並びに利益の配当又は残余財産の分配についての優先的内容及び消却に関する規定
優先出資社員名簿管理人(特定目的会社に代わって優先出資社員名簿の作成及び備置きその他の優先出資社員名簿に関する事務を行う者をいう。以下同じ。)を置いたときは、その氏名又は名称及び住所並びに営業所
募集優先出資の引受人は、前項の登記の日に、前条第4項の規定による払込みをした募集優先出資の優先出資社員となる。
特定目的会社の発行に係る優先出資につき第1項の登記の時において引受けのない部分があるときは、取締役は、共同して、当該部分について引き受けたものとみなす。特定目的会社の発行に係る優先出資につき第1項の登記後に優先出資の引受人の募集優先出資の引受けに係る意思表示が取り消されたときも、同様とする。
特定目的会社の発行に係る優先出資につき第1項の登記の時において前条第4項の規定による払込みがされていないものがあるときは、取締役は、連帯して、当該払込みがされていない額を支払う義務を負う。
会社法第210条(募集株式の発行等をやめることの請求)の規定は特定目的会社の第39条第1項の募集に係る優先出資の発行について、同法第212条第1項第1号に係る部分に限る。)(不公正な払込金額で株式を引き受けた者等の責任)の規定は特定目的会社の募集優先出資の引受人について、それぞれ準用する。この場合において、同法第210条中「株主」とあるのは「社員」と、同条第1号中「法令又は定款」とあるのは「法令、資産流動化計画又は定款」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第828条第1項第2号に係る部分に限る。)及び第2項第2号に係る部分に限る。)(会社の組織に関する行為の無効の訴え)、第834条第2号に係る部分に限る。)(被告)、第835条第1項(訴えの管轄及び移送)、第836条第1項及び第3項(担保提供命令)、第837条から第840条まで(弁論等の必要的併合、認容判決の効力が及ぶ者の範囲、無効又は取消しの判決の効力、新株発行の無効判決の効力)、第846条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)並びに第937条第1項第1号ロに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は特定目的会社の優先出資の発行の無効の訴えについて、同法第868条第1項(非訟事件の管轄)、第871条本文(理由の付記)、第872条第2号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第873条本文(原裁判の執行停止)、第875条から第877条まで(非訟事件手続法の規定の適用除外、最高裁判所規則、審問等の必要的併合)及び第878条第1項(裁判の効力)の規定はこの項において準用する同法第840条第2項の申立てについて、それぞれ準用する。この場合において、同法第828条第1項第2号中「六箇月以内(公開会社でない株式会社にあっては、株式の発行の効力が生じた日から一年以内)」とあるのは「一年以内」と、同条第2項第2号中「株主等」とあるのは「社員、取締役、監査役又は清算人」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第829条第1号に係る部分に限る。)(新株発行等の不存在の確認の訴え)、第834条第13号に係る部分に限る。)(被告)、第835条第1項(訴えの管轄及び移送)、第836条から第838条まで(担保提供命令、弁論等の必要的併合、認容判決の効力が及ぶ者の範囲)、第846条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)及び第937条第1項第1号ホに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は、特定目的会社の優先出資の発行の不存在の確認の訴えについて準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第97条第3項及び会社法第7編第2章第2節第847条第2項第849条第2項及び第5項並びに第851条を除く。)(株式会社における責任追及等の訴え)の規定は、第5項において準用する同法第212条第1項の規定による支払を求める訴えについて準用する。この場合において、同法第847条第1項中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主(第189条第2項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主を除く。)」とあるのは「特定社員又は六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き優先出資を有する優先出資社員」と、同条第3項から第5項まで及び第7項中「株主」とあるのは「特定社員又は優先出資社員」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第915条第1項(変更の登記)の規定は、特定目的会社について準用する。この場合において、同項中「第911条第3項各号又は前三条各号」とあるのは、「資産流動化法第42条第1項各号」と読み替えるものとする。
第43条
【優先出資社員名簿】
特定目的会社は、優先出資社員名簿を作成し、これに次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
優先出資社員の氏名又は名称及び住所
前号の優先出資社員の有する優先出資の種類及び口数
第1号の優先出資社員が優先出資を取得した日
第2号の優先出資(優先出資証券が発行されているものに限る。)に係る優先出資証券の番号
特定目的会社は、一定の日(以下この款において「基準日」という。)を定めて、基準日において優先出資社員名簿に記載され、又は記録されている優先出資社員をその権利を行使することができる者と定めることができる。
会社法第123条(株主名簿管理人)、第124条第2項及び第3項(基準日)、第125条第1項から第3項まで(株主名簿の備置き及び閲覧等)並びに第126条(株主に対する通知等)の規定は特定目的会社の優先出資社員に係る優先出資社員名簿について、同法第196条第1項及び第2項(株主に対する通知の省略)の規定は優先出資社員に対する通知について、それぞれ準用する。この場合において、これらの規定中「株主名簿管理人」とあるのは「優先出資社員名簿管理人」と、「基準日株主」とあるのは「基準日において優先出資社員名簿に記載され、又は記録されている優先出資社員」と、「株式」とあるのは「優先出資」と、同法第125条第2項及び第3項中「株主」とあるのは「社員」と、同法第126条第5項中「第299条第1項第325条」とあるのは「資産流動化法第56条第1項第66条第3項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第2項前項において準用する会社法第124条第2項及び第3項並びに同法第196条第3項(株主に対する通知の省略)の規定は、第45条第4項において準用する同法第148条各号に掲げる事項が優先出資社員名簿に記載され、又は記録された質権者(以下「登録優先出資質権者」という。)について準用する。
特定目的会社が優先出資の全部について第49条第2項において準用する会社法第217条第4項の規定により優先出資証券を発行していない場合には、第3項において準用する同法第124条第3項前項において準用する場合を含む。)の公告に代えて、公告すべき事項を優先出資社員、その登録優先出資質権者及び転換特定社債又は新優先出資の引受権を有する者に通知することができる。
第44条
【優先出資の譲渡等】
優先出資社員は、その有する優先出資を譲渡することができる。
特定目的会社は、優先出資の譲渡を制限してはならない。
優先出資の譲渡は、当該優先出資に係る優先出資証券を交付しなければ、その効力を生じない。
優先出資証券の発行前にした優先出資の譲渡は、特定目的会社に対し、その効力を生じない。
第45条
【優先出資の譲渡の対抗要件等】
優先出資の譲渡は、その優先出資を取得した者の氏名又は名称及び住所を優先出資社員名簿に記載し、又は記録しなければ、特定目的会社に対抗することができない。
優先出資証券の占有者は、当該優先出資証券に係る優先出資についての権利を適法に有するものと推定する。
会社法第131条第2項(権利の推定等)の規定は優先出資証券について、同法第132条第1項及び第2項(株主の請求によらない株主名簿記載事項の記載又は記録)並びに第133条(株主の請求による株主名簿記載事項の記載又は記録)の規定は特定目的会社の優先出資について、それぞれ準用する。この場合において、これらの規定中「株主」とあるのは「優先出資社員」と、「株主名簿記載事項」とあるのは「資産流動化法第43条第1項各号に掲げる事項」と、「株主名簿」とあるのは「優先出資社員名簿」と、同法第131条第2項中「株式」とあるのは「優先出資」と、同法第132条第1項第3号中「自己株式」とあるのは「自己優先出資(資産流動化法第59条第2項に規定する自己優先出資をいう。)」と読み替えるものとする。
会社法第146条(株式の質入れ)、第147条第2項及び第3項(株式の質入れの対抗要件)、第148条(株主名簿の記載等)並びに第151条第4号第8号第9号及び第14号に係る部分に限る。)、第153条第2項及び第154条(株式の質入れの効果)の規定は、特定目的会社の優先出資の質入れについて準用する。この場合において、これらの規定中「株主」とあるのは「優先出資社員」と、「株券」とあるのは「優先出資証券」と、「登録株式質権者」とあるのは「登録優先出資質権者」と、同法第148条中「株主名簿」とあるのは「優先出資社員名簿」と、同法第151条第8号中「剰余金」とあるのは「利益」と、同法第153条第2項中「前条第2項に規定する場合」とあるのは「優先出資を併合した場合」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第46条
【自己の優先出資の取得等】
特定目的会社は、次に掲げる場合を除き、自己の優先出資を取得し、又は質権の目的として発行済優先出資の総口数の二十分の一を超える口数の自己の優先出資を受けてはならない。
優先出資の消却のためにするとき。
特定目的会社の権利の実行に当たり、その目的を達成するために必要なとき。
第153条の規定により優先出資を買い取るとき。
特定目的会社は、前項第1号に掲げる場合において取得した優先出資については遅滞なくその失効の手続をとり、同項第2号及び第3号に掲げる場合において取得した優先出資又は質権についてはこれを相当の時期に処分しなければならない。
第47条
【優先出資の消却】
特定目的会社は、次項第109条及び第110条の規定による場合又は第159条第1項の社員総会の承認を経てする場合を除き、優先出資の消却をすることができない。
特定目的会社は、資産流動化計画の定めるところにより、優先出資社員に配当すべき利益をもって優先出資を買い受けて消却することができる。この場合においては、取締役は、当該消却がその効力を生ずる日を定めなければならない。
特定目的会社が優先出資の消却をする場合には、取締役が定めた当該消却の効力が生ずる日(次項において「効力発生日」という。)までに当該特定目的会社に対し当該優先出資に係る優先出資証券を提出しなければならない旨を当該日の一箇月前までに、公告し、かつ、当該優先出資の優先出資社員及びその登録優先出資質権者には、各別にこれを通知しなければならない。
前項の規定にかかわらず、特定目的会社が優先出資の全部について第49条第2項において準用する会社法第217条第4項の規定により優先出資証券を発行していない場合には、当該特定目的会社は、効力発生日の二週間前までに、第1項の規定により優先出資の消却をする旨及び当該効力発生日において当該優先出資の消却の効力が生ずる旨を公告しなければならない。
第43条第5項の規定は、前項の公告について準用する。
会社法第219条第2項及び第3項(株券の提出に関する公告等)並びに第220条(株券の提出をすることができない場合)の規定は、特定目的会社の優先出資の消却に係る優先出資証券の提出について準用する。この場合において、同法第219条第2項中「株主」とあるのは「優先出資社員」と、同条第3項中「第1項各号に定める株式」とあるのは「消却する優先出資」と読み替えるものとする。
第48条
【優先出資証券の発行等】
特定目的会社は、第42条第1項の規定による登記をした日以後遅滞なく、優先出資証券を発行しなければならない。
優先出資証券は、前項の登記後でなければ発行することができない。
会社法第215条第2項(株券の発行)の規定は、特定目的会社の優先出資証券について準用する。この場合において、同項中「株式」とあるのは「優先出資」と、「第180条第2項第2号」とあるのは「資産流動化法第50条第1項において準用する第180条第2項第2号」と読み替えるものとする。
参照条文
第49条
【優先出資証券の記載事項等】
優先出資証券には、次に掲げる事項及びその番号を記載し、特定目的会社の代表取締役がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。
特定目的会社の商号及び業務開始届出の年月日(新計画届出を行った場合には、当該新計画届出の年月日)
当該優先出資証券に係る優先出資の口数
優先出資の内容
会社法第217条(株券不所持の申出)及び第291条(新株予約権証券の喪失)の規定は、特定目的会社の優先出資社員の有する優先出資に係る優先出資証券について準用する。この場合において、同法第217条第2項中「数(種類株式発行会社」とあるのは「口数(二以上の種類の優先出資を発行する特定目的会社」と、「数)」とあるのは「口数)」と、同条第3項中「株主名簿」とあるのは「優先出資社員名簿」と読み替えるものとする。
第50条
【優先出資についての会社法の準用】
会社法第180条第3項を除く。)(株式の併合)、第181条(株主に対する通知等)及び第182条(効力の発生)の規定は、特定目的会社の優先出資の併合について準用する。この場合において、同法第180条第2項中「株主総会」とあるのは「社員総会」と、同法第181条第1項中「株主(種類株式発行会社にあっては、同項第3号の種類の種類株主」とあるのは「優先出資社員(二以上の種類の優先出資を発行する特定目的会社にあっては、同項第3号の種類の優先出資社員」と、「登録株式質権者」とあるのは「登録優先出資質権者」と、同法第182条中「株主」とあるのは「優先出資社員」と、「株式(種類株式発行会社にあっては、同項第3号の種類の株式。以下この条において同じ。)」とあるのは「優先出資(二以上の種類の優先出資を発行する特定目的会社にあっては、同項第3号の種類の優先出資。以下この条において同じ。)」と、「数」とあるのは「口数」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第219条第1項第2号に係る部分に限る。)、第2項及び第3項(株券の提出に関する公告等)並びに第220条(株券の提出をすることができない場合)の規定は、特定目的会社の優先出資の併合に係る優先出資証券の提出について準用する。この場合において、同法第219条第1項中「株主」とあるのは「優先出資社員」と、「登録株式質権者」とあるのは「登録優先出資質権者」と、同項第2号中「株式(種類株式発行会社にあっては、第180条第2項第3号の種類の株式)」とあるのは「優先出資(二以上の種類の優先出資を発行する特定目的会社にあっては、資産流動化法第50条第1項において準用する第180条第2項第3号の種類の優先出資)」と、同条第2項中「株主」とあるのは「優先出資社員」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第234条第2項及び第235条第1項(一に満たない端数の処理)、第868条第1項(非訟事件の管轄)、第869条(疎明)、第871条(理由の付記)、第874条第4号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)並びに第876条(最高裁判所規則)の規定は、特定目的会社の優先出資の消却及び併合について準用する。この場合において、同法第234条第2項中「前項」とあるのは「資産流動化法第50条第3項において準用する第235条第1項」と、同法第235条第1項中「数に一株」とあるのは「口数に一口」と、「合計数」とあるのは「合計口数」と、「株主」とあるのは「優先出資社員」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第4節
特定目的会社の機関
第1款
社員総会
第51条
【社員総会の種類及び権限】
この節から第7節まで、第10節及び第11節において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
第一種特定目的会社 優先出資社員が存在しない特定目的会社
第二種特定目的会社 優先出資社員が存在する特定目的会社
無議決権事項 次に掲げる事項
第一種特定目的会社の社員総会が会議の目的とすべき事項
第二種特定目的会社の社員総会が会議の目的とすべき事項のうち、優先出資社員がこの法律又は定款の定めにより議決権を有する事項以外の事項
有議決権事項 第二種特定目的会社の社員総会が会議の目的とすべき事項のうち、優先出資社員がこの法律又は定款の定めにより議決権を有する事項
社員総会は、この法律に規定する事項及び特定目的会社の組織、運営、管理その他特定目的会社に関する一切の事項について決議をすることができる。
この法律の規定により社員総会の決議を必要とする事項について、取締役その他の社員総会以外の機関が決定することができることを内容とする定款の定めは、その効力を有しない。
第52条
【社員総会の招集】
定時社員総会は、毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならない。
社員総会は、必要がある場合には、いつでも、招集することができる。
社員総会は、次条第5項において準用する会社法第297条第4項の規定により招集する場合を除き、取締役が招集する。
第53条
【社員による招集の請求】
総特定社員の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する特定社員は、取締役に対し、社員総会の目的である事項(当該特定社員が議決権を行使することができる事項に限る。)及び招集の理由を示して、社員総会の招集を請求することができる。
前項の規定による場合を除くほか、有議決権事項を会議の目的とする社員総会については、総優先出資社員の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する優先出資社員は、取締役に対し、社員総会の目的である事項(当該優先出資社員が議決権を行使することができる事項に限る。)及び招集の理由を示して、社員総会の招集を請求することができる。
第1項又は前項の社員総会の目的である事項について議決権を行使することができない特定社員又は優先出資社員が有する議決権の数は、それぞれ第1項の総特定社員又は前項の総優先出資社員の議決権の数に算入しない。
取締役の選任又は解任を会議の目的とする社員総会の招集については、前三項の規定にかかわらず、定款によってこれを請求することができない旨の定めをすることを妨げない。
会社法第297条第4項(株主による招集の請求)、第868条第1項(非訟事件の管轄)、第869条(疎明)、第871条(理由の付記)、第874条第4号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第876条(最高裁判所規則)の規定は、第1項又は第2項の規定による社員総会の招集の請求があった場合について準用する。この場合において、同法第297条第4項中「第1項の規定による請求をした株主」とあるのは「資産流動化法第53条第1項の規定による請求をした特定社員又は同条第2項の規定による請求をした優先出資社員」と、同項第1号及び第2号中「第1項の規定による請求」とあるのは「資産流動化法第53条第1項又は第2項の規定による請求」と読み替えるものとする。
参照条文
第54条
【社員総会の招集の決定】
取締役(前条第5項において準用する会社法第297条第4項の規定により社員が社員総会を招集する場合にあっては、当該社員。次条及び第56条において同じ。)は、社員総会を招集する場合には、次に掲げる事項を定めなければならない。
社員総会の日時及び場所
社員総会の目的である事項
社員総会に出席しない特定社員が書面によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
社員総会に出席しない社員が電磁的方法によって議決権(優先出資社員にあっては、有議決権事項に係る議決権)を行使することができることとするときは、その旨
前各号に掲げるもののほか、内閣府令で定める事項
社員総会に出席しない優先出資社員は、有議決権事項について書面によって議決権を行使することができる。
取締役が数人ある場合には、第1項各号に掲げる事項の決定は、その過半数をもってしなければならない。
第55条
【社員総会の招集の通知等】
第一種特定目的会社の社員総会又は第二種特定目的会社の無議決権事項のみを会議の目的とする社員総会を招集するには、取締役は、社員総会の日の二週間(前条第1項第3号又は第4号に掲げる事項を定めた場合以外の場合にあっては、一週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間))前までに、各特定社員(社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない特定社員を除く。以下この条において同じ。)に対してその通知を発しなければならない。
前条第1項第3号又は第4号に掲げる事項を定めた場合には、前項の通知は、書面でしなければならない。
取締役は、前項の書面による通知の発出に代えて、政令で定めるところにより、特定社員の承諾を得て、電磁的方法により通知を発することができる。この場合において、当該取締役は、同項の書面による通知を発したものとみなす。
前二項の通知には、前条第1項各号に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
前各項の規定にかかわらず、第1項の社員総会は、特定社員の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。ただし、前条第1項第3号又は第4号に掲げる事項を定めた場合は、この限りでない。
会社法第301条(株主総会参考書類及び議決権行使書面の交付等)の規定は前条第1項第3号に掲げる事項を定めた場合において第1項の通知を発するときについて、同法第302条(株主総会参考書類及び議決権行使書面の交付等)の規定は前条第1項第4号に掲げる事項を定めた場合において第1項の通知を発するときについて、それぞれ準用する。この場合において、同法第301条及び第302条の規定中「株主」、「株主総会参考書類」及び「第299条第3項」とあるのはそれぞれ「特定社員」、「社員総会参考書類」及び「資産流動化法第55条第3項」と、同条第4項中「株主総会」とあるのは「社員総会」と読み替えるものとする。
第56条
【社員総会の招集の通知の特例】
有議決権事項を会議の目的に含む社員総会を招集するには、取締役は、社員総会の日の二週間前までに、各社員(社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない社員を除く。以下この条において同じ。)に対して、書面をもって招集の通知を発しなければならない。
前項の通知には、第54条第1項各号に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
前条第3項及び会社法第301条(株主総会参考書類及び議決権行使書面の交付等)の規定は第1項の通知について、同法第302条(株主総会参考書類及び議決権行使書面の交付等)の規定は第54条第1項第4号に掲げる事項を定めた場合において第1項の通知を発するときについて、それぞれ準用する。この場合において、前条第3項中「特定社員」とあるのは「社員」と、同法第301条及び第302条の規定中「株主」、「株主総会参考書類」及び「第299条第3項」とあるのはそれぞれ「社員」、「社員総会参考書類」及び「資産流動化法第56条第3項において準用する資産流動化法第55条第3項」と、同条第4項中「株主総会」とあるのは「社員総会」と読み替えるものとする。
第57条
【社員提案権】
第二種特定目的会社の特定社員又は優先出資社員は、取締役に対し、一定の事項(有議決権事項(当該優先出資社員が議決権を行使することができる事項に限る。次項及び第3項において同じ。)に限る。)を社員総会の目的とすることを請求することができる。
第二種特定目的会社の特定社員又は優先出資社員は、社員総会において、社員総会の目的である有議決権事項につき議案を提出することができる。ただし、当該議案が法令、資産流動化計画若しくは定款に違反する場合又は実質的に同一の議案につき社員総会において総社員(当該議案につき議決権を行使することができない社員を除く。)の議決権の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の賛成を得られなかった日から三年を経過していない場合は、この限りでない。
社員は、取締役に対し、社員総会の日の八週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに、社員総会の目的である有議決権事項につき当該社員が提出しようとする議案の要領を社員に通知すること(第55条第2項又は第3項前条第3項において準用する場合を含む。)の通知をする場合にあっては、その通知に記載し、又は記録すること)を請求することができる。ただし、当該議案が法令、資産流動化計画若しくは定款に違反する場合又は実質的に同一の議案につき社員総会において総社員(当該議案につき議決権を行使することができない社員を除く。)の議決権の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の賛成を得られなかった日から三年を経過していない場合は、この限りでない。
前三項の規定は、特定社員が社員総会において一定の事項(無議決権事項に限る。)を会議の目的とすることを請求し、又は当該事項につき議案を提出することを妨げるものと解してはならない。
前各項の規定は、取締役の選任又は解任に係る事項について、定款で別段の定めをすることを妨げない。
第58条
【社員総会の招集手続等に関する検査役の選任】
特定目的会社、総特定社員(社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない社員を除く。)の議決権の百分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する特定社員又は総優先出資社員(社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない優先出資社員を除く。)の議決権の百分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する優先出資社員は、社員総会に係る招集の手続及び決議の方法を調査させるため、当該社員総会に先立ち、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをすることができる。
会社法第306条第3項から第7項まで(株主総会の招集手続等に関する検査役の選任)及び第307条(裁判所による株主総会招集等の決定)、第868条第1項(非訟事件の管轄)、第870条第1項第1号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第871条(理由の付記)、第872条第4号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第874条第1号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)並びに第876条(最高裁判所規則)の規定は、前項の申立てがあった場合について準用する。この場合において、同法第306条第4項及び第7項中「株式会社」とあるのは「特定目的会社」と、同法第307条第1項第1号第2項及び第3項中「株主総会」とあるのは「社員総会」と、同条第1項第2号中「株主」とあるのは「社員」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
前項において準用する会社法第307条第2項及び第3項に規定する社員総会は、有議決権事項を会議の目的とする社員総会について第1項の申立てがあった場合には、有議決権事項をその会議の目的とする社員総会とみなす。
第59条
【議決権の数】
社員総会において、会議の目的である事項のうち、無議決権事項については特定社員(特定目的会社がその総株主の議決権の四分の一以上を有することその他の事由を通じて特定目的会社がその経営を実質的に支配することが可能な関係にあるものとして内閣府令で定める特定社員を除く。)はその有する特定出資一口につき一個の議決権を、有議決権事項については社員(特定目的会社がその総株主の議決権の四分の一以上を有することその他の事由を通じて特定目的会社がその経営を実質的に支配することが可能な関係にあるものとして内閣府令で定める社員を除く。)はその有する特定出資又は優先出資一口につき一個の議決権を有する。ただし、無議決権事項についての特定社員の議決権の数については、定款で別段の定めをすることができる。
前項の規定にかかわらず、特定目的会社は、自己特定出資(特定目的会社が有する自己の特定出資をいう。以下同じ。)又は自己優先出資(特定目的会社が有する自己の優先出資をいう。以下同じ。)については、議決権を有しない。
第60条
【社員総会の決議】
社員総会の決議のうち無議決権事項に係るものは、定款に別段の定めがある場合を除き、議決権を行使することができる特定社員の議決権の過半数を有する特定社員が出席し、出席した当該特定社員の議決権の過半数をもって行う。
社員総会の決議のうち有議決権事項に係るものは、定款に別段の定めがある場合を除き、議決権を行使することができる社員の議決権の過半数を有する社員が出席し、出席した当該社員の議決権の過半数をもって行う。
前二項の規定にかかわらず、次に掲げる社員総会の決議は、当該社員総会において議決権を行使することができる社員の議決権の過半数を有する社員が出席し、出席した当該社員の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。この場合においては、当該決議の要件に加えて、一定の数以上の社員の賛成を要する旨その他の要件を定款で定めることを妨げない。
第31条第7項の社員総会
第39条第2項の社員総会
第74条第1項の社員総会(取締役(第77条第2項において準用する会社法第342条第3項から第5項までの規定により選任されたものに限る。)又は監査役を解任する場合に限る。)
第109条第1項の社員総会(次のいずれにも該当する場合を除く。)
定時社員総会において第109条第1項に規定する決議がされること。
減少する優先資本金の額がイの定時社員総会の日における欠損の額として内閣府令で定める方法により算定される額を超えないこと。
第131条第2項の社員総会
第139条第4項の社員総会
第152条第1項の社員総会
第二種特定目的会社における第160条第1項第3号に掲げる社員総会
前三項の規定にかかわらず、次に掲げる社員総会の決議は、総特定社員の半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上であって、総特定社員の議決権の四分の三(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
第34条第3項の社員総会
第36条第2項及び同条第5項において読み替えて準用する会社法第204条第2項の社員総会
第38条及び第50条第1項において読み替えて準用する会社法第180条第2項の社員総会
第150条の社員総会
第一種特定目的会社における第160条第1項第3号に掲げる社員総会
第61条
【優先出資社員の書面による議決権の行使】
会社法第311条(書面による議決権の行使)の規定は、特定目的会社の優先出資社員の書面による議決権の行使について準用する。この場合において、同条第3項中「株主総会」とあるのは「社員総会」と読み替えるものとする。
第62条
【優先出資社員のみなし賛成】
特定目的会社は、定款をもって、優先出資社員が社員総会に出席せず、かつ、議決権を行使しないときは、当該優先出資社員はその社員総会に提出された有議決権事項に係る議案(複数の議案が提出された場合において、これらのうちに相反する趣旨の議案があるときは、当該議案のいずれをも除く。)について賛成するものとみなす旨を定めることができる。
前項の規定による定めをした特定目的会社は、第56条第1項の通知にその定めを記載し、又は記録しなければならない。
第1項の規定による定めに基づき議案に賛成するものとみなされた優先出資社員の有する議決権の数は、出席した優先出資社員の議決権の数に算入する。
第63条
【無議決権事項についての決議の省略等】
取締役又は特定社員が社員総会の目的である事項のうち無議決権事項について提案をした場合において、当該提案につき特定社員(当該事項について議決権を行使することができるものに限る。)の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、当該提案を可決する旨の社員総会の決議があったものとみなす。
特定目的会社は、前項の規定により社員総会の決議があったものとみなされた日から一年間、同項の書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
特定社員及び優先出資社員は、特定目的会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
前項の書面の閲覧又は謄写の請求
前項の電磁的記録に記録された事項を内閣府令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
第1項の規定により定時社員総会の目的である事項のすべてについての提案を可決する旨の社員総会の決議があったものとみなされた場合には、その時に当該定時社員総会が終結したものとみなす。
会社法第320条(株主総会への報告の省略)の規定は、特定目的会社の社員総会について準用する。この場合において、同条中「株主」とあるのは、「社員」と読み替えるものとする。
第64条
【資産流動化計画違反の社員総会の決議の取消しの訴え】
社員総会の決議の内容が資産流動化計画に違反するときは、社員、取締役、監査役、清算人、特定社債権者、特定約束手形の所持人又は特定借入れに係る債権者は、社員総会の決議の日から三箇月以内に、訴えをもって当該決議の取消しを請求することができる。当該決議の取消しにより取締役、監査役又は清算人(第76条第1項第168条第5項において準用する場合を含む。)の規定により取締役、監査役又は清算人としての権利義務を有する者を含む。)となる者も、同様とする。
会社法第834条第17号に係る部分に限る。)(被告)、第835条第1項(訴えの管轄及び移送)、第836条第1項及び第3項(担保提供命令)、第837条(弁論等の必要的併合)、第838条(認容判決の効力が及ぶ者の範囲)、第846条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)並びに第937条第1項第1号ト(2)に係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は、前項の決議の取消しの訴えについて準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第65条
【会社法の準用】
会社法第300条本文(招集手続の省略)の規定は第56条第1項の社員総会(第152条第1項に規定する計画変更決議を行う社員総会を除く。)について、同法第310条(議決権の代理行使)並びに第313条第1項及び第3項(議決権の不統一行使)の規定は特定目的会社の社員の議決権の行使について、それぞれ準用する。この場合において、同法第300条中「株主」とあるのは「社員(当該社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない社員を除く。)」と、同法第310条第2項及び第5項から第7項までの規定中「株主総会」とあるのは「社員総会」と、同条第4項中「第299条第3項」とあるのは「資産流動化法第55条第3項資産流動化法第56条第3項において準用する場合を含む。)」と、同法第313条第3項中「株式」とあるのは「特定出資又は優先出資」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第311条(書面による議決権の行使)の規定は第54条第1項第3号に掲げる事項の定めをした特定目的会社の社員総会について、同法第312条(電磁的方法による議決権の行使)の規定は第54条第1項第4号に掲げる事項の定めをした特定目的会社の社員総会について、それぞれ準用する。この場合において、同法第311条第2項中「株主」とあるのは「特定社員」と、同条第4項並びに同法第312条第2項第3項及び第5項中「株主」とあるのは「社員」と、同条第2項中「第299条第3項」とあるのは「資産流動化法第55条第3項資産流動化法第56条第3項において準用する場合を含む。)」と読み替えるものとする。
会社法第314条から第317条まで(取締役等の説明義務、議長の権限、株主総会に提出された資料等の調査、延期又は続行の決議)及び第318条第1項から第4項まで(議事録)の規定は、特定目的会社の社員総会について準用する。この場合において、同法第314条中「株主から」とあるのは「社員から」と、同法第316条第2項中「第297条」とあるのは「資産流動化法第53条」と、同法第317条中「第298条及び第299条」とあるのは「資産流動化法第54条から第56条まで(第55条第5項を除く。)」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第830条(株主総会等の決議の不存在又は無効の確認の訴え)、第831条(株主総会等の決議の取消しの訴え)、第834条第16号及び第17号に係る部分に限る。)(被告)、第835条第1項(訴えの管轄及び移送)、第836条第1項及び第3項(担保提供命令)、第837条(弁論等の必要的併合)、第838条(認容判決の効力が及ぶ者の範囲)、第846条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)並びに第937条第1項第1号トに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は、特定目的会社の社員総会の決議の不存在若しくは無効の確認又は取消しの訴えについて準用する。この場合において、同法第831条第1項中「株主等(当該各号の株主総会が創立総会又は種類創立総会である場合にあっては、株主等、設立時株主、設立時取締役又は設立時監査役)」とあるのは「社員、取締役、監査役又は清算人」と、「取締役、監査役又は清算人(当該決議が株主総会又は種類株主総会の決議である場合にあっては第346条第1項第479条第4項において準用する場合を含む。)の規定により取締役、監査役又は清算人としての権利義務を有する者を含み、当該決議が創立総会又は種類創立総会の決議である場合にあっては設立時取締役又は設立時監査役を含む。)」とあるのは「取締役、監査役又は清算人(資産流動化法第76条第1項資産流動化法第168条第5項において準用する場合を含む。)の規定により取締役、監査役又は清算人としての権利義務を有する者を含む。)」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第66条
【優先出資社員の議決権】
第二種特定目的会社が定款の変更をする場合において、優先出資社員に損害を及ぼすおそれがあるときは、当該定款の変更は、第150条の規定による決議のほか、当該優先出資社員を構成員とする総会(当該定款の変更が損害を及ぼすおそれのある優先出資社員に係る優先出資の種類が二以上ある場合には、当該二以上の種類別に区分された優先出資に係る優先出資社員を構成員とする各総会)の承認がなければ、その効力を生じない。ただし、当該総会において議決権を行使することができる優先出資社員が存しない場合には、この限りでない。
前項の規定による承認の決議は、同項の定款の変更が損害を及ぼすおそれのある優先出資社員に係る発行済優先出資の総口数(当該決議が二以上の種類別に区分された優先出資に係る優先出資社員を構成員とする各総会において行われる場合には、当該種類別の各総会の構成員たる優先出資社員に係る発行済優先出資の口数)の過半数に当たる優先出資を有する優先出資社員が出席し、かつ、その議決権の三分の二以上に当たる多数をもって行わなければならない。この場合においては、当該決議の要件に加えて、一定の数以上の優先出資社員の賛成を要する旨その他の要件を定款で定めることを妨げない。
有議決権事項を会議の目的とする社員総会に関する規定は、第1項の総会について準用する。
第1項に規定する定款の変更に関する議案の要領は、同項の総会の招集の通知に記載し、又は記録しなければならない。
参照条文
第2款
社員総会以外の機関の設置
第67条
特定目的会社には、次に掲げる機関を置かなければならない。ただし、第3号に掲げる機関については、資産対応証券として特定社債のみを発行する特定目的会社であって、資産流動化計画に定められた特定社債の発行総額と特定借入れの総額との合計額が政令で定める額に満たないものにあっては、この限りでない。
一人又は二人以上の取締役
一人又は二人以上の監査役
会計監査人
特定目的会社は、定款の定めによって、会計参与を置くことができる。
第1項ただし書の規定は、定款をもって、同項ただし書に規定する特定目的会社が会計監査人を置くことを妨げるものと解してはならない。
第3款
役員及び会計監査人の選任及び解任
第68条
【選任】
役員(取締役、会計参与及び監査役をいう。以下この款(第70条第1項第7号から第10号まで(第72条第2項において準用する場合を含む。)を除く。)において同じ。)及び会計監査人は、社員総会の決議によって選任する。
会社法第329条第2項(選任)の規定は、前項の決議について準用する。
第69条
【特定目的会社と役員等との関係】
特定目的会社と役員及び会計監査人との関係は、委任に関する規定に従う。
参照条文
第70条
【取締役の資格】
次に掲げる者は、取締役となることができない。
法人
成年被後見人若しくは被保佐人又は外国の法令上これらと同様に取り扱われている者
破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者又は外国の法令上これと同様に取り扱われている者
禁錮以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から三年を経過しない者
この法律、金融商品取引法会社法一般社団法人及び一般財団法人に関する法律投資信託及び投資法人に関する法律宅地建物取引業法出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律割賦販売法貸金業法特定商品等の預託等取引契約に関する法律商品投資に係る事業の規制に関する法律不動産特定共同事業法金融業者の貸付業務のための社債の発行等に関する法律信託業法信託法若しくはこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、又は民事再生法第255条第256条第258条から第260条まで若しくは第262条の罪、外国倒産処理手続の承認援助に関する法律第65条第66条第68条若しくは第69条の罪、破産法第265条第266条第268条から第272条まで若しくは第274条の罪、刑法第204条第206条第208条第208条の3第222条若しくは第247条の罪、暴力行為等処罰に関する法律の罪若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第46条から第49条まで、第50条第1号に係る部分に限る。)若しくは第51条の罪を犯し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から三年を経過しない者
第220条の規定による解散命令により解散を命ぜられた特定目的会社においてその解散命令の前三十日以内にその役員又は政令で定める使用人であった者で、当該解散命令の日から三年を経過しない者
資産流動化計画に定められた特定資産の譲渡人(当該譲渡人が法人であるときは、その役員)
資産流動化計画に定められた特定資産(信託の受益権を除く。)の管理及び処分に係る業務を行わせるために設定された信託の受託者である法人の役員(第200条第2項の規定に基づき特定資産の管理及び処分に係る業務を委託したときは、当該業務の受託者(当該受託者が法人であるときは、その役員))
資産流動化計画に定められた特定資産が信託の受益権である場合には、当該信託の受託者である法人の役員
特定出資信託の受託者である法人の役員
会社法第331条第2項本文(取締役の資格等)の規定は、特定目的会社の取締役について準用する。この場合において、同項本文中「株主」とあるのは、「社員」と読み替えるものとする。
第71条
【会計参与の資格等】
会計参与は、公認会計士(公認会計士法第16条の2第5項に規定する外国公認会計士を含む。以下同じ。)若しくは監査法人又は税理士若しくは税理士法人でなければならない。
会社法第333条第2項及び第3項(会計参与の資格等)の規定は、特定目的会社の会計参与について準用する。この場合において、同項第1号中「株式会社又はその子会社」とあるのは「特定目的会社」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第73条
【会計監査人の資格等】
会計監査人は、公認会計士又は監査法人でなければならない。
会計監査人に選任された監査法人は、その社員の中から会計監査人の職務を行うべき者を選定し、これを特定目的会社に通知しなければならない。この場合においては、次項第2号に掲げる者を選定することはできない。
次に掲げる者は、会計監査人となることができない。
公認会計士法の規定により、特定目的会社の第102条第2項に規定する計算書類について監査をすることができない者
資産流動化計画に定められた特定資産の譲渡人、当該特定資産の管理及び処分に係る業務を行わせるために設定された信託の受託者である信託会社等(第200条第2項の規定に基づき同項各号の財産に係る管理及び処分に係る業務を委託した場合にあっては、その受託者)若しくは当該特定資産が信託の受益権である場合における当該信託の受託者(以下この号並びに第91条第4項第2号及び第3号において「特定資産譲渡人等」という。)若しくは特定資産譲渡人等の取締役、会計参与、監査役若しくは執行役から公認会計士若しくは監査法人の業務以外の業務により継続的な報酬を受けている者又はその配偶者
監査法人でその社員の半数以上が前号に掲げる者であるもの
会社法第338条(会計監査人の任期)の規定は、特定目的会社の会計監査人について準用する。この場合において、同条第1項及び第2項中「定時株主総会」とあるのは、「定時社員総会」と読み替えるものとする。
第74条
【解任】
役員及び会計監査人は、いつでも、社員総会の決議によって解任することができる。
前項の規定により解任された者は、その解任について正当な理由がある場合を除き、特定目的会社に対し、解任によって生じた損害の賠償を請求することができる。
役員の職務の執行に関し不正の行為又は法令、資産流動化計画若しくは定款に違反する重大な事実があったにもかかわらず、当該役員を解任する旨の議案が社員総会において否決されたときは、次に掲げる社員は、当該社員総会の日から三十日以内に、訴えをもって当該役員の解任を請求することができる。
総特定社員(次に掲げる特定社員を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する特定社員(次に掲げる特定社員を除く。)又は総優先出資社員(次に掲げる優先出資社員を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する優先出資社員(次に掲げる優先出資社員を除く。)
当該役員を解任する旨の議案について議決権を行使することができない特定社員又は優先出資社員
当該請求に係る役員である特定社員又は優先出資社員
特定出資(次に掲げる特定社員の有する特定出資を除く。)の総口数の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の口数の特定出資を有する特定社員(次に掲げる特定社員を除く。)又は発行済優先出資(次に掲げる優先出資社員の有する優先出資を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の口数の優先出資を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する優先出資社員(次に掲げる優先出資社員を除く。)
当該特定目的会社である特定社員又は優先出資社員
当該請求に係る役員である特定社員又は優先出資社員
会社法第855条(被告)、第856条(訴えの管轄)及び第937条第1項第1号ヌに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は、前項の役員の解任の訴えについて準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
参照条文
第75条
【監査役による会計監査人の解任】
監査役は、会計監査人が次の各号のいずれかに該当するときは、その会計監査人を解任することができる。
職務上の義務に違反し、又は職務を怠ったとき。
会計監査人としてふさわしくない非行があったとき。
心身の故障のため、職務の執行に支障があり、又はこれに堪えないとき。
前項の規定による解任は、監査役が二人以上ある場合には、監査役の全員の同意によって行わなければならない。
第1項の規定により会計監査人を解任したときは、監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、監査役の互選によって定めた監査役)は、その旨及び解任の理由を解任後最初に招集される社員総会に報告しなければならない。
第76条
【役員に欠員を生じた場合の措置】
役員が欠けた場合又はこの法律若しくは定款で定めた役員の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した役員は、新たに選任された役員(次項の一時役員の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで、なお役員としての権利義務を有する。
前項に規定する場合において、裁判所は、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより、一時役員の職務を行うべき者を選任することができる。
裁判所は、前項の一時役員の職務を行うべき者を選任した場合には、特定目的会社がその者に対して支払う報酬の額を定めることができる。
会計監査人が欠けた場合又は定款で定めた会計監査人の員数が欠けた場合において、遅滞なく会計監査人が選任されないときは、監査役は、一時会計監査人の職務を行うべき者を選任しなければならない。
第73条第1項から第3項まで及び前条の規定は、前項の一時会計監査人の職務を行うべき者について準用する。
会社法第868条第1項(非訟事件の管轄)、第870条第1項第1号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第871条(理由の付記)、第872条第4号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第874条第1号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)、第876条(最高裁判所規則)及び第937条第1項第2号イ及びハに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は、第2項の申立てがあった場合について準用する。
第77条
【会社法の準用】
会社法第341条(役員の選任及び解任の株主総会の決議)の規定は、取締役の選任の決議について準用する。この場合において、同条中「第309条第1項」とあるのは「資産流動化法第60条第1項」と、「株主総会」とあるのは「社員総会」と、「株主」とあるのは「社員」と読み替えるものとする。
会社法第342条(累積投票による取締役の選任)の規定は社員が特定目的会社の取締役を選任する場合について、同法第344条第1項及び第2項(会計監査人の選任に関する監査役の同意等)の規定は特定目的会社について、それぞれ準用する。この場合において、これらの規定中「株主総会」とあるのは「社員総会」と、同法第342条第3項中「第308条第1項」とあるのは「資産流動化法第59条第1項」と、「株式一株(単元株式数を定款で定めている場合にあっては、一単元の株式)」とあるのは「特定出資又は優先出資一口」と読み替えるものとする。
会社法第345条(会計参与等の選任等についての意見の陳述)の規定は、特定目的会社について準用する。この場合において、同条中「株主総会」とあるのは「社員総会」と、同条第3項中「第298条第1項第1号」とあるのは「資産流動化法第54条第1項第1号」と、同条第5項中「第340条第1項」とあるのは「資産流動化法第75条第1項」と読み替えるものとする。
第4款
取締役
第78条
【業務の執行】
取締役は、定款に別段の定めがある場合を除き、特定目的会社の業務を執行する。
取締役が二人以上ある場合には、特定目的会社の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、取締役の過半数をもって決定する。
第79条
【特定目的会社の代表】
取締役は、特定目的会社を代表する。ただし、他に代表取締役その他特定目的会社を代表する者を定めた場合は、この限りでない。
前項本文の取締役が二人以上ある場合には、取締役は、各自、特定目的会社を代表する。
特定目的会社は、定款、定款の定めに基づく取締役の互選又は社員総会の決議によって、取締役の中から代表取締役を定めることができる。
会社法第349条第4項及び第5項(株式会社の代表)の規定は特定目的会社の代表取締役について、同法第350条(代表者の行為についての損害賠償責任)の規定は特定目的会社について、それぞれ準用する。
参照条文
第80条
【競業及び利益相反取引の制限】
取締役は、次に掲げる場合には、社員総会において、当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならない。
取締役が自己又は第三者のために特定目的会社の事業の部類に属する取引をしようとするとき。
取締役が自己又は第三者のために特定目的会社と取引をしようとするとき。
特定目的会社が取締役以外の者との間において特定目的会社と当該取締役との利益が相反する取引をしようとするとき。
民法第108条(自己契約及び双方代理)の規定は、前項の承認を受けた同項第2号の取引については、適用しない。
参照条文
第81条
【業務の執行に関する検査役の選任】
特定目的会社の業務の執行に関し、不正の行為又は法令、資産流動化計画若しくは定款に違反する重大な事実があることを疑うに足りる事由があるときは、次に掲げる社員は、当該特定目的会社の業務及び財産の状況を調査させるため、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをすることができる。
総特定社員(社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない特定社員を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する特定社員
総優先出資社員(社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない優先出資社員を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する優先出資社員
特定出資(自己特定出資を除く。)の総口数の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の口数の特定出資を有する特定社員
発行済優先出資(自己優先出資を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の口数の優先出資を有する優先出資社員
会社法第358条第2項第3項及び第5項から第7項まで(業務の執行に関する検査役の選任)、第359条(裁判所による株主総会招集等の決定)、第868条第1項(非訟事件の管轄)、第870条第1項第1号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第871条(理由の付記)、第872条第4号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第874条第1号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)並びに第876条(最高裁判所規則)の規定は、前項の申立てがあった場合の検査役及びその報告があった場合について準用する。この場合において、同法第358条第3項及び第7項中「株式会社」とあるのは「特定目的会社」と、同項中「株主」とあるのは「社員」と、同法第359条第1項第1号第2項及び第3項中「株主総会」とあるのは「社員総会」と、同条第1項第2号中「株主」とあるのは「社員」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
前項において読み替えて準用する会社法第359条に規定する社員総会は、第二種特定目的会社にあっては、有議決権事項をその会議の目的とする社員総会とみなす。
第82条
【社員等による取締役の行為の差止め】
社員、特定社債権者、特定約束手形の所持人又は特定借入れに係る債権者は、取締役が法令又は資産流動化計画に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合には、当該取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができる。
参照条文
第83条
特定社員又は六箇月前から引き続き優先出資を有する優先出資社員は、取締役が特定目的会社の目的の範囲外の行為その他定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって当該特定目的会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができる。
参照条文
第84条
【取締役の報酬等】
取締役の報酬、賞与その他の職務執行の対価として特定目的会社から受ける財産上の利益(以下この節において「報酬等」という。)についての次に掲げる事項は、定款に当該事項を定めていないときは、社員総会の決議によって定める。
報酬等のうち額が確定しているものについては、その額
報酬等のうち額が確定していないものについては、その具体的な算定方法
報酬等のうち金銭でないものについては、その具体的な内容
会社法第361条第2項(取締役の報酬等)の規定は、前項の決議について準用する。この場合において、同項中「前項第2号」とあるのは「資産流動化法第84条第1項第2号」と、「株主総会」とあるのは「社員総会」と読み替えるものとする。
第85条
【取締役等についての会社法の準用】
会社法第351条(代表取締役に欠員を生じた場合の措置)、第868条第1項(非訟事件の管轄)、第870条第1項第1号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第871条(理由の付記)、第872条第4号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第874条第1号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)、第876条(最高裁判所規則)及び第937条第1項第2号イ及びハに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は特定目的会社の代表取締役について、同法第352条(取締役の職務を代行する者の権限)、第868条第1項(非訟事件の管轄)、第870条第1項第1号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第871条(理由の付記)、第872条第4号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第874条第1号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第876条(最高裁判所規則)の規定は特定目的会社の職務代行者について、同法第354条(表見代表取締役)の規定は特定目的会社について、同法第355条(忠実義務)及び第357条第1項(取締役の報告義務)の規定は特定目的会社の取締役について、それぞれ準用する。この場合において、同法第355条中「法令及び定款」とあるのは「法令、資産流動化計画及び定款」と、「株主総会」とあるのは「社員総会」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第5款
会計参与
第86条
【会計参与の権限等】
会計参与は、取締役と共同して、計算書類(第102条第2項に規定する計算書類をいう。以下この節において同じ。)及びその附属明細書を作成する。この場合において、会計参与は、内閣府令で定めるところにより、会計参与報告を作成しなければならない。
会社法第374条第2項第3項及び第5項(会計参与の権限)、第375条第1項(会計参与の報告義務)、第377条第1項(株主総会における意見の陳述)並びに第378条第1項第1号に係る部分に限る。)及び第2項(会計参与による計算書類等の備置き等)の規定は、会計参与設置会社について準用する。この場合において、同法第374条第3項中「会計参与設置会社の子会社に対して会計に関する報告を求め、又は会計参与設置会社若しくはその子会社」とあるのは「会計参与設置会社」と、同条第5項中「第333条第3項第2号又は第3号」とあるのは「資産流動化法第71条第2項において準用する第333条第3項第2号又は第3号」と、同法第375条第1項中「法令若しくは定款」とあるのは「法令、資産流動化計画若しくは定款」と、同法第377条第1項中「第374条第1項」とあるのは「資産流動化法第86条第1項」と、「株主総会」とあるのは「社員総会」と、同法第378条第1項第1号中「定時株主総会」とあるのは「定時社員総会」と、同条第2項中「株主」とあるのは「社員」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第379条(会計参与の報酬等)及び第380条(費用等の請求)の規定は、特定目的会社の会計参与について準用する。この場合において、同法第379条中「株主総会」とあるのは「社員総会」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第6款
監査役
第87条
【監査役の権限】
監査役は、取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役及び会計参与)の職務の執行を監査する。この場合において、監査役は、内閣府令で定めるところにより、監査報告を作成しなければならない。
監査役は、いつでも、取締役及び会計参与並びに使用人に対して事業の報告を求め、若しくは特定目的会社の業務及び財産の状況の調査をし、又は取締役に対し意見を述べることができる。
参照条文
第88条
【取締役への報告義務】
監査役は、取締役が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又は法令、資産流動化計画若しくは定款に違反する事実若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、当該取締役(以下この項及び第4項において「非行取締役」という。)以外に他の取締役があるときは当該他の取締役に対し、非行取締役以外に他の取締役がないときは社員総会(特定社員を構成員とするものに限る。)において、その旨を報告しなければならない。
監査役は、前項に規定する場合において必要があると認めるときは、取締役に社員総会の招集を請求することができる。
前項の請求があった場合において、当該請求の日から一週間以内に、当該請求の日から二週間以内の日を会日とする社員総会の招集の通知が発せられないときは、当該請求をした監査役は、社員総会の招集をすることができる。
監査役は、社員総会において、非行取締役の解任に関する議案を提出することができる。
参照条文
第89条
【監査役の報酬等】
監査役の報酬等は、定款でその額を定めていないときは、社員総会の決議によって定める。
会社法第387条第2項及び第3項(監査役の報酬等)の規定は、特定目的会社の監査役の報酬等について準用する。この場合において、同条中「株主総会」とあるのは「社員総会」と、同条第2項中「前項」とあるのは「資産流動化法第89条第1項」と読み替えるものとする。
第90条
【監査役についての会社法の準用】
会社法第384条から第386条まで(株主総会に対する報告義務、監査役による取締役の行為の差止め、監査役設置会社と取締役との間の訴えにおける会社の代表)及び第388条(費用等の請求)の規定は、特定目的会社の監査役について準用する。この場合において、同法第384条中「株主総会」とあるのは「社員総会」と、同条及び同法第385条第1項中「法令若しくは定款」とあるのは「法令、資産流動化計画若しくは定款」と、同法第386条第1項中「第349条第4項第353条及び第364条」とあり、及び同条第2項中「第349条第4項」とあるのは「資産流動化法第79条第4項において準用する第349条第4項」と、同項第1号中「第847条第1項」とあるのは「資産流動化法第97条第1項」と、同項第2号中「第849条第3項」とあるのは「資産流動化法第97条第2項において準用する第849条第3項」と、「第850条第2項」とあるのは「資産流動化法第97条第2項において準用する第850条第2項」と読み替えるものとする。
第7款
会計監査人
第91条
【会計監査人の権限等】
会計監査人は、次節第3款の定めるところにより、特定目的会社の計算書類及びその附属明細書を監査する。この場合において、会計監査人は、内閣府令で定めるところにより、会計監査報告を作成しなければならない。
会計監査人は、いつでも、次に掲げるものの閲覧及び謄写をし、又は取締役及び会計参与並びに使用人に対し、会計に関する報告を求めることができる。
会計帳簿又はこれに関する資料が書面をもって作成されているときは、当該書面
会計帳簿又はこれに関する資料が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を内閣府令で定める方法により表示したもの
会計監査人は、その職務を行うため必要があるときは、特定目的会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる。
会計監査人は、その職務を行うに当たっては、次のいずれかに該当する者を使用してはならない。
第73条第3項第1号又は第2号に掲げる者
特定目的会社又は特定資産譲渡人等の取締役、会計参与、監査役、執行役又は使用人である者
特定目的会社又は特定資産譲渡人等から公認会計士又は監査法人の業務以外の業務により継続的な報酬を受けている者
第92条
【監査役に対する報告】
会計監査人は、その職務を行うに際して取締役の職務の執行に関し不正の行為又は法令、資産流動化計画若しくは定款に違反する重大な事実があることを発見したときは、遅滞なく、これを監査役に報告しなければならない。
監査役は、その職務を行うため必要があるときは、会計監査人に対し、その監査に関する報告を求めることができる。
参照条文
第93条
【会計監査人等についての会社法の準用】
会社法第398条第1項及び第2項(定時株主総会における会計監査人の意見の陳述)の規定は特定目的会社の会計監査人について、同法第399条第1項(会計監査人の報酬等の決定に関する監査役の関与)の規定は特定目的会社の会計監査人及び一時会計監査人の職務を行うべき者について、それぞれ準用する。この場合において、同法第398条第1項中「第396条第1項」とあるのは「資産流動化法第91条第1項」と、「法令又は定款」とあるのは「法令、資産流動化計画又は定款」と、同項及び同条第2項中「定時株主総会」とあるのは「定時社員総会」と読み替えるものとする。
第8款
役員等の損害賠償責任
第94条
【役員等の特定目的会社に対する損害賠償責任】
取締役、会計参与、監査役又は会計監査人(以下この款において「役員等」という。)は、その任務を怠ったときは、特定目的会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
取締役が第80条第1項の規定に違反して同項第1号の取引をしたときは、当該取引によって取締役又は第三者が得た利益の額は、前項の損害の額と推定する。
第80条第1項第2号又は第3号の取引によって特定目的会社に損害が生じたときは、次に掲げる取締役は、その任務を怠ったものと推定する。
第80条第1項の取締役
特定目的会社が当該取引をすることを決定した取締役
第1項の責任は、総社員の同意がなければ、免除することができない。
第80条第1項第2号の取引(自己のためにした取引に限る。)をした取締役の第1項の責任は、任務を怠ったことが当該取締役の責めに帰することができない事由によるものであることをもって免れることができない。
第95条
【役員等の第三者に対する損害賠償責任】
役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。
次の各号に掲げる者が、当該各号に定める行為をしたときも、前項と同様とする。ただし、その者が当該行為をすることについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。
取締役 次に掲げる行為
特定出資、優先出資若しくは特定社債を引き受ける者の募集をする際に通知しなければならない重要な事項についての虚偽の通知又は当該募集のための当該特定目的会社の事業その他の事項に関する説明に用いた資料についての虚偽の記載若しくは記録
計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録
虚偽の登記
虚偽の公告(第104条第7項に規定する措置を含む。)
会計参与 計算書類及びその附属明細書並びに会計参与報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録
監査役 監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録
会計監査人 会計監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録
参照条文
第96条
【役員等の連帯責任】
役員等が特定目的会社又は第三者に生じた損害を賠償する責任を負う場合において、他の役員等も当該損害を賠償する責任を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。
参照条文
第97条
【責任追及の訴え】
特定社員又は六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き優先出資を有する優先出資社員は、特定目的会社に対し、書面その他の内閣府令で定める方法により、役員等の責任を追及する訴え(以下この条において「責任追及の訴え」という。)の提起を請求することができる。ただし、責任追及の訴えが当該社員若しくは第三者の不正な利益を図り又は当該特定目的会社に損害を加えることを目的とする場合は、この限りでない。
会社法第847条第3項から第8項まで(責任追及等の訴え)及び第848条から第853条まで(第849条第2項及び第5項並びに第851条を除く。)(訴えの管轄、訴訟参加、和解、費用等の請求、再審の訴え)の規定は、特定目的会社における責任追及の訴えについて準用する。この場合において、同法第847条第3項から第5項まで及び第7項の規定中「株主」とあるのは「特定社員又は優先出資社員」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
特定目的会社が、取締役若しくは清算人又はこれらの者であった者を補助するため、責任追及の訴えに係る訴訟に参加するには、特定社員の全員の同意を得なければならない。
第5節
計算等
第1款
会計の原則
第98条
特定目的会社の会計は、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従うものとする。
第2款
会計帳簿
第99条
【会計帳簿の作成及び保存】
特定目的会社は、内閣府令で定めるところにより、適時に、正確な会計帳簿を作成しなければならない。
特定目的会社は、会計帳簿の閉鎖の時から十年間、その会計帳簿及びその事業に関する重要な資料を保存しなければならない。
第100条
【会計帳簿の閲覧等の請求】
総特定社員(社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない特定社員を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する特定社員若しくは総優先出資社員(社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない優先出資社員を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する優先出資社員又は特定出資(自己特定出資を除く。)の総口数の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の口数の特定出資を有する特定社員若しくは発行済優先出資(自己優先出資を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の口数の優先出資を有する優先出資社員は、特定目的会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。
会計帳簿又はこれに関する資料が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
会計帳簿又はこれに関する資料が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を内閣府令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
会社法第433条第2項(会計帳簿の閲覧等の請求)の規定は、特定目的会社について準用する。この場合において、同項第1号及び第2号中「株主」とあるのは、「社員」と読み替えるものとする。
第101条
【会計帳簿の提出命令】
裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、会計帳簿の全部又は一部の提出を命ずることができる。
第3款
計算書類等
第102条
【計算書類等の作成、保存及び監査】
特定目的会社は、内閣府令で定めるところにより、その成立の日における貸借対照表を作成しなければならない。
特定目的会社は、内閣府令で定めるところにより、各事業年度に係る計算書類(貸借対照表、損益計算書その他特定目的会社の財産及び損益の状況を示すために必要かつ適当なものとして内閣府令で定めるものをいう。以下この款並びに第111条第2項第2号及び第118条において同じ。)、事業報告及び利益の処分又は損失の処理に関する議案(以下この款において「利益処分案」という。)並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない。
計算書類、事業報告及び利益処分案並びにこれらの附属明細書は、電磁的記録をもって作成することができる。
特定目的会社は、計算書類を作成した時から十年間、当該計算書類及びその附属明細書を保存しなければならない。
会計監査人設置会社においては、次の各号に掲げるものは、内閣府令で定めるところにより、当該各号に定める者の監査を受けなければならない。
第2項の計算書類及びその附属明細書 監査役及び会計監査人
第2項の事業報告及びその附属明細書 監査役
会計監査人設置会社でない特定目的会社においては、第2項の計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書は、内閣府令で定めるところにより、監査役の監査を受けなければならない。
第103条
【計算書類等の社員への提供】
会計監査人設置会社の取締役は、定時社員総会の招集の通知に際して、内閣府令で定めるところにより、社員に対し、前条第5項の監査を受けた計算書類、事業報告及び利益処分案並びに監査報告及び会計監査報告を提供しなければならない。ただし、次条第2項の承認につき議決権を有しない者に対し第56条第1項の規定により招集の通知が発せられる場合における当該招集の通知については、この限りでない。
前項本文の規定は、会計監査人設置会社でない特定目的会社について準用する。この場合において、同項本文中「前条第5項」とあるのは「前条第6項」と、「並びに監査報告及び会計監査報告」とあるのは「及び監査報告」と読み替えるものとする。
第104条
【計算書類等の定時社員総会への提出等】
取締役は、第102条第5項又は第6項の監査を受けた計算書類、事業報告及び利益処分案を定時社員総会に提出し、又は提供しなければならない。
前項の規定により提出され、又は提供された計算書類及び利益処分案は、定時社員総会の決議による承認を受けなければならない。
取締役は、第1項の規定により提出され、又は提供された事業報告の内容を定時社員総会に報告しなければならない。
会計監査人設置会社については、第102条第5項の監査を受けた計算書類が法令、資産流動化計画及び定款に従い特定目的会社の財産及び損益の状況を正しく表示しているものとして内閣府令で定める要件に該当する場合には、当該計算書類については、第2項の規定は、適用しない。この場合においては、取締役は、当該計算書類の内容を定時社員総会に報告しなければならない。
特定目的会社は、内閣府令で定めるところにより、定時社員総会の終結後遅滞なく、貸借対照表及び損益計算書(会計監査人設置会社でない特定目的会社にあっては、貸借対照表)を公告しなければならない。
前項の規定にかかわらず、その公告方法が第194条第1項第1号又は第2号に掲げる方法である特定目的会社は、前項に規定する貸借対照表及び損益計算書の要旨を公告することで足りる。
前項の特定目的会社は、内閣府令で定めるところにより、定時社員総会の終結後遅滞なく、第5項に規定する貸借対照表及び損益計算書の内容である情報を、定時社員総会の終結の日後五年を経過する日までの間、継続して電磁的方法により不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置をとることができる。この場合においては、前二項の規定は、適用しない。
金融商品取引法第24条第5項の規定により有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならない特定目的会社については、前三項の規定は、適用しない。
第105条
【計算書類等の備置き及び閲覧等】
会計監査人設置会社は、各事業年度に係る計算書類、事業報告及び利益処分案並びにこれらの附属明細書(監査報告及び会計監査報告を含む。次項において「計算書類等」という。)を、定時社員総会の日の一週間前の日(第63条第1項の場合にあっては、同項の提案があった日)から五年間、その本店に備え置かなければならない。
会計監査人設置会社は、計算書類等の写しを、定時社員総会の日の一週間前の日(第63条第1項の場合にあっては、同項の提案があった日)から三年間、その支店に備え置かなければならない。ただし、計算書類等が電磁的記録で作成されている場合であって、支店における第4項において準用する会社法第442条第3項第3号及び第4号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として内閣府令で定めるものをとっているときは、この限りでない。
前二項の規定は、会計監査人設置会社でない特定目的会社に係る計算書類、事業報告、利益処分案及びこれらの附属明細書並びに監査報告について準用する。この場合において、第1項中「監査報告及び会計監査報告」とあるのは、「監査報告」と読み替えるものとする。
会社法第442条第3項(計算書類等の備置き及び閲覧等)の規定は、特定目的会社の社員及び債権者について準用する。
第106条
【計算書類等の提出命令】
裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、計算書類及びその附属明細書の全部又は一部の提出を命ずることができる。
第4款
資本金の額等
第107条
【資本金の額】
特定目的会社の資本金の額は、特定資本金の額又は資産流動化計画で優先出資の発行が定められた場合には、特定資本金の額及び優先資本金の額の合計額とする。
第108条
【特定資本金の額の減少】
特定目的会社は、損失のてん補のためにのみ、定款を変更することにより、特定資本金の額の減少をすることができる。
前項の規定により定款を変更する場合には、第150条の社員総会の決議において、次に掲げる事項を定めなければならない。
減少する特定資本金の額
特定資本金の額の減少がその効力を生ずる日
前項第1号の額は、同項第2号の日における特定資本金の額を超えることができない。
第2項第1号の額は、損失の額として内閣府令で定める方法により算定される額を超えることができない。
第109条
【優先資本金の額の減少】
特定目的会社は、次条の規定による場合及び第159条第1項の社員総会の承認を経てする場合のほか、社員総会の決議によって、優先資本金の額の減少をすることができる。
前項の決議においては、次に掲げる事項を定めなければならない。この場合においては、第3号及び第4号に定める額の合計額は、第1号の額を超えてはならない。
減少する優先資本金の額
優先資本金の額の減少がその効力を生ずる日
優先出資の消却をするときは、消却する優先出資の種類及び口数、消却の方法並びに消却に要する額
損失のてん補に充てるときは、てん補に充てる額
前項第1号の額は、同項第2号の日における優先資本金の額を超えることができない。
第2項第4号に規定する場合における同項第1号の額は、損失の額として内閣府令で定める方法により算定される額を超えることができない。
第39条第3項の規定は、第1項の決議について準用する。
第1項の規定は、資産流動化計画において優先資本金の額の減少をすることができない旨を定めることを妨げない。
第110条
特定目的会社は、次に掲げる事項について資産流動化計画に定めがある場合に限り、取締役の決定(取締役が数人あるときは、その過半数をもってする決定。以下この条において同じ。)をもって優先資本金の額の減少をすることができる。この場合においては、優先出資の消却に要する金額は、第3項の日における減少する当該優先資本金の額を超えてはならない。
各優先資本金の額の減少をする目的、要件及び時期
減少する各優先資本金の額又はその計算方法
各優先資本金の額の減少において優先出資の消却をするときは、消却する優先出資の種類及び口数又はその計算方法、消却の方法並びに消却に要する金額又はその計算方法
その他内閣府令で定める事項
前項の場合において、特定目的会社は、取締役の決定の二週間前に、当該優先資本金の額の減少に係る同項各号に掲げる事項を公告しなければならない。
第1項に規定する優先資本金の額の減少をするときは、取締役は、当該優先資本金の額の減少がその効力を生ずる日を定めなければならない。
第64条の規定は、第1項の規定による優先資本金の額の減少をする場合について準用する。この場合において、同条第1項中「社員総会の決議」とあるのは「取締役の決定」と、「決議の取消し」とあるのは「決定の取消し」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第111条
【債権者の異議】
特定目的会社が前三条の規定により特定資本金の額又は優先資本金の額を減少する場合には、当該特定目的会社の債権者(前条の規定により優先資本金の額を減少する場合にあっては、特定社債権者、特定約束手形の所持人及び特定借入れに係る債権者を除く。以下この条において同じ。)は、当該特定目的会社に対し、特定資本金の額又は優先資本金の額の減少について異議を述べることができる。
前項の規定により特定目的会社の債権者が異議を述べることができる場合には、当該特定目的会社は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第3号の期間は、一箇月を下ることができない。
当該特定資本金の額又は優先資本金の額の減少の内容
当該特定目的会社の計算書類に関する事項として内閣府令で定めるもの
債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
債権者が前項第3号の期間内に異議を述べなかったときは、当該債権者は、当該特定資本金の額又は優先資本金の額の減少について承認をしたものとみなす。
債権者が第2項第3号の期間内に異議を述べたときは、特定目的会社は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該特定資本金の額又は優先資本金の額の減少をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
次の各号に掲げる額の減少は、当該各号に定める日にその効力を生ずる。ただし、前三項の規定による手続が終了していないときは、この限りでない。
特定資本金の額の減少 第108条第2項第2号の日
第109条第1項の優先資本金の額の減少 同条第2項第2号の日
前条第1項の優先資本金の額の減少 同条第3項の日
特定目的会社は、前項各号に定める日前は、いつでも当該日を変更することができる。
第112条
【会社法の準用】
会社法第828条第1項第5号に係る部分に限る。)及び第2項第5号に係る部分に限る。)(会社の組織に関する行為の無効の訴え)、第834条第5号に係る部分に限る。)(被告)、第835条第1項(訴えの管轄及び移送)、第836条から第839条まで(担保提供命令、弁論等の必要的併合、認容判決の効力が及ぶ者の範囲、無効又は取消しの判決の効力)、第846条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)並びに第937条第1項第1号ニに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は、特定資本金の額又は優先資本金の額の減少の無効の訴えについて準用する。この場合において、同法第828条第2項第5号中「株主等」とあるのは「社員、取締役、監査役、清算人」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第113条
【減資剰余金の優先資本金への組入れ】
特定目的会社は、第109条又は第110条の規定により減少した優先資本金の額が優先出資の消却に要した金額及び損失のてん補に充てた金額を超えるときは、その超過額(第190条において「減資剰余金」という。)を優先資本金に組み入れなければならない。
第5款
利益の配当
第114条
【社員に対する利益の配当】
特定目的会社は、その社員(当該特定目的会社を除く。)に対し、最終事業年度の末日における第1号に掲げる額から第2号から第4号までに掲げる額の合計額を減じて得た額を限度として、利益の配当をすることができる。
資産の額
負債の額
資本金の額
前二号に掲げるもののほか、内閣府令で定める額
利益の配当は、資産流動化計画で定められた優先出資社員に対する優先的配当の規定に従うほか、各社員(当該特定目的会社を除く。)の有する優先出資又は特定出資の口数に応じて、これをしなければならない。
第115条
【中間配当】
事業年度を一年とする特定目的会社については、一事業年度の途中において一回に限り事業年度中の一定の日を定めその日における社員(当該特定目的会社を除く。)に対し取締役の決定(取締役が数人あるときは、その過半数をもってする決定)により金銭の分配(以下この款において「中間配当」という。)をすることができる旨を定款で定めることができる。
前項の決定は、同項の一定の日から三箇月以内にしなければならない。
中間配当は、第1号に掲げる額から第2号から第5号までに掲げる額の合計額を減じて得た額を限度としてすることができる。
最終事業年度の末日における資産の額
最終事業年度の末日における負債の額
最終事業年度の末日における資本金の額
最終事業年度に関する定時社員総会において利益から配当し、又は支払うものと定めた金額
前三号に掲げるもののほか、内閣府令で定める額
取締役は、特定目的会社の事業年度の末日において前条第1項第2号から第4号までに掲げる額の合計額が同項第1号に掲げる額を超えるおそれがあると認めるときは、当該事業年度において中間配当を決定してはならない。
中間配当は、これを利益の配当とみなして、第32条第4項第2号に係る部分に限る。)、第45条第4項において準用する会社法第151条第8号に係る部分に限る。)及び前条第2項の規定を適用する。
第116条
【利益の配当及び中間配当についての会社法の準用】
会社法第457条(配当財産の交付の方法等)の規定は、特定目的会社の利益の配当及び中間配当の場合について準用する。この場合において、同条第1項中「配当財産(第455条第2項の規定により支払う金銭及び前条の規定により支払う金銭を含む。」とあるのは「資産流動化法第114条第1項の規定により配当する金銭(中間配当の場合にあっては、分配する金銭。」と、「株主名簿」とあるのは「特定社員名簿又は優先出資社員名簿」と、「株主(登録株式質権者を含む。」とあるのは「社員(登録特定出資質権者及び登録優先出資質権者を含む。」と、「株主が」とあるのは「社員が」と、同条第2項及び第3項中「配当財産」とあるのは「金銭」と、「株主」とあるのは「社員」と読み替えるものとする。
第117条
【利益の配当等に関する責任】
第114条第1項の規定に違反して特定目的会社が同項の規定による利益の配当をした場合又は第115条第3項の規定に違反して中間配当をした場合には、当該行為により配当する金銭(以下この款において「配当金」という。)の額(同項の規定に違反して中間配当をした場合にあっては分配する金銭(以下この款において「分配金」という。)の額。以下この条において同じ。)の交付を受けた者並びに当該利益の配当又は中間配当に関する職務を行った取締役(当該取締役の行う利益の配当又は中間配当に職務上関与した者として内閣府令で定めるものを含む。)及び次の各号に掲げる者は、当該特定目的会社に対し、連帯して、当該配当金の額の交付を受けた者が交付を受けた配当金の額に相当する金銭を支払う義務を負う。
第104条第2項の規定による定時社員総会の決議による承認があった場合(当該決議によって定められた配当金の額が当該事業年度の末日における第114条第1項(各号を除く。)に規定する額を超える場合に限る。)における当該定時社員総会に係る総会議案提案取締役(当該定時社員総会に議案を提案した取締役として内閣府令で定めるものをいう。)
第115条第1項の規定による取締役の決定があった場合(当該決定によって定められた分配金の額が同条第3項に規定する額を超える場合に限る。)における当該取締役の決定に係る決定案提案取締役(当該決定に係る案を提案した取締役として内閣府令で定めるものをいう。)
第118条
【欠損が生じた場合の責任】
特定目的会社が中間配当をした場合において、当該中間配当をした日の属する事業年度(その事業年度の直前の事業年度が最終事業年度でないときは、その事業年度の直前の事業年度)に係る計算書類につき第104条第2項の承認を受けた時(同条第4項前段に規定する場合にあっては、同項後段の報告をした時)における第114条第1項第2号から第4号までに掲げる額の合計額が同項第1号に掲げる額を超えるときは、当該中間配当に関する職務を行った取締役は、当該特定目的会社に対し、連帯して、その超過額(当該超過額が当該中間配当の分配金の額を超える場合にあっては、当該分配金の額)を支払う義務を負う。ただし、当該取締役がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。
第119条
【取締役の責任等についての会社法の準用】
会社法第462条第2項及び第3項(剰余金の配当等に関する責任)の規定は第117条の規定による特定目的会社の取締役の責任について、同法第463条(株主に対する求償権の制限等)の規定は特定目的会社の社員について、同法第464条(買取請求に応じて株式を取得した場合の責任)の規定は第153条の規定による請求に応じた特定目的会社の取締役の責任について、同法第465条第2項(欠損が生じた場合の責任)の規定は前条の規定による特定目的会社の取締役の責任について、それぞれ準用する。この場合において、同法第462条第2項及び第3項中「業務執行者」とあるのは「同条に規定する取締役」と、同項中「前条第1項各号に掲げる行為の時における分配可能額」とあるのは「資産流動化法第114条第1項又は第115条第3項に規定する額」と、同法第463条第1項中「第461条第1項各号に掲げる行為」とあるのは「資産流動化法第114条の規定による利益の配当又は中間配当」と、「金銭等の帳簿価額の総額」とあるのは「配当金の額又は分配金の額」と、「当該行為がその効力を生じた日における分配可能額」とあるのは「同条第1項又は資産流動化法第115条第3項に規定する額」と、同条第2項中「金銭等の帳簿価額」とあるのは「配当金の額又は分配金の額」と、同法第464条第1項中「当該支払の日における分配可能額」とあるのは「当該支払が属する事業年度(その事業年度の直前の事業年度が最終事業年度でないときは、その事業年度の直前の事業年度)に係る資産流動化法第114条第1項の額」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第97条第3項及び会社法第7編第2章第2節第847条第2項第849条第2項及び第5項並びに第851条を除く。)(株式会社における責任追及等の訴え)の規定は、第117条の規定による同条に規定する特定目的会社の取締役の責任を追及する訴え並びに前条の規定及び前項において準用する同法第464条の規定による特定目的会社の取締役の責任を追及する訴えについて準用する。この場合において、同法第847条第1項中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主(第189条第2項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主を除く。)」とあるのは「特定社員又は六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き優先出資を有する優先出資社員」と、同条第3項から第5項まで及び第7項中「株主」とあるのは「特定社員又は優先出資社員」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第120条
【社員等の権利の行使に関する利益の供与】
特定目的会社は、何人に対しても、社員、特定社債権者、特定約束手形の所持人又は特定借入れに係る債権者(次項及び第5項において「社員等」という。)の権利の行使に関し、財産上の利益の供与(当該特定目的会社の計算においてするものに限る。以下この条において同じ。)をしてはならない。
特定目的会社が特定の社員等に対して無償で財産上の利益の供与をしたときは、当該特定目的会社は、社員等の権利の行使に関し、財産上の利益の供与をしたものと推定する。特定目的会社が特定の社員等に対して有償で財産上の利益の供与をした場合において、当該特定目的会社の受けた利益が当該財産上の利益に比して著しく少ないときも、同様とする。
特定目的会社が第1項の規定に違反して財産上の利益の供与をしたときは、当該利益の供与を受けた者は、これを当該特定目的会社に返還しなければならない。この場合において、当該利益の供与を受けた者は、当該特定目的会社に対して当該利益と引換えに給付をしたものがあるときは、その返還を受けることができる。
特定目的会社が第1項の規定に違反して財産上の利益の供与をしたときは、当該利益の供与をすることに関与した取締役として内閣府令で定める者は、当該特定目的会社に対して、連帯して、供与した利益の価額に相当する額を支払う義務を負う。ただし、その者(当該利益の供与をした取締役を除く。)がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。
前項の義務は、すべての社員等の同意がなければ、免除することができない。
第97条第3項及び会社法第7編第2章第2節第847条第2項第849条第2項及び第5項並びに第851条を除く。)(株式会社における責任追及等の訴え)の規定は、第3項の利益の返還を求める訴えについて準用する。この場合において、同法第847条第1項中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主(第189条第2項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主を除く。)」とあるのは「特定社員又は六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き優先出資を有する優先出資社員」と、同条第3項から第5項まで及び第7項中「株主」とあるのは「特定社員又は優先出資社員」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第6節
特定社債
第1款
通則
第121条
【特定社債を引き受ける者の募集】
特定目的会社は、資産流動化計画の定めるところに従い、取締役の決定(取締役が数人あるときは、その過半数をもってする決定)により、特定社債を引き受ける者の募集をすることができる。
特定目的会社は、他の特定目的会社と合同して特定社債を発行することができない。
第122条
【募集特定社債の申込み】
特定目的会社は、前条第1項の募集に応じて募集特定社債(当該募集に応じて当該特定社債の引受けの申込みをした者に対して割り当てる特定社債をいう。以下この節において同じ。)の引受けの申込みをしようとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。
商号及び業務開始届出の年月日(新計画届出を行った場合にあっては、当該新計画届出の年月日)
申込みの対象が特定社債である旨
募集特定社債に係る特定資産(従たる特定資産を除く。)の種類
募集特定社債の総額
各募集特定社債の金額
募集特定社債の利率
募集特定社債の償還の方法及び期限
利息支払の方法及び期限
特定社債券を発行するときは、その旨
特定社債権者が第125条において準用する会社法第698条の規定による請求の全部又は一部をすることができないこととするときは、その旨
特定社債管理者が特定社債権者集会の決議によらずに第127条第4項第2号に掲げる行為をすることができることとするときは、その旨
募集特定社債の割当てを受ける者を定めるべき期限
前号の期限までに募集特定社債の総額について割当てを受ける者を定めていない場合においてその残額を引き受けることを約した者があるときは、その氏名又は名称
各募集特定社債の払込金額(各募集特定社債と引換えに払い込む金銭の額をいう。以下この節(第139条第2項及び第3項第144条第1項第2号並びに第145条第1項第1号及び第2項を除く。)において同じ。)若しくはその最低金額又はこれらの算定方法
募集特定社債と引換えにする金銭の払込みの期日
銀行等の払込みの取扱いの場所
資産流動化計画に定められた特定資産(従たる特定資産を除く。)を特定するに足りる事項、当該特定資産の上に存在する特定目的会社に対抗することができる権利その他当該特定資産の価格を知るために必要な事項の概要
前号の特定資産につき、次に掲げる資産の区分に応じ、それぞれ次に定める事項
土地若しくは建物又はこれらに関する権利若しくは資産であって政令で定めるもの 政令で定める不動産鑑定士によるこれらの資産に係る不動産の鑑定評価の評価額
イに掲げる資産以外の資産 特定目的会社以外の者であって政令で定めるものが当該資産の価格につき調査した結果
資産流動化計画に他の特定社債の発行についての定めがあるときは、当該他の特定社債の第4号から第8号まで及び第14号に掲げる事項及びその発行状況
資産流動化計画に特定短期社債の発行についての定めがあるときは、当該特定短期社債の限度額その他の内閣府令で定める事項及びその発行状況
21号
資産流動化計画に特定約束手形の発行についての定めがあるときは、当該特定約束手形の限度額その他の内閣府令で定める事項及びその発行状況
22号
資産流動化計画に特定借入れについての定めがあるときは、その限度額その他の内閣府令で定める事項及びその借入状況
23号
前各号に掲げるもののほか、内閣府令で定める事項
前条第1項の募集に応じて募集特定社債の引受けの申込みをする者は、次に掲げる事項を記載した書面を特定目的会社に交付しなければならない。
申込みをする者の氏名又は名称及び住所
引き受けようとする募集特定社債の金額及び金額ごとの数
特定目的会社が前項第14号の最低金額を定めたときは、希望する払込金額
前項の申込みをする者は、同項の書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、特定目的会社の承諾を得て、同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該申込みをした者は、同項の書面を交付したものとみなす。
第1項の規定は、特定目的会社が同項各号に掲げる事項を記載した金融商品取引法第2条第10項に規定する目論見書を第1項の申込みをしようとする者に対して交付している場合その他募集特定社債の引受けの申込みをしようとする者の保護に欠けるおそれがないものとして内閣府令で定める場合には、適用しない。
特定目的会社は、第1項各号に掲げる事項について変更があったときは、直ちに、その旨及び当該変更があった事項を第2項の申込みをした者(以下この節において「申込者」という。)に通知しなければならない。
特定目的会社が申込者に対してする通知又は催告は、第2項第1号の住所(当該申込者が別に通知又は催告を受ける場所又は連絡先を当該特定目的会社に通知した場合にあっては、その場所又は連絡先)にあてて発すれば足りる。
前項の通知又は催告は、その通知又は催告が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。
特定目的会社は、第1項第13号に規定する者がある場合を除き、同項第12号の期限までに募集特定社債の総額について割当てを受ける者を定めていない場合には、募集特定社債の全部を発行してはならない。
取締役は、申込者から資産流動化計画の閲覧又は当該資産流動化計画の謄本若しくは抄本の交付の求めがあったときは、これに応じなければならない。
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第40条第9項の規定は申込者から資産流動化計画の謄本又は抄本の交付の求めがあった場合について、会社法第64条(払込金の保管証明)の規定は第1項第16号の払込みの取扱いをした銀行等について、それぞれ準用する。この場合において、第40条第9項中「前項」とあるのは「第122条第9項」と、同法第64条第1項中「第57条第1項」とあるのは「資産流動化法第121条第1項」と、「発起人」とあるのは「取締役」と、「これらの規定により」とあるのは「当該募集特定社債と引換えに」と、同条第2項中「第34条第1項若しくは前条第1項の規定により」とあるのは「募集特定社債と引換えに」と、「成立後の株式会社」とあるのは「特定目的会社」と読み替えるものとする。
第123条
【募集特定社債の割当て】
特定目的会社は、申込者の中から募集特定社債の割当てを受ける者を定め、かつ、その者に割り当てる募集特定社債の金額及び金額ごとの数を定めなければならない。この場合において、特定目的会社は、当該申込者に割り当てる募集特定社債の金額ごとの数を、前条第2項第2号の数よりも減少することができる。
特定目的会社は、前条第1項第15号の期日の前日までに、申込者に対し、当該申込者に割り当てる募集特定社債の金額及び金額ごとの数を通知しなければならない。
第124条
【募集特定社債の申込み及び割当てに関する特則】
前二条の規定は、募集特定社債を引き受けようとする者がその総額の引受けを行う契約を締結する場合には、適用しない。
参照条文
第125条
【会社法の準用】
会社法第680条から第701条まで(第684条第4項及び第5項を除く。)(募集社債の社債権者、社債原簿、社債原簿記載事項を記載した書面の交付等、社債原簿管理人、社債原簿の備置き及び閲覧等、社債権者に対する通知等、共有者による権利の行使、社債券を発行する場合の社債の譲渡、社債の譲渡の対抗要件、権利の推定等、社債権者の請求によらない社債原簿記載事項の記載又は記録、社債権者の請求による社債原簿記載事項の記載又は記録、社債券を発行する場合の社債の質入れ、社債の質入れの対抗要件、質権に関する社債原簿の記載等、質権に関する社債原簿の記載事項を記載した書面の交付等、信託財産に属する社債についての対抗要件等、社債券の発行、社債券の記載事項、記名式と無記名式との間の転換、社債券の喪失、利札が欠けている場合における社債の償還、社債の償還請求権等の消滅時効)の規定は、特定目的会社が特定社債を発行する場合における特定社債、特定社債権者、特定社債券又は特定社債原簿について準用する。この場合において、これらの規定中「社債原簿記載事項」、「社債発行会社」及び「無記名社債」とあるのは、それぞれ「特定社債原簿記載事項」、「特定社債発行会社」及び「無記名特定社債」と、同法第680条中「募集社債」とあるのは「募集特定社債」と、同条第2号中「前条」とあるのは「資産流動化法第124条」と、同法第681条第1号中「第676条第3号から第8号まで」とあるのは「資産流動化法第122条第1項第6号から第11号まで」と、同法第683条及び第684条第1項中「社債原簿管理人」とあるのは「特定社債原簿管理人」と、同法第685条第5項中「第720条第1項」とあるのは「資産流動化法第129条第2項において準用する第720条第1項」と、同法第698条中「第676条第7号」とあるのは「資産流動化法第122条第1項第10号」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第126条
【特定社債管理者の設置】
特定目的会社は、特定社債を発行する場合には、特定社債管理者を定め、特定社債権者のために、弁済の受領、債権の保全その他の特定社債の管理を行うことを委託しなければならない。ただし、その募集に係る各募集特定社債の金額が一億円以上である場合その他特定社債権者の保護に欠けるおそれがないものとして内閣府令で定める場合は、この限りでない。
第127条
【特定社債管理者の権限等】
特定社債管理者は、特定社債権者のために特定社債に係る債権の弁済を受け、又は特定社債に係る債権の実現を保全するために必要な一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。
特定社債管理者が前項の弁済を受けた場合には、特定社債権者は、その特定社債管理者に対し、特定社債の償還額及び利息の支払を請求することができる。この場合において、特定社債券を発行する旨の定めがあるときは、特定社債権者は、特定社債券と引換えに当該償還額の支払を、利札と引換えに当該利息の支払を請求しなければならない。
前項前段の規定による請求権は、十年間行使しないときは、時効によって消滅する。
特定社債管理者は、特定社債権者集会の決議によらなければ、次に掲げる行為をしてはならない。ただし、第2号に掲げる行為については、第122条第1項の規定により同項第11号に掲げる事項を通知した場合は、この限りでない。
当該特定社債の全部についてするその支払の猶予、その債務の不履行によって生じた責任の免除又は和解(次号に掲げる行為を除く。)
当該特定社債の全部についてする訴訟行為又は破産手続、再生手続若しくは特別清算に関する手続に属する行為(第1項の行為を除く。)
特定社債管理者は、前項ただし書の規定により特定社債権者集会の決議によらずに同項第2号に掲げる行為をしたときは、遅滞なく、その旨を公告し、かつ、知れている特定社債権者には、各別にこれを通知しなければならない。
前項の規定による公告は、特定社債を発行した特定目的会社(以下この節において「特定社債発行会社」という。)における公告の方法によりしなければならない。ただし、その方法が電子公告(第194条第1項第3号に規定する電子公告をいう。)であるときは、その公告は、官報に掲載する方法でしなければならない。
特定社債管理者は、その管理の委託を受けた特定社債につき第1項の行為又は第4項各号に掲げる行為をするために必要があるときは、特定社債発行会社の業務及び財産の状況を調査することができる。
会社法第703条(社債管理者の資格)、第704条(社債管理者の義務)、第707条から第714条まで(特別代理人の選任、社債管理者等の行為の方式、二以上の社債管理者がある場合の特則、社債管理者の責任、社債管理者の辞任、社債管理者が辞任した場合の責任、社債管理者の解任、社債管理者の事務の承継)、第868条第3項(非訟事件の管轄)、第869条(疎明)、第870条第1項第2号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第871条(理由の付記)、第872条第4号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第874条第1号及び第4号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第876条(最高裁判所規則)の規定は、特定社債管理者について準用する。この場合において、これらの規定中「社債」、「社債権者」、「社債発行会社」及び「社債権者集会」とあるのは、それぞれ「特定社債」、「特定社債権者」、「特定社債発行会社」及び「特定社債権者集会」と、同法第709条第2項中「第705条第1項」とあるのは「資産流動化法第127条第1項」と、同法第710条第1項中「この法律」とあるのは「資産流動化法」と、同法第711条第2項中「第702条」とあるのは「資産流動化法第126条」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第128条
【一般担保】
特定目的会社の特定社債権者は、当該特定目的会社の財産について他の債権者に先立って自己の特定社債に係る債権の弁済を受ける権利を有する。ただし、資産流動化計画をもって別段の定めをすることを妨げない。
前項の先取特権の順位は、民法の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。
第129条
【特定社債権者集会】
特定社債権者は、特定社債の種類(第125条において準用する会社法第681条第1号に規定する種類をいう。)ごとに特定社債権者集会を組織する。
会社法第4編第3章第715条を除く。)(社債権者集会)、第7編第2章第7節(社債発行会社の弁済等の取消しの訴え)、第868条第3項(非訟事件の管轄)、第869条(疎明)、第870条第1項第7号から第9号までに係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第871条(理由の付記)、第872条第4号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第873条(原裁判の執行停止)、第874条第4号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第876条(最高裁判所規則)の規定は、特定目的会社が特定社債を発行する場合における特定社債、特定社債権者、特定社債券、特定社債管理者、特定社債原簿又は特定社債権者集会について準用する。この場合において、これらの規定中「社債発行会社」とあるのは「特定社債発行会社」と、「無記名社債」とあるのは「無記名特定社債」と、「代表社債権者」とあるのは「代表特定社債権者」と、同法第716条中「この法律」とあるのは「資産流動化法又は資産流動化計画」と、同法第720条第5項中「電子公告」とあるのは「電子公告(資産流動化法第194条第1項第3号に規定する電子公告をいう。)」と、同法第721条中「社債権者集会参考書類」とあるのは「特定社債権者集会参考書類」と、同法第724条第2項第1号中「第706条第1項各号」とあるのは「資産流動化法第127条第4項各号」と、同項第2号中「第706条第1項」とあるのは「資産流動化法第127条第4項」と、同法第729条第1項中「第707条」とあるのは「資産流動化法第127条第8項において準用する第707条」と、同法第733条第1号中「第676条」とあるのは「資産流動化法第122条第1項」と、同法第737条第2項中「第705条第1項から第3項まで、第708条及び第709条」とあるのは「資産流動化法第127条第1項から第3項まで並びに同条第8項において準用する第708条及び第709条」と、同法第740条第1項中「第449条」とあるのは「資産流動化法第111条」と、同条第2項中「第702条」とあるのは「資産流動化法第126条」と、同法第741条第3項中「第705条第1項第737条第2項」とあるのは「資産流動化法第127条第1項資産流動化法第129条第2項において準用する第737条第2項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第130条
【担保付社債信託法等の適用関係】
特定社債は、担保付社債信託法その他の政令で定める法令の適用については、政令で定めるところにより、社債とみなす。
第2款
転換特定社債
第131条
【転換特定社債の発行】
特定目的会社は、資産流動化計画の定めるところに従い、転換特定社債を発行することができる。
第二種特定目的会社が優先出資社員以外の者に対して特に有利な転換の条件を付した転換特定社債を発行する場合には、資産流動化計画にこれに関する定めがあるときにおいても、その者に対して発行することができる転換特定社債の総額、払込金額、転換の条件、転換によって発行すべき優先出資の内容及び転換を請求することができる期間について、社員総会の決議によらなければならない。この場合においては、取締役は、当該社員総会において、優先出資社員以外の者に対して特に有利な払込金額をもって転換特定社債を発行することを必要とする理由を説明しなければならない。
前項の決議は、当該決議後最初に発行する転換特定社債であって、当該決議の日から六箇月以内に発行すべきものについてのみ効力を有する。
第39条第3項の規定は、第2項の決議について準用する。
第132条
【転換特定社債発行事項の公示】
特定目的会社は、転換特定社債(前条第2項の決議があったものを除く。)を発行する場合には、転換特定社債の総額、払込金額、転換の条件、転換によって発行すべき優先出資の内容、転換を請求することができる期間及び募集の方法を公告し、又は社員に通知しなければならない。
特定目的会社は、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により前項の通知をする場合には、政令で定めるところにより、社員の承諾を得て、内閣府令で定める方法により、当該通知をしなければならない。
特定目的会社は、第1項の規定による公告又は通知の日から二週間を経過した後でなければ、転換特定社債の割当てをすることができない。
第133条
【転換特定社債発行の手続】
転換特定社債については、第121条第1項の募集に応じて募集特定社債の引受けの申込みをしようとする者に対し、第122条第1項の規定により通知すべき事項のほか、次に掲げる事項を通知しなければならない。
転換特定社債を優先出資に転換することができること。
転換の条件
転換によって発行すべき優先出資の内容
転換を請求することができる期間
転換特定社債については、前項各号に掲げる事項を、特定社債原簿に記載し、又は記録し、かつ、転換特定社債券を発行したときは、当該転換特定社債券に記載しなければならない。
第134条
【転換特定社債の登記】
転換特定社債を発行する場合においては、第122条第1項第15号に規定する期日から二週間以内に、本店の所在地において、転換特定社債の登記をしなければならない。
前項の登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。
転換特定社債の総額
各転換特定社債の金額
各転換特定社債について払い込んだ金額
前条第1項各号に掲げる事項
会社法第915条第1項(変更の登記)の規定は、前項各号に掲げる事項に変更が生じた場合について準用する。
外国において転換特定社債を引き受ける者の募集をした場合において、登記すべき事項が外国において生じたときは、登記の期間については、その通知が到達した時から起算する。
第135条
【転換の請求】
転換の請求は、次に掲げる事項を明らかにしてしなければならない。
転換をする特定社債
請求の日
転換を請求する者は、転換特定社債券を特定目的会社に提出しなければならない。ただし、当該転換特定社債券が発行されていないときは、この限りでない。
第136条
【基準日後に転換により発行された優先出資の議決権】
特定目的会社が、社員総会において議決権を行使することのできる優先出資社員を定めるため第43条第2項の規定により一定の日を定めているときは、その日以後の転換の請求によって発行された優先出資については、優先出資社員は、当該優先出資については、議決権を有しない。
参照条文
第137条
【優先出資社員となる時期】
第135条第1項の規定により転換の請求をした者は、同項第2号の日に優先出資社員となる。
参照条文
第138条
【会社法等の準用】
会社法第151条(各号を除く。)(株式の質入れの効果)、第210条(募集株式の発行等をやめることの請求)、第212条第1項第1号に係る部分に限る。)(不公正な払込金額で株式を引き受けた者等の責任)及び第915条第3項第1号に係る部分に限る。)(変更の登記)の規定は、特定目的会社の転換特定社債について準用する。この場合において、同法第151条中「株式会社が次に掲げる行為をした場合」とあるのは「転換特定社債の転換がされた場合」と、「当該行為」とあるのは「当該転換」と、「株主」とあるのは「転換特定社債権者」と、同法第210条中「株主」とあるのは「社員」と、「第199条第1項」とあるのは「資産流動化法第121条第1項」と、同条第1号中「法令又は定款」とあるのは「法令、資産流動化計画又は定款」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第97条第3項及び会社法第7編第2章第2節第847条第2項第849条第2項及び第5項並びに第851条を除く。)(株式会社における責任追及等の訴え)の規定は、前項において準用する同法第212条第1項の規定による支払を求める訴えについて準用する。この場合において、同法第847条第1項中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主(第189条第2項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主を除く。)」とあるのは「特定社員又は六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き優先出資を有する優先出資社員」と、同条第3項から第5項まで及び第7項中「株主」とあるのは「特定社員又は優先出資社員」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第3款
新優先出資引受権付特定社債
第139条
【新優先出資引受権付特定社債の発行】
特定目的会社は、資産流動化計画の定めるところに従い、新優先出資引受権付特定社債を発行することができる。
各新優先出資引受権付特定社債に付する新優先出資の引受権の行使に際して出資される金銭の額(次項第144条第1項第2号並びに第145条第1項第1号及び第2項において「払込金額」という。)の合計額は、各新優先出資引受権付特定社債の金額を超えることができない。
新優先出資の引受権のみを譲渡することができる新優先出資引受権付特定社債を発行する場合には、資産流動化計画にこれに関する定めがあるときにおいても、新優先出資引受権付特定社債の総額、新優先出資の引受権の行使によって発行する優先出資の払込金額の総額及び新優先出資の引受権を行使することができる期間について、社員総会の決議によらなければならない。ただし、新優先出資引受権付特定社債であって行使されていない新優先出資の引受権に係る優先出資の払込金額の総額が現に存する新優先出資引受権付特定社債の総額を超えない場合に限り償還及び消却をするものを発行するときは、この限りでない。
第二種特定目的会社が、優先出資社員以外の者に対して特に有利な内容の新優先出資の引受権を付した新優先出資引受権付特定社債を発行する場合には、資産流動化計画にこれに関する定めがあるときにおいても、その者に対して発行することができる新優先出資引受権付特定社債の額、払込金額、新優先出資の引受権の内容及び新優先出資の引受権を行使することができる期間について、社員総会の決議によらなければならない。この場合においては、取締役は、当該社員総会において、優先出資社員以外の者に対して特に有利な払込金額をもって新優先出資引受権付特定社債を発行することを必要とする理由を説明しなければならない。
第131条第3項及び第4項の規定は、前二項の社員総会の決議について準用する。この場合において、同条第3項中「転換特定社債」とあるのは、「新優先出資引受権付特定社債」と読み替えるものとする。
第140条
【新優先出資引受権付特定社債発行事項の公示】
特定目的会社は、新優先出資引受権付特定社債(前条第4項の決議があったものを除く。)を発行するときは、新優先出資引受権付特定社債の総額、払込金額、新優先出資の引受権の内容、新優先出資の引受権を行使することができる期間及び募集の方法を公告し、又は社員に通知しなければならない。
第132条第2項の規定は、前項の通知について準用する。
特定目的会社は、第1項の規定による公告又は通知の日から二週間を経過した後でなければ、新優先出資引受権付特定社債の割当てをすることができない。
第141条
【新優先出資引受権付特定社債発行の手続】
新優先出資引受権付特定社債については、第121条第1項の募集に応じて募集特定社債の引受けの申込みをしようとする者に対し、第122条第1項の規定により通知すべき事項のほか、次に掲げる事項を通知しなければならない。
新優先出資引受権付特定社債であること。
第5条第1項第2号ニ(2)から(5)までに掲げる事項
第145条第2項に規定する払込みを取り扱う銀行等及びその取扱いの場所
新優先出資引受権付特定社債については、新優先出資引受権付特定社債券を発行したときは、当該新優先出資引受権付特定社債券に前項各号に掲げる事項を記載しなければならない。ただし、次条第1項の新優先出資引受権証券を発行するときは、この限りでない。
新優先出資引受権付特定社債については、第1項各号に掲げる事項を特定社債原簿に記載し、又は記録しなければならない。
第142条
【新優先出資引受権証券の発行と方式】
資産流動化計画に新優先出資の引受権のみを譲渡することができる旨の定めがある場合においては、特定目的会社は、新優先出資引受権証券を発行しなければならない。
新優先出資引受権証券には、次に掲げる事項及び番号を記載し、代表取締役がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。
新優先出資引受権証券であることの表示
商号
第5条第1項第2号ニ(2)、(3)及び(5)に掲げる事項
前条第1項第3号に掲げる事項
第143条
【新優先出資引受権証券の譲渡方法】
新優先出資引受権証券が発行された場合には、新優先出資の引受権を譲渡するには、新優先出資引受権証券を交付しなければならない。
会社法第258条第1項及び第2項(権利の推定等)並びに第291条(新株予約権証券の喪失)の規定は、新優先出資引受権証券について準用する。この場合において、同法第258条中「証券発行新株予約権」とあるのは、「新優先出資引受権」と読み替えるものとする。
第144条
【新優先出資引受権付特定社債の登記】
新優先出資引受権付特定社債の登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。
新優先出資引受権付特定社債であること。
新優先出資の引受権の行使によって発行する優先出資の払込金額の総額
各新優先出資引受権付特定社債の金額
各新優先出資引受権付特定社債について払い込んだ金額
第5条第1項第2号ニ(1)から(3)までに掲げる事項
第134条第1項第3項及び第4項の規定は、新優先出資引受権付特定社債の登記について準用する。
第145条
【新優先出資の引受権の行使等】
新優先出資の引受権の行使は、次に掲げる事項を明らかにしてしなければならない。
新優先出資の引受権の行使によって発行される優先出資の払込金額
新優先出資の引受権を行使する者の住所
新優先出資の引受権を行使する日
新優先出資の引受権を行使する者は、新優先出資の払込金額の全額を払い込み、かつ、新優先出資引受権証券を発行しているときは、新優先出資引受権証券を特定目的会社に提出し、新優先出資引受権証券を発行していないとき(新優先出資引受権付特定社債券を発行していないときを除く。)は、新優先出資引受権付特定社債券を提示しなければならない。
前項の払込みは、第141条第1項第3号の銀行等の払込みの取扱いの場所においてしなければならない。
第146条
【優先出資社員となる時期】
前条第1項の規定により新優先出資の引受権を行使した者は、同条第2項の払込みの時に優先出資社員となる。
第147条
【会社法等の準用】
会社法第210条(募集株式の発行等をやめることの請求)及び第212条第1項第1号に係る部分に限る。)(不公正な払込金額で株式を引き受けた者等の責任)の規定は新優先出資引受権付特定社債について、第136条並びに同法第915条第3項第1号に係る部分に限る。)(変更の登記)の規定は新優先出資引受権の行使について、それぞれ準用する。この場合において、同法第210条中「株主」とあるのは「社員」と、「第199条第1項」とあるのは「資産流動化法第121条第1項」と、同条第1号中「法令又は定款」とあるのは「法令、資産流動化計画又は定款」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第97条第3項及び会社法第7編第2章第2節第847条第2項第849条第2項及び第5項並びに第851条を除く。)(株式会社における責任追及等の訴え)の規定は、前項において準用する同法第212条第1項の規定による支払を求める訴えについて準用する。この場合において、同法第847条第1項中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主(第189条第2項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主を除く。)」とあるのは「特定社員又は六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き優先出資を有する優先出資社員」と、同条第3項から第5項まで及び第7項中「株主」とあるのは「特定社員又は優先出資社員」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第4款
特定短期社債
第148条
【特定短期社債の発行】
特定目的会社は、特定短期社債については、次に掲げる場合に限り、これを発行することができる。
次に掲げるすべての要件を満たすものである場合
その発行の目的が、特定資産を取得するために必要な資金を調達するものであること。
資産流動化計画においてその発行の限度額が定められていること。
投資者の保護のため必要なものとして内閣府令で定める要件
この条の規定により発行した特定短期社債の償還のための資金を調達する場合
第149条
【特定社債に係る規定の適用除外等】
特定短期社債については、特定社債原簿を作成することを要しない。
特定短期社債については、第121条第1項第129条第131条から第147条まで及び第154条の規定は、適用しない。
第7節
定款の変更
第150条
特定目的会社は、その成立後、社員総会の決議によって、定款を変更することができる。
参照条文
第8節
資産流動化計画の変更
第151条
【資産流動化計画の変更】
特定目的会社は、社員総会の決議によらなければ資産流動化計画を変更することができない。
前項の規定にかかわらず、次に掲げる事項については資産流動化計画を変更することができない。
第5条第1項第3号に掲げる事項のうち、内閣府令で定めるもの
第5条第1項第2号第4号及び第5号に掲げる事項のうち、内閣府令で定めるもの(あらかじめその変更をする場合の条件が資産流動化計画に定められている場合を除く。)
資産流動化計画にその変更ができない旨の定めがあるもの
前二項の規定にかかわらず、特定目的会社は、次に掲げる場合には、資産流動化計画を変更することができる。
その変更の内容が内閣府令で定める軽微な内容である場合
社員、特定社債権者、特定約束手形の所持人及び特定借入れに係る債権者(次項において「利害関係人」という。)の全員の当該変更に係る事前の承諾がある場合
その他投資者の保護に反しないことが明らかな場合として内閣府令で定める場合
特定目的会社は、資産流動化計画を変更したとき(前項の規定による場合に限る。)は、遅滞なく、その旨を各利害関係人に通知し、又は公告しなければならない。
第132条第2項の規定は、前項の通知について準用する。この場合において、同条第2項中「社員」とあるのは、「社員、特定社債権者、特定約束手形の所持人及び特定借入れに係る債権者」と読み替えるものとする。
第152条
【計画変更決議】
次の各号に掲げる特定目的会社は、資産流動化計画の変更の決議(以下この節において「計画変更決議」という。)を行う社員総会に係る第56条第1項の規定による招集の通知をするときは、当該各号に定める事項を記載した書類を交付しなければならない。
特定社債を発行している特定目的会社 第154条第5項の規定により資産流動化計画の変更に反対する旨を特定目的会社に対し通知した特定社債権者が有する特定社債の額の合計額
特定短期社債を発行している特定目的会社 第155条第4項の規定により資産流動化計画の変更に反対する旨を特定目的会社に対し通知した特定短期社債権者が有する特定短期社債の額の合計額
特定約束手形を発行している特定目的会社 第156条第3項において準用する第155条第4項の規定により資産流動化計画の変更に反対する旨を特定目的会社に対し通知した特定約束手形の所持人に係る特定約束手形に係る債務の額の合計額
特定借入れを行っている特定目的会社 第157条第2項において準用する第155条第4項の規定により資産流動化計画の変更に反対する旨を特定目的会社に対し通知した特定借入れに係る債権者に係る特定借入れの額の合計額
前項の特定目的会社にあっては、第56条第3項において準用する第55条第3項の承諾をした社員に対し電磁的方法により前項の招集の通知をするときは、同項の書類に記載すべき事項を当該通知とともに電磁的方法により提供することができる。ただし、社員の請求があったときは、同項の書類を当該社員に交付しなければならない。
第39条第3項の規定は、計画変更決議について準用する。
第153条
【反対優先出資社員の優先出資買取請求権】
計画変更決議を行う社員総会に先立ってその変更に反対する旨を特定目的会社に対し通知し、かつ、当該社員総会において当該変更に反対した優先出資社員(当該社員総会において議決権を行使することができるものに限る。)は、当該特定目的会社に対し、自己の有する優先出資を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
前項の請求(以下この条において「優先出資買取請求」という。)は、計画変更決議の日(特定社債を発行する特定目的会社にあっては、次条第1項に規定する特定社債権者集会の承認の決議の日。次項において同じ。)の二十日前の日から当該計画変更決議の日の前日までの間に、その優先出資買取請求に係る優先出資の種類及び口数を明らかにしてしなければならない。
優先出資買取請求があった場合において、優先出資の価格の決定につき、優先出資社員と特定目的会社との間に協議が調ったときは、特定目的会社は、計画変更決議の日から六十日以内にその支払をしなければならない。ただし、次条第5項第155条第4項又は第156条第3項若しくは第157条第2項において準用する第155条第4項の規定による特定社債、特定約束手形及び特定借入れに係る債務について弁済又は相当の財産の信託を完了した後でなければその支払をすることができない。
会社法第116条第3項第4項第6項及び第7項(反対株主の株式買取請求)、第117条第2項から第6項まで(株式の価格の決定等)、第868条第1項(非訟事件の管轄)、第870条第2項第2号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第870条の2(申立書の写しの送付等)、第871条本文(理由の付記)、第872条第5号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第872条の2(抗告状の写しの送付等)、第873条本文(原裁判の執行停止)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)並びに第876条(最高裁判所規則)の規定は、特定目的会社の優先出資社員による優先出資買取請求について準用する。この場合において、同法第116条第3項及び第7項中「第1項各号の行為」とあるのは「資産流動化計画の変更」と、同条第3項中「当該行為が効力を生ずる日」とあるのは「資産流動化法第153条第2項に規定する計画変更決議の日」と、「同項各号に定める株式の」とあるのは「その」と、「当該行為を」とあるのは「当該資産流動化計画の変更を」と、同法第117条第2項第5項及び第6項中「株式の」とあるのは「優先出資の」と、同項中「、株券」とあるのは「、優先出資証券」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第154条
【特定社債権者集会の承認】
特定社債を発行している特定目的会社は、計画変更決議により資産流動化計画の変更をするときは、当該計画変更決議のほか特定社債権者集会の承認を受けなければならない。
前項の規定により特定目的会社が特定社債権者集会を招集するときは、第129条第2項において準用する会社法第720条第1項の規定にかかわらず、計画変更決議を行う社員総会の会日の一箇月前までに、各特定社債権者に対して書面又は電磁的方法をもって招集の通知を発しなければならない。
特定目的会社は、第1項の規定による特定社債権者集会を招集するときは、二週間以上の期間を定め、かつ、各特定社債権者に対しその変更に反対するときは当該期間内にその旨を書面又は電磁的方法をもって通知すべきことを求めなければならない。この場合において、特定目的会社は、当該期間を前項の招集の通知に記載し、又は記録しなければならない。
第1項の規定による特定社債権者集会を招集する特定目的会社が無記名式の特定社債券を発行しているときは、第129条第2項において準用する会社法第720条第4項の規定にかかわらず、計画変更決議を行う社員総会の会日の一箇月前までに、特定社債権者集会を招集する旨及び会議の目的たる事項を公告しなければならない。この場合においては、前項の規定により定められた期間を併せて公告しなければならない。
第3項の場合において、特定社債権者が同項の規定により定められた期間内に資産流動化計画の変更に反対する旨を特定目的会社に対し通知し、かつ、特定社債権者集会において反対したときは、特定目的会社は、当該特定社債権者が有する特定社債について弁済をし、又は弁済を行わせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。
第62条の規定は、第1項の規定による特定社債権者集会の承認の決議について準用する。この場合において、同条第2項中「第56条第1項」とあるのは「第154条第2項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第155条
【特定短期社債権者の反対】
特定短期社債を発行している特定目的会社は、計画変更決議により資産流動化計画の変更をするときは、当該計画変更決議を行う社員総会の会日の一箇月前までに、二週間以上の期間を定め、かつ、その変更に反対するときは当該期間内にその旨を通知すべきことを公告しなければならない。
前項の規定により反対しようとする特定短期社債権者は、その特定社債券(特定短期社債に係るものに限る。)の特定目的会社に対する提示その他の内閣府令で定める措置をとらなければならない。
特定短期社債権者が第1項の規定により定められた期間内に反対する旨を通知しなかったときは、資産流動化計画の変更を承認したものとみなす。
特定短期社債権者が反対する旨を通知したときは、特定目的会社は、当該特定短期社債権者に係る特定短期社債に係る債務について、資産流動化計画の変更をした後遅滞なく弁済を行わせることを目的として、信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。
第156条
【特定約束手形の所持人の反対】
特定約束手形を発行している特定目的会社は、計画変更決議により資産流動化計画を変更するときは、当該計画変更決議を行う社員総会の会日の一箇月前までに、二週間以上の期間を定め、かつ、その変更に反対するときは当該期間内にその旨を通知すべきことを公告しなければならない。
前項の規定により反対しようとする特定約束手形の所持人は、その特定約束手形を特定目的会社に提示しなければならない。
前条第3項及び第4項の規定は、特定約束手形の所持人について準用する。
第157条
【特定借入れに係る債権者の異議】
特定借入れを行っている特定目的会社は、計画変更決議により資産流動化計画を変更するときは、当該計画変更決議を行う社員総会の会日の一箇月前までに、二週間以上の期間を定め、かつ、特定借入れに係る各債権者に対しその変更に異議があるときは当該期間内にこれを述べるべき旨を催告しなければならない。
第132条第2項の規定は前項の催告について、第155条第3項及び第4項の規定は特定借入れに係る債権者について、それぞれ準用する。この場合において、第132条第2項中「社員」とあるのは「特定借入れに係る債権者」と、第155条第3項中「第1項」とあるのは「第157条第1項」と読み替えるものとする。
第9節
事後設立
第158条
特定目的会社は、その成立後二年以内に、その成立前から存在する財産であってその事業のために継続して使用するものの取得をする場合には、当該取得がその効力を生ずる日の前日までに、社員総会の決議によって、当該取得に係る契約の承認を受けなければならない。ただし、第1号に掲げる額の第2号に掲げる額に対する割合が五分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えないとき、又は当該契約により取得する財産が資産流動化計画に定められた特定資産であるときは、この限りでない。
当該財産の対価として交付する財産の帳簿価額の合計額
当該特定目的会社の純資産額として内閣府令で定める方法により算定される額
第10節
資産流動化計画に基づく業務の終了に伴う仮清算
第159条
【貸借対照表の作成等】
資産流動化計画の定めによる特定資産の管理及び処分を終了し、かつ、特定社債若しくは特定約束手形を発行し、又は特定借入れを行っている場合においてその償還及び支払並びに弁済を完了した特定目的会社が新たな資産流動化計画に基づく資産の流動化に係る業務を行うときは、当該特定目的会社の取締役は、第一種特定目的会社にあっては遅滞なく、第二種特定目的会社にあっては資産流動化計画の定めにより優先出資を消却する前に、当該特定目的会社の貸借対照表を作成し、社員総会の承認を受けなければならない。
第21条第2項第2号に係る部分に限る。)、第68条第1項第73条から第75条まで、第91条から第93条まで及び第102条から第104条第4項及び第7項を除く。)まで並びに第21条第3項において準用する会社法第43条第1項及び第2項本文並びに第77条第2項において準用する同法第344条第1項及び第2項の規定(貸借対照表に係る部分に限る。)は、前項の貸借対照表について準用する。
第1項の規定により貸借対照表を作成した第二種特定目的会社の当該貸借対照表上の純資産の額が、同項の資産流動化計画の定めるところに従った優先出資の消却をするために必要となる金額に満たない場合には、優先出資社員は、当該貸借対照表の承認についての議決権を有する。
前項の場合において、同項の貸借対照表について承認の決議があったときは、解散の決議があったものとみなす。
第11節
解散
第160条
【解散の事由】
特定目的会社は、次に掲げる事由によって解散する。
定款で定めた存続期間の満了
定款で定めた解散の事由の発生
社員総会の決議
破産手続開始の決定
第162条第1項又は第163条において準用する会社法第824条第1項の規定による解散を命ずる裁判
第220条の規定による内閣総理大臣の発する解散命令
資産流動化計画に記載し、又は記録する特定資産(従たる特定資産を除く。)の譲受け、資産対応証券の発行又は特定借入れの実行の不能
その他政令で定める事由の発生
会社法第926条(解散の登記)の規定は、前項第4号及び第5号を除く。)の規定により特定目的会社が解散した場合について準用する。
参照条文
第161条
【解散の決議】
優先出資社員は、前条第1項第3号に掲げる解散の決議について、議決権を有する。
前項の決議は、特定目的会社の資産流動化計画の定めによる特定社債の償還、特定約束手形の支払及び特定借入れの弁済が完了した後でなければ、行うことができない。
第162条
【特定目的会社の解散の訴え】
次に掲げる場合において、やむを得ない事由があるときは、総特定社員若しくは総優先出資社員(社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない特定社員若しくは優先出資社員を除く。)の議決権の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する特定社員若しくは優先出資社員又は特定出資(自己特定出資を除く。)の総口数若しくは発行済優先出資(自己優先出資を除く。)の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の口数の特定出資若しくは優先出資を有する特定社員若しくは優先出資社員は、訴えをもって特定目的会社の解散を請求することができる。
特定目的会社が業務の執行において著しく困難な状況に至り、当該特定目的会社に回復することができない損害が生じ、又は生ずるおそれがあるとき。
特定目的会社の財産の管理又は処分が著しく失当で、当該特定目的会社の存立を危うくするとき。
会社法第834条第20号に係る部分に限る。)(被告)、第835条第1項(訴えの管轄及び移送)、第836条第1項及び第3項(担保提供命令)、第837条(弁論等の必要的併合)、第838条(認容判決の効力が及ぶ者の範囲)、第846条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)並びに第937条第1項第1号リに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は、特定目的会社の解散の訴えについて準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
参照条文
第163条
【会社法の準用】
会社法第824条(会社の解散命令)、第826条(官庁等の法務大臣に対する通知義務)、第868条第1項(非訟事件の管轄)、第870条第1項第10号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第871条本文(理由の付記)、第872条第4号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第873条本文(原裁判の執行停止)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)、第876条(最高裁判所規則)、第904条(法務大臣の関与)及び第937条第1項第3号ロに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は特定目的会社の解散の命令について、同法第825条(会社の財産に関する保全処分)、第868条第1項(非訟事件の管轄)、第870条第1項第1号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第871条(理由の付記)、第872条第1号及び第4号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第873条(原裁判の執行停止)、第874条第2号及び第3号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)、第876条(最高裁判所規則)並びに第905条及び第906条(会社の財産に関する保全処分についての特則)の規定はこの条において準用する同法第824条第1項の申立てがあった場合における特定目的会社の財産の保全について、それぞれ準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第12節
清算
第1款
通則
第164条
【清算の開始原因】
特定目的会社は、次に掲げる場合には、この款の定めによるところにより、清算をしなければならない。
解散した場合(破産手続開始の決定により解散した場合であって当該破産手続が終了していない場合を除く。)
設立の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合
第165条
【清算特定目的会社の能力】
前条の規定により清算をする特定目的会社(以下「清算特定目的会社」という。)は、清算の目的の範囲内において、清算が結了するまではなお存続するものとみなす。
第166条
【社員総会以外の機関の設置】
清算特定目的会社には、次に掲げる機関を置かなければならない。
一人又は二人以上の清算人
一人又は二人以上の監査役
第67条の規定は、清算特定目的会社については、適用しない。
第167条
【清算人の就任等】
次に掲げる者は、清算特定目的会社の清算人となる。
取締役(次号又は第3号に掲げる者がある場合を除く。)
定款で定める者
社員総会の決議によって選任された者
優先出資社員は、前項第3号に規定する決議について、議決権を有する。
第1項の規定により清算人となる者がないときは、裁判所は、利害関係人の申立てにより、清算人を選任する。
第1項及び前項の規定にかかわらず、第160条第1項第5号に掲げる事由によって解散した清算特定目的会社については、裁判所は、利害関係人若しくは法務大臣の申立てにより又は職権で、清算人を選任する。
第1項及び第3項の規定にかかわらず、第164条第2号に掲げる場合に該当することとなった清算特定目的会社については、裁判所は、利害関係人の申立てにより、清算人を選任する。
第1項及び第3項の規定にかかわらず、第160条第1項第6号に掲げる事由によって解散した清算特定目的会社については、裁判所は、利害関係人若しくは内閣総理大臣の申立てにより又は職権で、清算人を選任する。
第69条及び第70条の規定は、清算特定目的会社の清算人について準用する。
第168条
【清算人の解任】
清算人(前条第3項から第6項までの規定により裁判所が選任したものを除く。)は、いつでも、社員総会の決議によって解任することができる。
優先出資社員は、前項の規定による清算人の解任について、議決権を有する。
裁判所は、利害関係人若しくは内閣総理大臣の申立てにより又は職権で、前条第6項の規定により選任された清算人を解任することができる。
重要な事由があるときは、裁判所は、次に掲げる社員の申立てにより、清算人を解任することができる。
総特定社員(次に掲げる特定社員を除く。)又は総優先出資社員(次に掲げる優先出資社員を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する特定社員又は優先出資社員(次に掲げる特定社員又は優先出資社員を除く。)
清算人を解任する旨の議案について議決権を行使することができない特定社員又は優先出資社員
当該申立てに係る清算人である特定社員又は優先出資社員
特定出資(次に掲げる特定社員の有する特定出資を除く。)の総口数又は発行済優先出資(次に掲げる優先出資社員の有する優先出資を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の口数の特定出資又は優先出資を有する特定社員又は優先出資社員
当該清算特定目的会社である特定社員又は優先出資社員
当該申立てに係る清算人である特定社員又は優先出資社員
第76条第1項から第3項まで及び第6項並びに会社法第937条第1項第2号ホ及び第3号イに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は、清算人について準用する。この場合において、第76条第1項中「員数」とあるのは「人数」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第169条
【清算人の職務】
清算人は、次に掲げる職務を行う。
現務の結了
債権の取立て及び債務の弁済
残余財産の分配
第170条
【業務の執行】
清算人は、清算特定目的会社の業務を執行する。
清算人が二人以上ある場合には、清算特定目的会社の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、清算人の過半数をもって決定する。
第80条及び第82条から第84条まで並びに会社法第354条(表見代表取締役)、第355条(忠実義務)、第357条第1項(取締役の報告義務)、第484条(清算株式会社についての破産手続の開始)及び第485条(裁判所の選任する清算人の報酬)の規定は、清算特定目的会社の清算人(第84条の規定については、第167条第3項から第6項までの規定により裁判所が選任したものを除く。)について準用する。この場合において、同法第354条中「社長、副社長その他株式会社を代表する権限を有するものと認められる名称」とあるのは「清算特定目的会社を代表する権限を有するものと認められる名称」と、同法第355条中「株主総会」とあるのは「社員総会」と、同法第357条第1項中「株主(監査役設置会社にあっては、監査役)」とあるのは「監査役」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第171条
【清算特定目的会社の代表】
清算人は、清算特定目的会社を代表する。ただし、他に代表清算人(清算特定目的会社を代表する清算人をいう。以下同じ。)その他清算特定目的会社を代表する者を定めた場合は、この限りでない。
前項本文の清算人が二人以上ある場合には、清算人は、各自、清算特定目的会社を代表する。
清算特定目的会社は、定款、定款の定めに基づく清算人(第167条第3項から第6項までの規定により裁判所が選任したものを除く。以下この項において同じ。)の互選又は社員総会の決議によって、清算人の中から代表清算人を定めることができる。
第167条第1項第1号の規定により取締役が清算人となる場合において、代表取締役を定めていたときは、当該代表取締役が代表清算人となる。
裁判所は、第167条第3項から第6項までの規定により清算人を選任する場合には、その清算人の中から代表清算人を定めることができる。
会社法第349条第4項及び第5項(株式会社の代表)、第351条(代表取締役に欠員を生じた場合の措置)並びに第937条第1項第2号イ及びハに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は清算特定目的会社の代表清算人について、同法第352条(取締役の職務を代行する者の権限)の規定は清算特定目的会社の清算人又は代表清算人の職務を代行する者について、それぞれ準用する。この場合において、同法第351条第1項中「員数」とあるのは「人数」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第172条
【清算人の清算特定目的会社に対する損害賠償責任】
清算人は、その任務を怠ったときは、清算特定目的会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
清算人が第170条第3項において準用する第80条第1項の規定に違反して同項第1号の取引をしたときは、当該取引によって清算人又は第三者が得た利益の額は、前項の損害の額と推定する。
第170条第3項において準用する第80条第1項第2号又は第3号の取引によって清算特定目的会社に損害が生じたときは、次に掲げる清算人は、その任務を怠ったものと推定する。
第170条第3項において準用する第80条第1項の清算人
清算特定目的会社が当該取引をすることを決定した清算人
第94条第4項及び第5項の規定は、清算人の第1項の責任について準用する。この場合において、同条第5項中「第80条第1項第2号」とあるのは、「第170条第3項において準用する第80条第1項第2号」と読み替えるものとする。
第173条
【清算人の第三者に対する損害賠償責任】
清算人がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該清算人は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。
清算人が、次に掲げる行為をしたときも、前項と同様とする。ただし、当該清算人が当該行為をすることについて注意を怠らなかったことを証明したときは、この限りでない。
第176条第1項に規定する財産目録等並びに第177条第1項の貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録
虚偽の登記
虚偽の公告
第174条
【清算人及び監査役の連帯責任等】
清算人又は監査役が清算特定目的会社又は第三者に生じた損害を賠償する責任を負う場合において、他の清算人又は監査役も当該損害を賠償する責任を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。
前項の場合には、第96条の規定は、適用しない。
第97条の規定は、清算特定目的会社における清算人の責任を追及する訴えについて準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第175条
【取締役等に関する規定の適用関係】
清算特定目的会社については、第3節第34条第4項及び第5項を除く。)及び第46条を除く。)、第4節第1款第72条第1項第77条第3項において準用する会社法第345条第4項において準用する同条第3項第81条第2項において準用する同法第359条及び同節第6款の規定中取締役又は代表取締役に関する規定は、清算人又は代表清算人に関する規定として清算人又は代表清算人に適用があるものとする。
第176条
【財産目録等の作成等】
清算人は、その就任後遅滞なく、清算特定目的会社の財産の現況を調査し、内閣府令で定めるところにより、第164条各号に掲げる場合に該当することとなった日における財産目録及び貸借対照表(以下この条において「財産目録等」という。)を作成し、これらを社員総会に提出し、又は提供し、その承認を受けなければならない。
優先出資社員は、財産目録等の承認について、議決権を有する。
清算特定目的会社は、財産目録等を作成した時から本店の所在地における清算結了の登記の時までの間、当該財産目録等を保存しなければならない。
裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、財産目録等の全部又は一部の提出を命ずることができる。
第177条
【貸借対照表等の作成、保存及び監査等】
清算特定目的会社は、内閣府令で定めるところにより、各清算事務年度(第164条各号に掲げる場合に該当することとなった日の翌日又はその後毎年その日に応当する日(応当する日がない場合にあっては、その前日)から始まる各一年の期間をいう。)に係る貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない。
前項の貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書は、内閣府令で定めるところにより、監査役の監査を受けなければならない。
会社法第494条第2項及び第3項(貸借対照表等の作成及び保存)、第496条第1項及び第2項(貸借対照表等の備置き及び閲覧等)、第497条第1項各号を除く。)(貸借対照表等の定時株主総会への提出等)並びに第498条(貸借対照表等の提出命令)の規定は、第1項の貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書について準用する。この場合において、同法第496条第1項中「前条第1項の規定の適用がある場合にあっては、監査報告を含む。」とあるのは「資産流動化法第177条第2項の監査を受けた監査報告を含む。」と、同項及び同法第497条中「定時株主総会」とあるのは「定時社員総会」と、同条第1項中「当該各号に定める貸借対照表及び事務報告」とあるのは「資産流動化法第177条第2項の監査を受けた貸借対照表及び事務報告」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
優先出資社員は、前項において準用する会社法第497条第2項の規定による貸借対照表の承認について、議決権を有する。
第178条
【残余財産の分配】
清算特定目的会社は、残余財産の分配をしようとするときは、清算人の決定によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
残余財産の種類
社員に対する残余財産の割当てに関する事項
前項に規定する場合において、優先出資を発行しているときは、清算特定目的会社は、当該優先出資の内容に応じ、同項第2号に掲げる事項として、次に掲げる事項を定めることができる。
特定社員又は残余財産の分配について内容の異なる二以上の種類の優先出資を発行している場合において、ある種類の優先出資を有する優先出資社員に対して残余財産の割当てをしないこととするときは、その旨及び当該優先出資の種類
前号に掲げる事項のほか、残余財産の割当てについて特定出資と優先出資との間で、又は残余財産の分配について内容の異なる二以上の種類の優先出資を発行している場合において優先出資の種類ごとに、異なる取扱いを行うこととするときは、その旨及び当該異なる取扱いの内容
第1項第2号に掲げる事項についての定めは、社員(当該清算特定目的会社及び前項第1号の特定社員又は優先出資社員を除く。)の有する特定出資又は優先出資の口数(前項第2号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、特定出資及び各優先出資の口数)に応じて残余財産を割り当てることを内容とするものでなければならない。
会社法第505条(残余財産が金銭以外の財産である場合)及び第506条(基準株式数を定めた場合の処理)の規定は、清算特定目的会社について準用する。この場合において、同法第505条第1項第2号及び第506条中「株式を」とあるのは「特定出資又は優先出資を」と、同条中「の株式(」とあるのは「の特定出資又は優先出資(」と、「基準株式数」とあるのは「基準特定出資口数又は基準優先出資口数」と、「基準未満株式」とあるのは「基準未満特定出資又は基準未満優先出資」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第179条
【特定目的会社の清算等に関する会社法の準用等】
会社法第499条から第503条まで(債権者に対する公告等、債務の弁済の制限、条件付債権等に係る債務の弁済、債務の弁済前における残余財産の分配の制限、清算からの除斥)、第507条第1項第3項及び第4項(清算事務の終了等)、第508条(帳簿資料の保存)、第868条第1項(非訟事件の管轄)、第869条(疎明)、第870条第1項第1号第2号第5号及び第6号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第871条(理由の付記)、第872条第4号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第873条(原裁判の執行停止)、第874条第1号及び第4号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)、第876条(最高裁判所規則)、第928条第1項及び第3項(清算人の登記)並びに第929条第1号に係る部分に限る。)(清算結了の登記)の規定は、特定目的会社の清算について準用する。この場合において、同法第507条第3項中「決算報告(前項の規定の適用がある場合にあっては、同項の承認を受けたもの)を株主総会」とあるのは「決算報告(資産流動化法第177条第2項に規定する監査を受けたもの)を社員総会」と、同法第508条第1項中「清算人(清算人会設置会社にあっては、第489条第7項各号に掲げる清算人)」とあるのは「清算人」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
優先出資社員は、前項において準用する会社法第507条第3項の規定による決算報告の承認について、議決権を有する。
第2款
特別清算
第180条
【特別清算開始の原因及び特別清算に関する会社法の準用等】
裁判所は、清算特定目的会社に次に掲げる事由があると認めるときは、第4項において準用する会社法第514条の規定に基づき、申立てにより、当該清算特定目的会社に対し特別清算の開始を命ずる。
清算の遂行に著しい支障を来すべき事情があること。
債務超過(清算特定目的会社の財産がその債務を完済するのに足りない状態をいう。第3項において同じ。)の疑いがあること。
債権者、清算人、監査役又は社員は、特別清算開始の申立てをすることができる。
清算特定目的会社に債務超過の疑いがあるときは、清算人は、特別清算開始の申立てをしなければならない。
会社法第512条から第518条の2まで(他の手続の中止命令等、特別清算開始の申立ての取下げの制限、特別清算開始の命令、他の手続の中止等、担保権の実行の手続等の中止命令、相殺の禁止、共助対象外国租税債権者の手続参加)、第2編第9章第2節第2款から第10款まで(第522条第3項第530条第2項及び第536条を除く。)(裁判所による監督及び調査、清算人、監督委員、調査委員、清算株式会社の行為の制限等、清算の監督上必要な処分等、債権者集会、協定、特別清算の終了)、第7編第2章第4節(特別清算に関する訴え)、同編第3章第1節第868条第2項から第5項まで及び第870条から第874条までを除く。)(総則)、同章第3節第879条第882条第2項及び第896条を除く。)(特別清算の手続に関する特則)及び第938条第6項を除く。)(特別清算に関する裁判による登記の嘱託)の規定は、清算特定目的会社の特別清算について準用する。この場合において、同法第516条中「担保権の実行の手続、企業担保権の実行の手続又は清算株式会社の財産」とあるのは「担保権の実行の手続又は清算特定目的会社の財産」と、同法第522条第1項中「総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主若しくは発行済株式(自己株式を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主」とあるのは「総特定社員(社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない特定社員を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する特定社員若しくは総優先出資社員(社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない優先出資社員を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する優先出資社員又は特定出資(自己特定出資を除く。)の総口数の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の口数の特定出資を有する特定社員又は発行済優先出資(自己優先出資を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の口数の優先出資を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する優先出資社員」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第13節
雑則
第181条
【銀行法等の規定の適用】
特定目的会社並びにその特定出資及び優先出資は、銀行法その他の法令の規定で政令で定めるものの適用については、政令で定めるところにより、それぞれ当該政令で定める法令の規定に規定する会社及びその出資とみなす。
次の各号に掲げる金融機関は、当該各号に定める業務を行う場合には、第19条第2項第41条第4項第122条第1項第16号第141条第1項第3号第145条第3項第184条第1項第4号第185条第3号第186条第3号第193条第2号第24条第3項において準用する会社法第64条第36条第5項において準用する同法第208条第1項並びに第36条第7項第41条第6項及び第122条第10項において準用する同法第64条の規定の適用については、銀行とみなす。
信用金庫又は信用金庫連合会信用金庫法第53条第3項第8号又は第54条第4項第8号に掲げる業務
労働金庫又は労働金庫連合会労働金庫法第58条第2項第14号又は第58条の2第1項第12号に掲げる業務
信用協同組合又は中小企業等協同組合法第9条の9第1項第1号の事業を行う協同組合連合会同法第9条の8第2項第13号又は第9条の9第6項第1号同法第9条の8第2項第13号に係る部分に限る。)に掲げる業務
農業協同組合法第10条第1項第3号の事業を行う農業協同組合又は農業協同組合連合会同条第6項第9号に掲げる業務
水産業協同組合法第11条第1項第4号第87条第1項第4号第93条第1項第2号又は第97条第1項第2号の事業を行う漁業協同組合、漁業協同組合連合会、水産加工業協同組合又は水産加工業協同組合連合会同法第11条第3項第8号第87条第4項第8号第93条第2項第8号又は第97条第3項第8号に掲げる業務
農林中央金庫農林中央金庫法第54条第4項第11号に掲げる業務
株式会社商工組合中央金庫株式会社商工組合中央金庫法第21条第4項第12号に掲げる業務
第182条
【登記簿】
登記所に、特定目的会社登記簿を備える。
第183条
【商業登記法等の準用】
商業登記法第1条の3から第5条まで(登記所、事務の委任、事務の停止、登記官、登記官の除斥)、第7条から第15条まで(登記簿等の持出禁止、登記簿の滅失と回復、登記簿等の滅失防止、登記事項証明書の交付等、登記事項の概要を記載した書面の交付、附属書類の閲覧、印鑑証明、電磁的記録の作成者を示す措置の確認に必要な事項等の証明、手数料、当事者申請主義、嘱託による登記)、第17条から第27条まで(登記申請の方式、申請書の添付書面、申請書に添付すべき電磁的記録、印鑑の提出、受付、受領証、登記の順序、登記官による本人確認、申請の却下、提訴期間経過後の登記、行政区画等の変更、同一の所在場所における同一の商号の登記の禁止)、第33条(商号の登記の抹消)、第34条(会社の商号の登記)、第44条第45条(会社の支配人の登記)、第46条第4項を除く。)(添付書面の通則)、第47条第1項(設立の登記)、第48条から第55条まで(支店所在地における登記、本店移転の登記、取締役等の変更の登記、一時会計監査人の職務を行うべき者の変更の登記)、第64条(株主名簿管理人の設置による変更の登記)、第71条(解散の登記)、第73条から第75条まで(清算人の登記、清算人に関する変更の登記、清算結了の登記)及び第132条から第148条まで(更正、抹消の申請、職権抹消、行政手続法の適用除外、行政機関の保有する情報の公開に関する法律の適用除外、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律の適用除外、審査請求、審査請求事件の処理、行政不服審査法の適用除外、省令への委任)の規定は、特定目的会社に関する登記について準用する。この場合において、同法第15条中「第50条まで(第95条第111条及び第118条において準用する場合を含む。)」とあるのは「第50条まで」と、「第51条第1項及び第2項第52条第78条第1項及び第3項第82条第2項及び第3項第83条第87条第1項及び第2項第88条第91条第1項及び第2項第92条第132条並びに」とあるのは「第132条及び」と、同法第24条第7号中「書面若しくは第30条第2項若しくは第31条第2項に規定する譲渡人の承諾書」とあるのは「書面」と、同法第34条第1項中「会社の登記簿」とあるのは「特定目的会社登記簿」と、同法第48条第2項中「会社法第930条第2項各号」とあるのは「資産の流動化に関する法律(以下「資産流動化法」という。)第22条第4項において準用する会社法第930条第2項各号」と、同法第54条第1項中「取締役、監査役、代表取締役又は特別取締役(委員会設置会社にあつては、取締役、委員、執行役又は代表執行役)」とあるのは「取締役、監査役又は代表取締役」と、同条第2項第3号中「会社法第333条第1項」とあるのは「資産流動化法第71条第1項」と、「同法第337条第1項」とあるのは「資産流動化法第73条第1項」と、同法第55条第1項中「会社法第346条第4項」とあるのは「資産流動化法第76条第4項」と、同法第71条第3項中「会社法第478条第1項第1号」とあるのは「資産流動化法第167条第1項第1号」と、「同法第483条第4項」とあるのは「資産流動化法第171条第4項」と、同法第73条第2項中「会社法第478条第1項第2号又は第3号」とあるのは「資産流動化法第167条第1項第2号又は第3号」と、同条第3項及び同法第74条第1項中「会社法第928条第1項第2号」とあるのは「資産流動化法第179条第1項において準用する会社法第928条第1項第2号」と、同法第75条中「会社法第507条第3項」とあるのは「資産流動化法第179条第1項において準用する会社法第507条第3項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第7編第4章第1節第907条を除く。)(総則)の規定は、特定目的会社の登記について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第184条
【設立の登記の添付書面】
設立の登記の申請書には、法令に別段の定めがある場合を除き、次の書面を添付しなければならない。
定款
定款に第16条第3項各号に掲げる事項についての記載又は記録があるときは、次に掲げる書面
検査役又は設立時取締役及び設立時監査役の調査報告を記載した書面及びその附属書類
第18条第2項において準用する会社法第33条第10項第3号に掲げる場合には、同号に規定する証明を記載した書面及びその附属書類
検査役の報告に関する裁判があったときは、その謄本
第19条第1項の規定による払込みの取扱いをした銀行等に払い込まれた金額に相当する金銭の保管に関する証明書
特定社員名簿管理人を置いたときは、その者との契約を証する書面
この法律の規定により選任され又は選定された設立時取締役、設立時監査役及び設立時代表取締役(特定目的会社の設立に際して代表取締役となる者をいう。)が就任を承諾したことを証する書面
設立時会計参与又は設立時会計監査人を選任したときは、次に掲げる書面
就任を承認したことを証する書面
これらの者が法人であるときは、当該法人の登記事項証明書。ただし、当該登記所の管轄区域内に当該法人の主たる事務所がある場合を除く。
これらの者が法人でないときは、設立時会計参与にあっては第71条第1項に規定する者であることを、設立時会計監査人にあっては第73条第1項に規定する者であることを証する書面
登記すべき事項につき発起人全員の同意又はある発起人の一致を要するときは、前項の登記の申請書にその同意又は一致があったことを証する書面を添付しなければならない。
参照条文
第185条
【募集特定出資の発行による変更の登記】
募集特定出資の発行による変更の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。
募集特定出資の引受けの申込み又は第36条第5項において準用する会社法第205条の契約を証する書面
前条第1項第3号に掲げる書面
金銭を出資の目的とするときは、第36条第5項において準用する会社法第208条第1項の規定による払込みの取扱いをした銀行等に払い込まれた金額に相当する金銭の保管に関する証明書
金銭以外の財産を出資の目的とするときは、次に掲げる書面
検査役が選任されたときは、検査役の調査報告を記載した書面及びその附属書類
第36条第5項において準用する会社法第207条第9項第4号に掲げる場合には、同号に規定する証明を記載した書面及びその附属書類
参照条文
第186条
【募集優先出資の発行の登記】
募集優先出資の発行の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。
募集優先出資の引受けの申込み又は第41条第2項の契約を証する書面
優先出資社員名簿管理人を置いたときは、定款及びその者との契約を証する書面
第41条第4項に規定する払込みの取扱いをした銀行等に払い込まれた金額に相当する金銭の保管に関する証明書
参照条文
第187条
【優先出資の消却又は併合による変更の登記】
優先出資の消却又は併合による変更の登記の申請書には、第47条第3項の規定又は第50条第2項において準用する会社法第219条第1項第2号に係る部分に限る。)の規定による公告をしたことを証する書面又は当該優先出資の全部について優先出資証券を発行していないことを証する書面を添付しなければならない。
優先出資社員に配当すべき利益をもってする優先出資の消却による変更の登記の申請書には、前項の書面のほか、利益の存在を証する書面を添付しなければならない。
第188条
【特定資本金の額の減少による変更の登記】
特定資本金の額の減少による変更の登記の申請書には、第111条第2項の規定による公告及び催告をしたこと並びに異議を述べた債権者があるときは、当該債権者に対し弁済し、若しくは相当の担保を提供し、若しくは当該債権者に弁済を受けさせることを目的として相当の財産を信託したこと又は当該特定資本金の額の減少をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面を添付しなければならない。
第189条
【優先資本金の額の減少による変更の登記】
次の各号に掲げる規定に基づく優先資本金の額の減少による変更の登記の申請書には、当該各号に定める書面を添付しなければならない。
第109条の規定 第111条第2項の規定による公告及び催告をしたこと並びに異議を述べた債権者があるときは、当該債権者に対し弁済し、若しくは相当の担保を提供し、若しくは当該債権者に弁済を受けさせることを目的として相当の財産を信託したこと又は当該優先資本金の額の減少をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面
第110条の規定 同条第2項の規定による公告をしたことを証する書面並びに第111条第2項の規定による公告及び催告をしたこと並びに異議を述べた債権者があるときは、当該債権者に対し弁済し、若しくは相当の担保を提供し、若しくは当該債権者に弁済を受けさせることを目的として相当の財産を信託したこと又は当該優先資本金の額の減少をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面
第159条の規定 資産流動化計画並びに特定社債の償還、特定約束手形の支払及び特定借入れの弁済を証する書面
第190条
【減資剰余金の優先資本金への組入れによる変更の登記】
減資剰余金(優先出資の消却を行うためにする優先資本金の額の減少に係るものに限る。)の優先資本金への組入れによる変更の登記の申請書には、減資剰余金の存在を証する書面を添付しなければならない。
第191条
【転換特定社債等の発行による変更の登記】
転換特定社債又は新優先出資引受権付特定社債の発行による変更の登記の申請書には、法令に別段の定めがある場合を除き、次の書面を添付しなければならない。
転換特定社債又は新優先出資引受権付特定社債の引受けの申込み又は第124条の契約を証する書面
転換特定社債又は新優先出資引受権付特定社債の払込金額(第122条第1項第14号に規定する払込金額をいう。)の全額の払込みがあったことを証する書面
第192条
【転換特定社債の転換による変更の登記】
転換特定社債の転換による変更の登記の申請書には、当該転換の請求があったことを証する書面を添付しなければならない。
第193条
【新優先出資引受権付特定社債に付された新優先出資の引受権の行使による変更の登記】
新優先出資引受権付特定社債に付された新優先出資の引受権の行使による変更の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。
新優先出資引受権付特定社債に付された新優先出資の引受権の行使があったことを証する書面
第145条第3項に規定する払込みの取扱いをした銀行等に払い込まれた金額に相当する金銭の保管に関する証明書
参照条文
第194条
【公告】
特定目的会社は、公告方法として、次に掲げる方法のいずれかを定款で定めることができる。
官報に掲載する方法
時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
電子公告(公告方法のうち、電磁的方法(会社法第2条第34号に規定する電磁的方法をいう。)により不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって同号に規定するものをとる方法をいう。以下この編において同じ。)
特定目的会社が前項第3号に掲げる方法を公告方法とする旨を定める場合には、その定款には、電子公告を公告方法とする旨を定めれば足りる。この場合においては、事故その他やむを得ない事由によって電子公告による公告をすることができない場合の公告方法として、同項第1号又は第2号のいずれかを定めることができる。
第1項又は前項の規定による定めがない特定目的会社の公告方法は、第1項第1号に掲げる方法とする。
会社法第940条第1項及び第3項(電子公告の公告期間等)、第941条(電子公告調査)、第946条(調査の義務等)、第947条(電子公告調査を行うことができない場合)、第951条第2項(財務諸表等の備置き及び閲覧等)、第953条(改善命令)並びに第955条(調査記録簿等の記載等)の規定は、特定目的会社が電子公告によりこの法律又は他の法律の規定による公告をする場合について準用する。この場合において、同法第940条第1項第1号中「この法律」とあるのは「資産流動化法第2編」と、同項第2号中「第440条第1項」とあるのは「資産流動化法第104条第5項」と、「定時株主総会」とあるのは「定時社員総会」と、同条第3項中「前二項」とあるのは「第1項」と、同法第941条中「この法律又は他の法律の規定による公告(第440条第1項の規定による公告を除く。」とあるのは「資産流動化法第2編又は他の法律の規定による公告(資産流動化法第104条第5項の規定による公告を除く。」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第3章
業務
第195条
【他業禁止等】
特定目的会社は、資産流動化計画に従って営む資産の流動化に係る業務及びその附帯業務(対価を得て、当該資産流動化計画に記載され、又は記録された特定資産以外の資産の譲渡若しくは貸付け又は役務の提供を行うことを除く。)のほか、他の業務を営むことができない。
特定目的会社は、合名会社又は合資会社の無限責任社員となることができない。
第196条
【名義貸しの禁止】
特定目的会社は、自己の名義をもって、他人に資産の流動化に係る業務を営ませてはならない。
参照条文
第197条
【自己の商号の使用を他人に許諾した特定目的会社の責任】
自己の商号を使用して事業又は営業を行うことを他人に許諾した特定目的会社は、当該特定目的会社が当該事業を行うものと誤認して当該他人と取引をした者に対し、当該他人と連帯して、当該取引によって生じた債務を弁済する責任を負う。
第198条
【使用人の制限】
特定目的会社は、第70条第1項各号に掲げる者を使用人(政令で定める者に限る。)としてはならない。
第199条
削除
第200条
【業務の委託】
特定目的会社は、特定資産(信託の受益権を除く。以下この条において同じ。)の管理及び処分に係る業務を行わせるため、これを信託会社等に信託しなければならない。
特定目的会社は、前項の規定にかかわらず、特定資産のうち次に掲げる資産については、当該資産の譲渡人又は当該資産の管理及び処分を適正に遂行するに足りる財産的基礎及び人的構成を有する者にその管理及び処分に係る業務を委託することができる。
不動産(土地若しくは建物又はこれらに関する所有権以外の権利をいう。)
指名債権
電子記録債権(電子記録債権法第2条第1項に規定する電子記録債権をいう。第202条において同じ。)
その他権利の移転に関し、登記その他の手段により第三者に対する対抗要件を備えることができるものとして内閣府令で定める資産のうち、当該特定目的会社が対抗要件を備えたもの
従たる特定資産(前各号に掲げる資産に該当するものを除く。)
特定目的会社は、前項の規定による特定資産(従たる特定資産を除く。)の管理及び処分に係る業務の委託に関する契約には、当該業務を委託する相手方(以下この項において「受託者」という。)が次に掲げる義務を有する旨の条件を付さなければならない。
受託者は、受託した資産を自己の固有財産その他の財産と分別して管理すること。
受託者は、資産の管理及び処分に係る業務を委託した特定目的会社(以下この項において「委託者」という。)の求めに応じ、受託した資産の管理及び処分の状況について説明しなければならないこと。
受託者は、受託した資産の管理及び処分の状況を記載した書類を主たる事務所に備え置き、委託者の求めに応じ、これを閲覧させること。
受託者は、委託者の同意なく業務の再委託を行わないこと。
第202条
【債権の取立委託の制限】
特定目的会社は、第200条第2項及び第3項の規定に定めるところによるほか、資産流動化計画に従い譲り受けた指名債権(金銭の支払を目的とするものに限る。)又は電子記録債権(以下この条において「譲受債権」と総称する。)について、その取立ての委託又はその取立ての再委託に対する同項第4号の同意をしようとする場合において、その委託又は再委託の相手方が譲受債権の取立てに当たり貸金業法第21条第1項の規定若しくはこの法律の規定に違反し、若しくは刑法若しくは暴力行為等処罰に関する法律の罪を犯すおそれが明らかである者であることを知り、又は知ることができるときは、当該相手方に当該委託をし、又は当該相手方に当該再委託をすることに当該同意をしてはならない。
第203条
【不動産取引の委託の制限】
特定目的会社は、資産流動化計画に従い譲り受けた不動産(建物又は宅地建物取引業法第2条第1号に規定する宅地をいう。)の売買、交換又は賃貸に係る業務については、第200条第2項及び第3項の規定に定めるところによるほか、不動産特定共同事業法第6条各号のいずれにも該当しない者に委託しなければならない。
第204条
【宅地建物取引業法の適用除外】
宅地建物取引業法の規定は、業務開始届出を行った特定目的会社には、適用しない。
第205条
【約束手形の発行】
特定目的会社は、金融商品取引法第2条第1項第15号に掲げる約束手形(第2号において「特定手形」という。)については、次に掲げる場合に限り、これを発行することができる。
次に掲げるすべての要件を満たすものである場合
その発行の目的が、特定資産を取得するために必要な資金を調達するものであること。
資産流動化計画においてその発行の限度額が定められていること。
投資者の保護のため必要なものとして内閣府令で定める要件
この条の規定により発行した特定手形の支払のための資金を調達する場合
第206条
【種類等を異にする優先出資又は特定社債の発行】
特定目的会社は、投資者の保護に反しない場合として内閣府令で定める場合に限り、一の資産流動化計画において、種類又は発行の時期を異にする優先出資又は特定社債を発行することができる。
第207条
【資産対応証券の募集等の制限】
特定目的会社の取締役又は使用人は、当該特定目的会社の発行する資産対応証券の募集等(金融商品取引法第2条第3項に規定する有価証券の募集又は有価証券の私募をいう。以下この編において同じ。)の取扱いについて次条第2項の規定による届出が行われたときは、当該資産対応証券の募集等に係る事務を行ってはならない。
参照条文
第208条
資産流動化計画に定められた特定資産(従たる特定資産を除く。)の譲渡人(当該譲渡人が法人である場合には、その役員及び使用人を含む。以下「特定譲渡人」という。)が特定目的会社の発行する資産対応証券(特定短期社債及び特定約束手形を除く。以下この条及び次条において同じ。)の募集等に関する事務を受託した者である場合における金融商品取引法の適用については、当該特定譲渡人が行う当該特定目的会社が発行する資産対応証券の募集等の取扱いは、同法第2条第8項第9号に掲げる行為に該当しないものとみなす。
前項の場合において、特定譲渡人が資産対応証券の募集等の取扱いを行うときは、あらかじめ、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣に届け出なければならない。
第209条
【資産対応証券の募集等に関する金融商品取引法等の準用】
金融商品取引法第36条第1項(顧客に対する誠実義務)、第37条第1項第2号を除く。)及び第2項(広告等の規制)、第37条の3第1項第2号及び第6号を除く。)及び第2項(契約締結前の書面の交付)、第37条の4(契約締結時等の書面の交付)、第38条(禁止行為)、第39条(損失補てん等の禁止)、第40条(適合性の原則等)、第44条の3第1項第3号を除く。)(親法人等又は子法人等が関与する行為の制限)、第45条第3号及び第4号を除く。)の規定は、資産対応証券の募集等を行う特定目的会社及び資産対応証券の募集等の取扱いを行う特定譲渡人について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第217条から第219条までの規定は、資産対応証券の募集等の取扱いを行う特定譲渡人について準用する。この場合において、第217条第1項中「この法律」とあるのは「この法律又は第209条第1項において準用する金融商品取引法の規定」と、「その業務若しくは財産」とあるのは「その資産対応証券の募集等の取扱い」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第210条
【資金の借入れ】
特定目的会社は、次に掲げる全ての要件を満たす場合には、取締役の決定(取締役が数人あるときは、その過半数をもってする決定)により資金の借入れを行うことができる。
資産流動化計画においてその借入れの限度額が定められていること。
その借入先が銀行その他の内閣府令で定める者であること。
第211条
特定目的会社が行う資金の借入れであって、前条の規定により行う資金の借入れ以外のものについては、次の各号に掲げる資金の借入れの区分に応じ当該各号に定める場合に限り、行うことができるものとする。
特定社債、特定約束手形又は特定借入れに係る債務の履行に充てるための資金の借入れ(当該資金の借入れに係る債務の履行に充てるために更に資金の借入れを行う場合を含む。) 借入期間が一年以内である場合
前号に掲げる資金の借入れ以外の資金の借入れ 資産対応証券の発行又は特定借入れを行う場合における一時的な資金繰りのために資金の借入れを行う場合その他投資者の保護に反しない場合として内閣府令で定める場合
第212条
【資産の取得等の制限】
特定目的会社は、次に掲げる資産を取得してはならない。
組合契約(民法第667条の組合契約をいう。)の出資の持分(内閣府令で定めるものを除く。)
匿名組合契約(商法第535条の匿名組合契約をいう。)の出資の持分(内閣府令で定めるものを除く。)
金銭の信託受益権(内閣府令で定めるものを除く。)
その他特定目的会社が取得することにより資産の流動化に係る業務の遂行を妨げるおそれがあるものとして内閣府令で定めるもの
特定目的会社は、同一法人の発行済株式又は出資の持分(以下この項及び次項において「株式等」という。)に係る議決権(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き、会社法第879条第3項の規定により議決権を有するとみなされる株式についての議決権を含む。以下この項において同じ。)を、当該株式等に係る議決権の総数に内閣府令で定める率を乗じて得た数を超えて取得し、又は保有してはならない。
前項の場合において、特定目的会社が取得し、又は所有する株式等には、信託財産である株式等で当該特定目的会社が委託者又は受益者として議決権を行使し、又は議決権の行使について指図を行うことができるものを含むものとする。
特定目的会社は、その議決権を有する特定出資又は優先出資の過半数の口数を有する法人の発行済株式を取得し、又は所有してはならない。
第213条
【特定資産の処分等の制限】
特定目的会社は、資産流動化計画に定められたところによる場合を除き、特定資産(従たる特定資産を除く。)を貸し付け、譲渡し、交換し、又は担保に供してはならない。
参照条文
第214条
【余裕金の運用の制限】
特定目的会社は、次の方法によるほか、業務上の余裕金を運用してはならない。
国債その他内閣総理大臣の指定する有価証券の保有
内閣総理大臣の指定する銀行その他の金融機関への預金
その他内閣府令で定める方法
第4章
監督
第215条
【業務に関する帳簿及び資料】
特定目的会社は、内閣府令で定めるところにより、その業務に関する帳簿及び資料を作成し、これを保存しなければならない。
第216条
【事業報告書の提出】
特定目的会社は、毎事業年度、内閣府令で定めるところにより、事業報告書を作成し、当該事業年度経過後三箇月以内に、これを内閣総理大臣に提出しなければならない。
第217条
【立入検査等】
内閣総理大臣は、特定目的会社の業務の運営がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反し、又は違反するおそれがあると認めるときは、特定目的会社に対し、その業務若しくは財産に関して報告若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に、特定目的会社の営業所若しくは事務所に立ち入り、その業務若しくは財産の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があった時は、これを提示しなければならない。
第1項に規定する立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
第218条
【違法行為等の是正命令】
内閣総理大臣は、特定目的会社の業務の運営がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反し、又は違反するおそれがあると認めるときは、当該特定目的会社に対し、当該業務の運営の是正のため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
参照条文
第219条
【業務の停止命令】
内閣総理大臣は、業務開始届出を行った特定目的会社が次の各号のいずれかに該当するときは、六箇月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
業務開始届出、変更届出、第10条第1項の規定による届出、新計画届出又は第12条第1項の規定による届出に係る届出書若しくは添付資料又は第7条第2項の資料に虚偽の記載若しくは記録をし、又は記載し、若しくは記録すべき重要な事項若しくは誤解を生じさせないために必要な事実の記載若しくは記録を欠いたとき。
この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき。
第220条
【解散命令】
内閣総理大臣は、特定目的会社がこの法律若しくはこの法律に基づく命令若しくはこれらに基づく処分に違反した場合であって他の方法により監督の目的を達成することができないとき、又は第10条第1項に規定する届出をした日から三年以内に新計画届出を行わないときは、解散を命ずることができる。
参照条文
第221条
【監督処分の公告】
内閣総理大臣は、前三条の規定による処分をしたときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を公告し、かつ、第218条又は第219条の規定による処分をしたときにあっては、その旨及び当該処分を行った年月日を特定目的会社名簿に登載しなければならない。
第3編
特定目的信託制度
第1章
総則
第222条
【通則】
特定目的信託に関しては、この編に定めるもののほか、信託法信託業法及び金融機関の信託業務の兼営等に関する法律の定めるところによる。
第224条
【特定目的信託財産】
第212条第4項を除く。)の規定は、特定目的信託の受託者となる信託会社等が原委託者(信託会社等と特定目的信託契約を締結する者をいう。以下この編において同じ。)から特定目的信託の信託財産として取得する資産及び受託信託会社等が当該特定目的信託の信託財産として取得し、又は所有する資産について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第2章
届出
第225条
【届出】
信託会社等は、受託者として特定目的信託契約を締結するときは、あらかじめ、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣に届け出なければならない。
前項の規定による届出を行うときは、次に掲げる書類を添付しなければならない。
特定目的信託契約の契約書案
資産信託流動化計画
特定資産(従たる特定資産を除く。)の管理及び処分に係る業務を他人に委託するときは、当該委託に係る契約の契約書案
その他内閣府令で定める書類
第226条
【資産信託流動化計画】
資産信託流動化計画には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
特定目的信託契約の期間及び特定目的信託契約の期間に関する事項として内閣府令で定める事項
特定資産の内容及び価額その他の特定資産に関する事項として内閣府令で定める事項
受益権に関する次に掲げる事項
信託期間中の金銭の分配の方法に関する事項として内閣府令で定める事項
特定資産に対する持分(以下「元本持分」という。)を有する種類の受益権であって種類の異なるものを定める場合には、各受益権の種類ごとの元本持分、元本持分を有しない種類の受益権を定める場合にあっては、特定目的信託契約の期間中における特定資産の管理又は処分により得られる利益に対する持分(以下「利益持分」という。)
その他内閣府令で定める事項
特定資産の管理及び処分に係る方法その他の特定資産の管理及び処分に関する事項として内閣府令で定める事項
特定目的信託の信託事務を処理するために受託信託会社等が行う資金の借入れ又は費用の負担に関する事項として内閣府令で定める事項
その他内閣府令で定める事項
前項第1号の特定目的信託契約の期間は、政令で定める特定資産の区分に応じ、その管理及び処分に関する合理的な計画の策定可能な期間として政令で定める期間を超えてはならない。
資産信託流動化計画は、電磁的記録をもって作成することができる。
第227条
【資産信託流動化計画の変更に係る届出】
受託信託会社等は、資産信託流動化計画を変更したときは、遅滞なく、内閣総理大臣に届け出なければならない。ただし、資産信託流動化計画に記載又は記録された事項の変更であって、特定資産の取得の時期の確定に伴う変更その他の軽微な変更として内閣府令で定めるものについては、この限りでない。
第9条第2項及び第3項の規定は、前項の規定による届出について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第228条
【特定目的信託終了の届出】
受託信託会社等は、資産信託流動化計画に従って特定目的信託に係る債務の履行を完了したときは、その日から三十日以内に、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
第3章
特定目的信託
第1節
特定目的信託契約
第229条
【特定目的信託契約】
特定目的信託契約においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
特定目的信託である旨
資産信託流動化計画
原委託者の義務に関する事項
受託信託会社等に対する費用の償還及び損害の補償に関する事項
信託報酬の計算方法並びにその支払の方法及び時期に関する事項
その他内閣府令で定める事項
第230条
特定目的信託契約には、次に掲げる条件を付さなければならない。
特定資産の管理及び処分について受託信託会社等に対して指図を行うことができないこと。
信託期間中の金銭の分配について、あらかじめ定められた金額(あらかじめ定められた金額が得られるものとして政令で定める方法により計算されるものを含む。)の分配を受ける種類の受益権(以下この項において「社債的受益権」という。)を定める場合には、当該社債的受益権の元本があらかじめ定められた時期に償還されるものであること、当該社債的受益権に係る受益証券の権利者が権利者集会の決議(次に掲げるものを除く。)について議決権を有しないことその他政令で定める条件
第269条第1項第1号の承諾を行う権利者集会の決議
第273条第1項の権利者集会の決議
第274条第1項の権利者集会の決議
第275条第1項第279条第3項において準用する場合を含む。)の承認を行う権利者集会の決議
第276条第1項の権利者集会の決議
預金保険法第132条の2第1項の承認を行う権利者集会の決議
社債的受益権であって、当該社債的受益権に係る特定目的信託契約に原委託者が特定資産を買い戻さなければならない旨の条件が付されているものその他の原委託者の信用状態が投資者の投資判断に重要な影響を及ぼすものとして内閣府令で定めるもの(第234条第5項第1号において「特別社債的受益権」という。)を定める場合には、原委託者は、その信用状態に係る事由が発生し、又は発生するおそれがあるときは、遅滞なく、その旨を受託信託会社等に通知しなければならないこと。
信託法第9章(限定責任信託の特例)の規定は、特定目的信託については、適用しない。
第231条
【資金の借入れ及び費用の負担】
受託信託会社等は、資金の借入れの限度額又は負担することができる費用(第247条第248条第253条において準用する場合を含む。)、第258条第260条第5項において準用する場合であって、あらかじめ特定目的信託契約の定めにより信託財産に関して負担するものとされたときを含む。)及び第271条第2項の規定により信託財産に関して負担する費用として受託信託会社等が負担する費用を除く。)の総額が資産信託流動化計画において定められている場合その他受益証券の権利者の保護に反しない場合として内閣府令で定める場合を除き、特定目的信託の信託事務を処理するための資金の借入れ又は費用の負担をしてはならない。
第232条
【金銭の運用方法】
特定目的信託の信託財産に属する金銭の運用方法に関しては、次の方法によらなければならない。
国債その他内閣総理大臣の指定する有価証券の保有
その他内閣府令で定める方法
第2節
受益権の譲渡等
第233条
【受益権の譲渡】
特定目的信託の受益権は、譲渡することができる。ただし、記名式の受益証券をもって表示される受益権については、特定目的信託契約において適格機関投資家(金融商品取引法第2条第3項第1号に規定する適格機関投資家をいう。)以外の者への譲渡を制限することを妨げない。
第234条
【受益証券】
特定目的信託の受益権は、受益証券をもって表示しなければならない。
特定目的信託の受益権の譲渡は、受益証券をもってしなければならない。
受益証券は、無記名式とする。ただし、受益証券の権利者の請求により記名式とすることができる。
記名式の受益証券は、受益証券の権利者の請求により無記名式とすることができる。ただし、特定目的信託契約に別段の定めをすることを妨げない。
受益証券は、その番号、発行の年月日及び次に掲げる事項を記載し、受託信託会社等を代表する役員がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。
特定目的信託の受益証券である旨(当該受益証券が特別社債的受益権に係るものであるときは、その旨を含む。)
原委託者及び受託信託会社等の氏名又は名称及び住所
記名式の受益証券については、受益証券の権利者の氏名又は名称
受益権の元本持分若しくは利益持分又は元本持分若しくは利益持分の計算に係る特定目的信託契約の定め
前号以外の受益権の内容
特定目的信託契約の期間
受託信託会社等に対する費用の償還及び損害の補償に関する特定目的信託契約の定め
信託報酬の計算方法並びにその支払の方法及び時期
記名式の受益証券をもって表示される受益権について譲渡の制限があるときは、その旨及びその内容
権利の行使に関する特定目的信託契約の定め(代表権利者及び特定信託管理者に係る事項を含む。)
その他内閣府令で定める事項
受益証券を占有する者は、適法にこれを所持しているものと推定する。
第235条
【受益権の移転の対抗要件】
受益権の移転は、受益証券の取得者の氏名又は名称及び住所並びに受益権の種類を権利者名簿に記載し、又は記録しなければ、受託信託会社等に対抗することができない。
記名式の受益証券をもって表示される受益権の移転は、受益証券の取得者の氏名又は名称を受益証券に記載しなければ、第三者(受託信託会社等を除く。)に対抗することができない。
受託信託会社等は、権利者名簿管理人(受託信託会社等に代わって権利者名簿の作成及び備置きその他の権利者名簿に関する事務を行う者をいう。以下同じ。)を置く旨を特定目的信託契約で定め、当該事務を行うことを委託することができる。
第236条
【権利者名簿の記載事項】
受託信託会社等は、権利者名簿に次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
受益証券の権利者の氏名又は名称及び住所
各受益証券の権利者の有する受益権の種類及び元本持分又は利益持分
各受益証券の権利者の有する受益証券の番号
各受益証券の取得の年月日
その他内閣府令で定める事項
信託法第189条第2項及び第5項を除く。)(基準日)、第191条第5項を除く。)(受益者に対する通知等)、第197条第4項を除く。)(受益者の請求によらない受益権原簿記載事項の記載又は記録)、第198条第3項を除く。)(受益者の請求による受益権原簿記載事項の記載又は記録)及び第203条(登録受益権質権者に対する通知等)並びに会社法第124条第4項(基準日)の規定は、受益証券の権利者について準用する。この場合において、信託法第189条第1項第3項及び第4項ただし書中「基準日受益者」とあるのは「基準日権利者」と、同項中「官報に公告しなければ」とあるのは「公告しなければ」と、同項ただし書中「信託行為」とあるのは「特定目的信託契約」と、同法第203条第1項中「登録受益権質権者に」とあるのは「資産流動化法第239条第1項において準用する第201条第1項各号に掲げる事項が権利者名簿に記載され、又は記録された質権者に」と、「当該登録受益権質権者」とあるのは「当該質権者」と、会社法第124条第4項中「基準日株主」とあるのは「基準日権利者」と、「株主総会又は種類株主総会」とあるのは「権利者集会又は種類権利者集会」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
前項において準用する信託法第189条第2項及び第5項を除く。)の規定は、第239条第1項において準用する同法第201条第1項各号に掲げる事項が権利者名簿に記載され、又は記録された質権者について準用する。
第237条
【委託者の地位の承継】
受益証券を取得する者は、その取得により、当該受益証券によって表示される受益権に係る元本持分の割合に応じて当該受益証券に係る特定目的信託契約の委託者の地位を承継するものとする。ただし、特定目的信託契約に基づく原委託者の義務については、特定目的信託契約に別段の定めがある場合には、この限りでない。
第238条
【受益証券の喪失】
受益証券は、非訟事件手続法第100条に規定する公示催告手続によって無効とすることができる。
受益証券を喪失した者は、非訟事件手続法第106条第1項に規定する除権決定を得た後でなければ、その再発行を請求することができない。
受益証券を喪失した者が非訟事件手続法第114条に規定する公示催告の申立てをしたときは、当該受益証券を喪失した者は、相当の担保を供して、受託信託会社等に当該受益証券に係る債務を履行させることができる。
第239条
【受益権についての信託法の準用等】
信託法第193条(共有者による権利の行使)、第196条第2項(権利の推定等)、第199条(受益証券の発行された受益権の質入れ)、第200条第1項(受益証券発行信託における受益権の質入れの対抗要件)、第201条第1項(質権に関する受益権原簿の記載等)、第204条(受益権の併合又は分割に係る受益権原簿の記載等)及び第208条第7項を除く。)(受益証券不所持の申出)の規定は、特定目的信託の受益権について準用する。この場合において、同法第199条及び第200条第1項中「受益証券発行信託の受益権(第185条第2項の定めのある受益権を除く。)」とあるのは「特定目的信託の受益権」と、同法第201条第1項中「受益証券発行信託の受益権」とあるのは「特定目的信託の受益権」と、同法第208条第1項中「受益証券発行信託の受益者」とあるのは「受益証券の権利者」と、同条第2項中「受益権の内容」とあるのは「特定目的信託の受益権の元本持分(種類の異なる受益権を定めた場合にあっては、受益権の種類及び種類ごとの元本持分又は利益持分)」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
前項において準用する信託法第208条第1項から第5項までの規定により受益証券を発行しない場合におけるこの法律の規定の適用については、当該受益証券に表示されるべき特定目的信託の受益権の権利者は、受益証券の権利者とみなすほか、第286条の規定の適用については、当該受益証券に表示されるべき特定目的信託の受益権は、受益証券とみなす。
第3節
受益証券の権利者の権利
第1款
権利者集会
第240条
【権利者集会】
特定目的信託の受益者及び委託者の権利(特定目的信託契約により受託信託会社等が受益者に対して負担する債務の弁済を受領する権利を除く。)は、権利者集会のみが行使することができる。
前項の権利の行使は、その決議によらなければならない。
信託法第4章第3節(二人以上の受益者による意思決定の方法の特例)の規定は、特定目的信託については、適用しない。
第241条
権利者集会は、法令又は特定目的信託契約において権利者集会の議決を要する事項として定められたもののほか、決議をすることができない。
第242条
【招集権者】
権利者集会は、受託信託会社等、代表権利者又は特定信託管理者が招集する。
権利者集会を招集するには、その会日の二週間前に、各受益証券の権利者(議決権を有する者に限る。)に対して、書面をもって招集の通知を発しなければならない。
招集者は、前項の書面による通知の発出に代えて、政令で定めるところにより、同項の通知を受けるべき者の承諾を得て、電磁的方法により通知を発することができる。この場合において、当該招集者は、同項の書面による通知を発したものとみなす。
前二項の通知には、会議の目的たる事項並びに各受益証券の権利者が有する議決権の数及び議決権の総数又は各受益証券の権利者が有する議決権の割合を記載し、又は記録しなければならない。
信託法第108条(受益者集会の招集の決定)及び第191条第5項を除く。)(受益者に対する通知等)並びに会社法第718条第1項及び第3項(社債権者による招集の請求)の規定は、権利者集会の招集について準用する。この場合において、同法第718条第1項中「ある種類の社債の総額(償還済みの金額を除く。)」とあるのは「総元本持分」と、「社債発行会社又は社債管理者」とあるのは「受託信託会社等、代表権利者又は特定信託管理者」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第868条第3項(非訟事件の管轄)、第869条(疎明)、第871条(理由の付記)、第874条第4号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第876条(最高裁判所規則)の規定は、前項において準用する同法第718条第3項の規定による権利者集会の招集について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第243条
【決議の方法】
権利者集会の決議は、この法律又は特定目的信託契約に別段の定めがある場合を除き、総元本持分の二分の一を超える元本持分を有する受益証券の権利者が出席し、かつ、その議決権の過半数をもって行わなければならない。
権利者集会の特定の決議について議決権を行使することのできない受益証券の権利者が有する元本持分は、これを前項の受益証券の権利者の元本持分に算入しない。
第62条の規定は、権利者集会の決議の方法について準用する。この場合において、同条第1項中「定款」とあるのは「特定目的信託契約」と、「有議決権事項に係る議案」とあるのは「議案」と、同条第2項中「第56条第1項」とあるのは「第242条第2項又は第3項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第244条
【議決権の数】
各受益証券の権利者は、その有する受益権の元本持分に応じて議決権を有する。
前項の規定にかかわらず、受託信託会社等は、その固有財産として有する受益権については、議決権を有しない。
第1項の規定は、特定目的信託契約に別段の定めをすることを妨げない。
第245条
【書面又は電磁的方法による議決権の行使】
権利者集会に出席しない受益証券の権利者は、書面によって議決権を行使することができる。
信託法第110条第1項及び第2項(受益者集会参考書類及び議決権行使書面の交付等)、第115条第2項及び第3項(書面による議決権の行使)並びに第116条(電磁的方法による議決権の行使)並びに会社法第311条第3項及び第4項(書面による議決権の行使)の規定は、前項の書面による議決権の行使について準用する。この場合において、信託法第110条第1項中「招集者は、前条第1項」とあるのは「特定目的信託にあっては、招集者は、権利者集会の招集」と、同条第2項中「前条第2項」とあるのは「資産流動化法第242条第3項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第246条
【決議の執行】
権利者集会の決議は、代表権利者又は特定信託管理者が定められているときは代表権利者又は特定信託管理者が、代表権利者及び特定信託管理者が定められていないときは権利者集会の決議により定められた者が執行する。
会社法第708条(社債管理者等の行為の方式)及び第709条第1項(二以上の社債管理者がある場合の特則)の規定は、前項の権利者集会の決議により定められた者について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第247条
【権利者集会の決議の執行者の報酬、費用、利息及び損害額の負担】
前条第1項の権利者集会の決議により定められた者に対して与えるべき報酬、その事務処理のために要する費用及びその支出の日以後における利息並びにその事務処理のために自己の過失なくして受けた損害の賠償額は、信託財産に関して負担する費用として受託信託会社等の負担とする。
第248条
【費用の負担】
権利者集会に関する費用は、信託財産に関して負担する費用として受託信託会社等の負担とする。
次条において準用する会社法第732条の申立てに関する費用は、信託財産に関して負担する費用として受託信託会社等の負担とする。ただし、裁判所は、利害関係人の申立てにより又は職権で、その全部又は一部について別に負担者を定めることができる。
第249条
【権利者集会に関する信託法及び会社法の準用】
信託法第114条(議決権の代理行使)、第117条(議決権の不統一行使)、第118条第2項(受託者の出席等)、第119条(延期又は続行の決議)及び第120条(議事録)並びに会社法第314条(取締役等の説明義務)、第315条(議長の権限)、第731条第1項を除く。)(議事録)、第732条から第735条まで(社債権者集会の決議の認可の申立て、社債権者集会の決議の不認可、社債権者集会の決議の効力、社債権者集会の決議の認可又は不認可の決定の公告)及び第738条(代表社債権者等の解任等)の規定は、権利者集会について準用する。この場合において、信託法第119条中「第108条及び第109条」とあるのは「資産流動化法第242条」と、会社法第314条中「取締役、会計参与、監査役及び執行役」とあるのは「受託信託会社等」と、同法第731条第2項中「社債発行会社」とあるのは「受託信託会社等」と、同条第3項中「社債管理者及び社債権者」とあるのは「代表権利者、特定信託管理者及び各受益証券の権利者」と、「社債発行会社」とあるのは「受託信託会社等」と、同法第733条第1号中「第676条の募集」とあるのは「受益証券の募集」と、「当該社債発行会社」とあるのは「受託信託会社等」と、同法第735条中「社債発行会社」とあるのは「受託信託会社等」と、同法第738条中「代表社債権者若しくは決議執行者」とあるのは「資産流動化法第246条第1項の決議により定めた者」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第868条第3項(非訟事件の管轄)、第870条第1項第7号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第871条本文(理由の付記)、第872条第4号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第873条本文(原裁判の執行停止)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第876条(最高裁判所規則)の規定は、前項において準用する同法第732条の決議の認可の申立てについて準用する。
第250条
【書面による決議】
権利者集会の決議を行う場合において、あらかじめ特定目的信託契約に定めがあるとき、又は受益証券の権利者(議決権を有する者に限る。)の全員の同意があるときは、書面による決議を行うことができる。
書面による決議は、権利者集会の決議と同一の効力を有する。
第63条第1項から第3項までの規定及び権利者集会に関する規定(第243条第3項及び第245条を除く。)は、書面による決議を行う場合について準用する。この場合において、第63条第1項中「取締役又は特定社員が社員総会の目的である事項のうち無議決権事項について提案をした場合において、当該提案」とあるのは「決議の目的たる事項」と、「当該提案を」とあるのは「当該事項を」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第251条
【種類権利者集会】
資産信託流動化計画において特定目的信託に係る受益権を内容の異なる数種の受益権に分割した場合において、権利者集会の決議(第269条第1項第1号の承諾の決議、第273条第1項第274条第1項及び第276条第1項の決議並びに第275条第1項の承認の決議に限る。)が、ある種類の受益権を表示する受益証券の権利者に損害を及ぼすおそれがあるときは、権利者集会の決議のほかに、当該種類の受益権に係る受益証券の権利者の集会(以下「種類権利者集会」という。)の承認(権利者集会の決議が損害を及ぼすおそれのある受益権の種類が二以上ある場合には、当該二以上の種類別に区分された受益権に係る受益証券の権利者を構成員とする各種類権利者集会の承認)を受けなければならない。
前項の規定による承認の決議は、各種類権利者集会ごとに当該種類権利者集会に係る受益権の元本持分の合計の二分の一(三分の一以上の割合を特定目的信託契約で定めた場合にあっては、その割合)を超える当該元本持分を有する受益証券の権利者が出席し、かつ、その議決権の三分の二(これを上回る割合を特定目的信託契約で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
元本持分を有さない種類の受益権に係る受益証券の権利者のその種類権利者集会における承認の決議についての前項の規定の適用については、同項中「元本持分」とあるのは、「利益持分」とする。
第252条
【代表権利者等の出席】
代表権利者又は特定信託管理者は、種類権利者集会に出席し、又は書面をもって意見を述べることができる。
信託法第109条第1項から第3項まで(受益者集会の招集の通知)の規定は、種類権利者集会について準用する。この場合において、同条第1項中「知れている受益者及び受託者(信託監督人が現に存する場合にあっては、知れている受益者、受託者及び信託監督人)」とあるのは「代表権利者又は特定信託管理者」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第253条
【権利者集会に係る規定の準用】
第242条から第245条まで、第248条及び第249条の規定は、種類権利者集会について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第2款
代表権利者等
第254条
【代表権利者の選任】
権利者集会は、千分の一以上の元本持分を有する受益証券の権利者の中から、一人又は数人の代表権利者を選任し、受益証券の権利者のために特定目的信託の受益者及び委託者の権利(次に掲げる権利を除く。)の行使を委任することができる。
次に掲げる事項の決定をする権利
受託信託会社等の責任の免除
特定目的信託契約の終了
特定目的信託契約の変更の承諾
特定目的信託の受託者の辞任の承認又は解任の請求
受託信託会社等の更迭又は特定目的信託契約終了の場合における信託財産に係る財産目録及び貸借対照表の承認
代表権利者の選任及び解任並びに辞任の同意
その他特定目的信託契約に代表権利者に委任しない旨の定めのある権利
代表権利者が数人ある場合において、権利者集会において別段の定めを行わなかったときは、前項の権利の行使は、その過半数による決定をもって行う。
第255条
【代表権利者の不適格事由】
特定目的信託の受託信託会社等又はその役員若しくは使用人は、その代表権利者となることができない。
参照条文
第256条
【代表権利者を選任した場合の特定目的信託の受益者及び委託者の権利の行使】
権利者集会において代表権利者を選任した場合は、代表権利者の権利に属する特定目的信託の受益者及び委託者の権利は、代表権利者のみが、これを行使することができる。
前項の場合において、各受益証券の権利者は、書面をもって、代表権利者に対してその権利(権利者集会の招集に係る権利並びに信託法第36条(信託事務の処理の状況についての報告義務)、第38条(帳簿等の閲覧等の請求)及び第39条(他の受益者の氏名等の開示の請求)の権利を除く。)を行使すべきことを請求することができる。
前項の請求があった場合において、代表権利者は、当該請求を行った受益証券の権利者が当該特定目的信託の事務の遂行を妨げ、又は受益証券の権利者共同の利益を害する目的で請求を行ったと認められる場合その他の正当な理由がある場合でなければ、これを拒むことができない。
参照条文
第257条
【代表権利者の辞任】
代表権利者は、権利者集会の同意を得て辞任することができる。
信託法第57条第1項及び第6項を除く。)(受託者の辞任)、第262条第5項を除く。)(信託に関する非訟事件の管轄)、第263条(信託に関する非訟事件の手続の特例)及び第264条(最高裁判所規則)の規定は、前項の代表権利者の辞任について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第258条
【代表権利者の報酬、費用・利息・損害額の負担】
代表権利者に対して与えるべき報酬、その事務処理のために要する費用及びその支出の日以後における利息並びにその事務処理のために自己の過失なくして受けた損害の賠償額は、信託財産に関して負担する費用として受託信託会社等の負担とする。
第259条
【代表権利者に関する信託法及び会社法の準用】
信託法第44条(受益者による受託者の行為の差止め)及び第85条第4項(受託者の責任等の特例)並びに会社法第385条第2項(監査役による取締役の行為の差止め)の規定は代表権利者の受託信託会社等に対する差止請求について、同法第707条(特別代理人の選任)、第708条(社債管理者等の行為の方式)及び第710条第1項(社債管理者の責任)の規定は代表権利者について、同法第738条(代表社債権者等の解任等)の規定は代表権利者の解任について、それぞれ準用する。この場合において、信託法第44条第1項中「信託行為」とあるのは「特定目的信託契約」と、会社法第710条第1項中「この法律」とあるのは「この法律、特定目的信託契約」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第868条第3項(非訟事件の管轄)、第871条(理由の付記)、第874条第1号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第876条(最高裁判所規則)の規定は、前項において準用する同法第707条の特別代理人の選任について準用する。
第260条
【特定信託管理者】
代表権利者が存しない場合においては、受託信託会社等は、特定信託管理者を選任することができる。
特定信託管理者の選任については、特定目的信託契約の定めるところによらなければならない。
特定信託管理者は、第240条第1項の規定にかかわらず、受益証券の権利者のために自己の名をもって特定目的信託の受益者及び委託者の権利(特定目的信託契約により受託信託会社等が受益者に対して負担する債務の弁済を受領する権利及び第254条第1項各号に掲げる権利を除く。)に関する裁判上又は裁判外の行為を行う権限を有する。
受託信託会社等は、特定信託管理者を選任した場合には、遅滞なく、その旨を各受益証券の権利者に通知しなければならない。
第255条第256条及び第258条並びに信託法第44条(受益者による受託者の行為の差止め)及び第85条第4項(受託者の責任等の特例)並びに会社法第385条第2項(監査役による取締役の行為の差止め)、第704条(社債管理者の義務)、第707条(特別代理人の選任)、第709条第1項(二以上の社債管理者がある場合の特則)、第710条第1項(社債管理者の責任)、第711条第1項前段及び第3項(社債管理者の辞任)並びに第713条(社債管理者の解任)の規定は、特定信託管理者について準用する。この場合において、第256条第1項中「権利者集会において代表権利者を選任した場合は」とあるのは「受託信託会社等が特定信託管理者を定めたときは」と、第258条中「信託財産に関して負担する費用として」とあるのは「これについてあらかじめ特定目的信託契約に信託財産に関して負担する費用とする旨の定めがある場合を除き、」と、同法第385条第1項中「監査役設置会社の目的」とあるのは「特定目的信託の目的」と、「定款」とあるのは「特定目的信託契約」と、「監査役設置会社に著しい損害」とあるのは「信託財産に著しい損害」と、信託法第44条第1項中「信託行為」とあるのは「特定目的信託契約」と、会社法第710条第1項中「この法律」とあるのは「この法律、特定目的信託契約」と、同法第711条第1項前段及び第713条中「社債発行会社」とあるのは「受託信託会社等」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第868条第3項(非訟事件の管轄)、第871条(理由の付記)、第874条第1号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第876条(最高裁判所規則)の規定は前項において準用する同法第707条の特別代理人の選任について、同法第868条第3項(非訟事件の管轄)、第869条(疎明)、第871条(理由の付記)、第874条第4号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第876条(最高裁判所規則)の規定は前項において準用する同法第711条第3項の特定信託管理者の辞任について、同法第868条第3項(非訟事件の管轄)、第870条第1項第2号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第871条本文(理由の付記)、第872条第4号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第875条非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第876条(最高裁判所規則)の規定は前項において準用する同法第713条の特定信託管理者の解任について、それぞれ準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
特定信託管理者が存する場合において、代表権利者を選任する権利者集会の決議があったときは、特定信託管理者は、特定目的信託の受益者及び委託者の権利を行使することができない。
信託法第4章第4節(信託管理人等)の規定は、特定目的信託については、適用しない。
第261条
【代表権利者等が存しない場合の特定目的信託の受益者及び委託者の権利の行使】
代表権利者及び特定信託管理者が存しないときは、各受益証券の権利者は、第240条第1項の規定にかかわらず、この法律により権利者集会の決議によるものとして定められた事項及び権利者集会の招集に係る事項を除き、特定目的信託の受益者及び委託者の権利を行使することができる。
第262条
【受益証券の権利者の差止請求権】
受託信託会社等が法令又は特定目的信託契約に違反する行為を行い、又はこれらの行為を行うおそれがある場合において、これにより信託財産に回復することができない損害を生ずるおそれがある場合においては、第240条第1項の規定にかかわらず、各受益証券の権利者は、受託信託会社等に対し、その行為をやめるよう請求することができる。
受託信託会社等が信託法第33条(公平義務)の規定に違反する行為を行い、又はこれを行うおそれがある場合において、これにより一部の受益証券の権利者に回復することができない損害を生ずるおそれがある場合においては、第240条第1項の規定にかかわらず、当該受益証券の権利者は、受託信託会社等に対し、その行為をやめるよう請求することができる。
参照条文
第263条
【特定目的信託の変更を命ずる裁判】
各受益証券の権利者は、第240条第1項の規定にかかわらず、信託法第150条(特別の事情による信託の変更を命ずる裁判)の規定により、特定目的信託の変更を裁判所に請求することができる。
第4節
計算等
第264条
【計算書類等の作成】
受託信託会社等は、毎年一回一定の期日に信託財産について、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる資料及びその附属明細書を作成しなければならない。
貸借対照表
損益計算書
信託財産の管理及び運用に係る報告書
前項の資料は、電磁的記録をもって作成することができる。
受託信託会社等は、第1項の資料を、同項又は前項の規定により作成した日から五年間、その本店に備え置かなければならない。
受託信託会社等は、第1項の資料の写しを、前項に規定する日から三年間、その支店に備え置かなければならない。ただし、第1項の資料が電磁的記録で作成されている場合であって、支店における次項において準用する会社法第442条第3項第3号及び第4号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として内閣府令で定めるものをとっているときは、この限りでない。
会社法第442条第3項(計算書類等の備置き及び閲覧等)の規定は、第1項の資料について準用する。この場合において、同条第3項中「債権者」とあるのは「特定目的信託の受託信託会社等が信託事務を処理するために行った資金の借入れに係る債権者」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
信託業法第27条の規定は、特定目的信託に係る信託財産については、適用しない。
第265条
【金銭の分配の標準】
受益証券の権利者に対する金銭の分配は、各受益証券の権利者が有する元本持分に応じて行わなければならない。ただし、資産信託流動化計画に別段の定めをすることを妨げない。
参照条文
第266条
【利益の特定資産組入れ】
信託期間中における特定資産の管理又は処分により得られる利益は、政令で定めるところにより、特定資産とすることができる。
第267条
【受益証券の権利者の閲覧請求権等】
百分の三(これを下回る割合を特定目的信託契約で定めた場合にあっては、その割合)以上の元本持分を有する受益証券の権利者は、第240条第1項の規定にかかわらず、受託信託会社等に対し、次に掲げる請求をすることができる。
信託法第37条第1項又は第5項の書類の閲覧又は謄写の請求
信託法第37条第1項又は第5項の電磁的記録に記録された事項を内閣府令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
信託事務の処理の状況についての報告の請求
前項の請求は、理由を付した書面をもって行わなければならない。
第1項の請求があったときは、受託信託会社等は、次の各号のいずれかに該当すると認められる場合を除き、これを拒むことができない。
当該請求を行う受益証券の権利者がその権利の確保又は行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。
当該請求を行う受益証券の権利者が、当該特定目的信託の事務の遂行を妨げ、又は受益証券の権利者共同の利益を害する目的で請求を行ったとき。
当該請求を行う受益証券の権利者が、当該特定目的信託による資産の流動化に係る業務と実質的に競争関係にある事業を営み、又はこれに従事する者であるとき。
当該請求を行う受益証券の権利者が、第1項の規定による閲覧若しくは謄写又は報告によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求を行ったとき。
当該請求を行う受益証券の権利者が、過去二年以内において、第1項の規定による閲覧若しくは謄写又は報告によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがある者であるとき。
当該請求を行う受益証券の権利者が、不適当なときに第1項の規定による閲覧若しくは謄写又は報告の請求を行ったとき。
信託法第36条(信託事務の処理の状況についての報告義務)、第38条(帳簿等の閲覧等の請求)及び第39条(他の受益者の氏名等の開示の請求)の規定は、受益証券の権利者については、適用しない。
第268条
【受益証券の権利者の権利の行使に関する利益供与】
受託信託会社等は、何人に対しても受益証券の権利者の権利の行使に関して財産上の利益を供与してはならない。
前項の規定に違反して受託信託会社等が財産上の利益を供与したときは、代表権利者、特定信託管理者又は各受益証券の権利者は、当該受託信託会社等に対して損失のてん補又は信託財産の復旧を求めることができる。
会社法第120条第2項及び第3項(株主の権利の行使に関する利益の供与)の規定は、受益証券の権利者の権利の行使に関する利益の供与について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第5節
信託契約の変更等
第269条
【特定目的信託契約の変更】
特定目的信託契約の変更は、次の各号のいずれかに該当する場合を除くほか、行うことができない。
受託信託会社等が権利者集会に提案してその承諾を受ける場合
特定目的信託の変更が裁判所により命じられた場合
変更の内容が内閣府令で定める軽微な内容である場合
その他投資者の保護に反しないことが明らかな場合として内閣府令で定める場合
前項第1号の規定にかかわらず、特定目的信託契約の変更のうち、資産信託流動化計画に記載し、又は記録する事項で次に掲げるものについての変更は、行うことができない。
第226条第1項第2号に掲げる事項のうち内閣府令で定めるもの
第226条第1項第3号から第5号までに掲げる事項のうち内閣府令で定めるもの(あらかじめ変更を行う場合の条件が資産信託流動化計画に定められている場合を除く。)
第225条第1項の規定による届出に係る資産信託流動化計画にその変更ができない旨の定めがあるもの
第1項第1号の場合において、受託信託会社等は、特定目的信託契約の変更に関する議案の要領を第242条第2項又は第3項の規定による通知に記載し、又は記録しなければならない。
第1項第1号の承諾を行う権利者集会の決議は、総元本持分の二分の一(三分の一以上の割合を特定目的信託契約で定めた場合にあっては、その割合)を超える元本持分を有する受益証券の権利者が出席し、かつ、その議決権の三分の二(これを上回る割合を特定目的信託契約で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。この場合において、第244条第3項の規定は、適用しない。
第1項第3号及び第4号の場合における特定目的信託契約の変更は、受託信託会社等が行うものとする。
信託法第149条第1項を除く。)(関係当事者の合意等)並びに第6章第2節(信託の併合)及び第3節(信託の分割)の規定は、特定目的信託については、適用しない。
第270条
【変更の通知等】
前条第5項の場合において、受託信託会社等は、資産信託流動化計画に記載し、又は記録する事項に係る特定目的信託契約の変更を行ったときは、遅滞なく、その旨を各受益証券の権利者に通知し、又は内閣府令で定めるところにより、公告しなければならない。
第271条
【反対者の買取請求権】
第269条第1項第1号の場合に限る。)の規定により資産信託流動化計画に記載し、又は記録する事項に係る特定目的信託契約の変更を行う場合において、これを承諾する決議を行う権利者集会に先立ってその変更に反対する旨を受託信託会社等に対し書面をもって通知し、かつ、当該権利者集会において反対した受益証券の権利者は、当該受託信託会社等に対し、自己の有する受益権を当該変更がなければ当該受益権が有すべき公正な価格をもって買い取るべき旨を請求することができる。
前項の規定により受託信託会社等が受益権の買取りを行うときは、当該買取りの対価その他これに要した費用は、信託財産に関して負担する費用として受託信託会社等の負担とする。
前項の場合において、買取りに係る受益権の処分の方法について、あらかじめ特定目的信託契約の定め又は権利者集会の決議がないときは、当該買取りに係る受益権は、消滅するものとする。
信託法第103条第4項から第8項まで(受益権取得請求)、第104条(受益権の価格の決定等)、第262条第5項を除く。)(信託に関する非訟事件の管轄)、第263条(信託に関する非訟事件の手続の特例)及び第264条(最高裁判所規則)の規定は、第1項の受益権の買取りの請求について準用する。この場合において、同法第103条第4項中「重要な信託の変更等」とあるのは「資産の流動化に関する法律(以下「資産流動化法」という。)第269条第1項第1号の場合に限る。)の規定により資産信託流動化計画に記載し、又は記録する事項に係る特定目的信託契約の変更」と、「受益者」とあるのは「資産流動化法第271条第1項に規定する受益証券の権利者」と、同条第5項中「官報による公告」とあるのは「公告」と、同条第6項中「第1項又は第2項」とあるのは「資産流動化法第271条第1項」と、「受益権の内容」とあるのは「元本持分(種類の異なる受益権を定めた場合にあっては、受益権の種類及び種類ごとの元本持分)」と、同条第8項中「重要な信託の変更等」とあるのは「資産流動化法第269条第1項第1号の場合に限る。)の規定により資産信託流動化計画に記載し、又は記録する事項に係る特定目的信託契約の変更」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
信託法第4章第2節第4款(受益権取得請求権)の規定は、特定目的信託については、適用しない。
第272条
【元本持分を有しない種類の受益権に係る特例】
特定目的信託契約において受益権を元本持分を有しない種類の受益権に分割している場合であって第269条第1項第1号の場合に限る。)の規定により資産信託流動化計画に記載し、又は記録する事項に係る特定目的信託契約の変更を行うときは、権利者集会の承諾の決議のほか種類権利者集会(元本持分を有しない種類の受益権に係るものに限る。)の承諾を得なければならない。
第269条第3項及び第4項並びに前条の規定は、前項の承諾の決議を行う種類権利者集会について準用する。この場合において、第269条第4項中「元本持分」とあるのは「利益持分」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第273条
【受託信託会社等の責任の免除】
受託信託会社等及びその理事、取締役若しくは執行役又はこれらに準ずる者の責任の免除は、権利者集会の決議によるものとする。
前項の権利者集会の決議は、受益証券の権利者の全員一致をもって行う。この場合において、第244条第3項の規定は、適用しない。
参照条文
第274条
【受託信託会社等の辞任及び解任】
受託信託会社等の辞任の同意は、権利者集会の決議によるものとする。
受託信託会社等に職務遂行に関し不正の行為又は法令若しくは特定目的信託契約に違反する重大な事実があるときは、裁判所は、権利者集会の決議による請求により、当該受託信託会社等を解任することができる。
受託信託会社等が信託業法第7条第3項同法第54条第2項において準用する場合を含む。)の登録の更新をしなかった場合、同法第44条第1項の規定により同法第3条の免許を取り消された場合、同法第45条第1項の規定により同法第7条第1項の登録を取り消された場合、同法第59条第1項の規定により同法第53条第1項の免許を取り消された場合、同法第60条第1項の規定により同法第54条第1項の登録を取り消された場合又は金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第10条の規定により同法第1条第1項の認可を取り消された場合における前項の規定の適用については、同項中「権利者集会の決議」とあるのは、「権利者集会の決議又は内閣総理大臣」とする。
信託業法第49条第1項を除く。)の規定は、前項の場合について準用する。
第269条第4項の規定は第1項の権利者集会の決議について、信託法第262条第5項を除く。)(信託に関する非訟事件の管轄)の規定は第2項第3項の規定により適用する場合を含む。)の規定により解任する場合について、それぞれ準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第275条
受託信託会社等が辞任し、又は解任された場合には、当該受託信託会社等であった信託会社等(以下この条において「前受託信託会社等」という。)は、遅滞なく、信託財産に係る財産目録及び貸借対照表を作成し、権利者集会の承認を受けなければならない。この場合において、信託法第77条第2項の規定の適用については、同項中「受益者(信託管理人が現に存する場合にあっては、信託管理人。次項において同じ。)が前項の計算」とあるのは、「権利者集会が資産の流動化に関する法律第275条第1項の財産目録及び貸借対照表」とする。
前受託信託会社等による信託事務の引継ぎは、代表権利者が定められているときは代表権利者、代表権利者が定められていないときは権利者集会の決議により定められた者の立会いの下に行わなければならない。
前受託信託会社等は、第1項の承認を行う権利者集会の会日の一週間前から同項の書類を本店に備え置かなければならない。
第244条第3項の規定は、第1項の承認を行う権利者集会については、適用しない。
会社法第442条第3項(計算書類等の備置き及び閲覧等)の規定は、第1項の財産目録及び貸借対照表について準用する。この場合において、同条第3項中「株主及び債権者」とあるのは「各受益証券の権利者及び受託信託会社等であった信託会社等が当該特定目的信託の事務を処理するために行った資金の借入れに係る債権者」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第276条
【特定目的信託契約の終了の決議】
特定目的信託契約は、権利者集会の決議により、これを終了させることができる。
第269条第4項の規定は、前項の決議について準用する。
信託法第164条(委託者及び受益者の合意等による信託の終了)の規定は、特定目的信託については、適用しない。
第277条
【特定目的信託の終了を命ずる裁判】
次に掲げる場合においてやむを得ない事由があるときは、十分の一以上の元本持分を有する受益証券の権利者は、前条第1項の規定にかかわらず、特定目的信託の終了を裁判所に請求することができる。
受託信託会社等が信託事務の遂行上著しく困難な状況に至り、信託財産に回復することのできない損害を生じ、又は生ずるおそれがある場合
受託信託会社等の信託財産の管理又は処分が著しく不適当で、信託財産に回復することのできない損害を生じ、又は生ずるおそれがある場合
会社法第835条第1項(訴えの管轄及び移送)及び第846条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)の規定は、前項の請求について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
参照条文
第278条
【特定目的信託契約の終了原因】
特定目的信託契約は、次に掲げる事由によって終了する。
信託法第163条各号(信託の終了事由)に掲げる事由の発生
第276条の権利者集会の決議
前条第1項の特定目的信託の終了を命ずる裁判
その他政令で定める事由の発生
第279条
【特定目的信託契約の終了時における信託財産の分配】
特定目的信託契約が終了する場合は、受託信託会社等は、遅滞なく、信託財産を処分し、当該処分により得られた金銭を資産信託流動化計画の定めに従い分配しなければならない。
前項の場合において、信託法第31条(利益相反行為の制限)の規定は、適用しない。
第275条第1項第3項及び第4項並びに会社法第442条第3項(計算書類等の備置き及び閲覧等)の規定は、第1項の場合について準用する。この場合において、第275条第1項中「当該受託信託会社等であった信託会社等(以下この条において「前受託信託会社等」という。)」とあるのは「当該受託信託会社等」と、同法第442条第3項中「株主及び債権者」とあるのは「各受益証券の権利者」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第6節
受託信託会社等の権利義務等
第280条
【受益証券の権利者に対する忠実義務等】
受託信託会社等は、法令及び特定目的信託契約に従い受益証券の権利者のために忠実に信託事務を処理しなければならない。
受託信託会社等は、特定目的信託契約に従い善良な管理者の注意をもって信託事務を処理しなければならない。
第281条
【受託信託会社等の費用償還請求権】
受託信託会社等は、信託財産に関して負担した公租公課、第231条の規定により行った資金の借入れに係る債務その他の費用又は信託事務を処理するため自己に過失なくして受けた損害の補償については、信託財産を売却し、他の権利者に先立ってその権利を行使することができる。ただし、その権利を行使することが信託の目的に反することとなる場合には、その間、行使することができない。
参照条文
第282条
【受託信託会社等の報酬】
受託信託会社等は、特定目的信託契約の定めに基づき信託財産から報酬を得ることができる。
前条の規定は、前項の場合について準用する。
第283条
【特定目的信託契約及び権利者名簿等の公示】
受託信託会社等は、特定目的信託契約の契約書の副本又は謄本を本店及び支店に、権利者名簿を本店に備え置かなければならない。
前項の規定にかかわらず、権利者名簿管理人を置いた場合には、権利者名簿をその営業所に備え置かなければならない。
受託信託会社等が特定目的信託に係る信託事務を処理するに当たって行った資金の借入れに係る債権者、各受益証券の権利者、代表権利者及び特定信託管理者は、受託信託会社等又は権利者名簿管理人の営業時間内においていつでも前二項の書類の閲覧又は謄写を求めることができる。
第284条
【業務の委託】
受託信託会社等は、信託財産の管理又は処分に係る業務を他人に委託する場合においては、原委託者又は信託財産の管理及び処分を適正に遂行するに足りる財産的基礎及び人的構成を有する者に委託しなければならない。
前項の場合において、受託信託会社等が信託財産たる不動産(建物又は宅地建物取引業法第2条第1号に規定する宅地をいう。)の売買、交換又は賃貸に係る業務を委託するときは、不動産特定共同事業法第6条各号のいずれにも該当しない者に委託しなければならない。
第200条第3項及び第202条の規定は、第1項の委託について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第285条
【受益証券の引受け】
受託信託会社等は、固有財産により金融商品取引法第2条第8項第6号の行為を行った場合において、受益証券の全部を取得したときは、これを相当の時期に処分しなければならない。
第286条
【受益証券の募集等】
第208条第2項及び第209条の規定は、原委託者が行う受益証券の募集等(金融商品取引法第2条第3項に規定する有価証券の募集又は有価証券の私募をいう。次項において同じ。)について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
受益証券の募集等の相手方は、受託信託会社等に対し、特定目的信託契約に定める費用を支払い、特定目的信託契約の契約書の謄本又は抄本その他内閣府令で定める書類の交付を請求することができる。
受託信託会社等は、前項の請求があったときは、これに応じなければならない。
第40条第9項の規定は、特定目的信託契約の契約書の謄本又は抄本その他内閣府令で定める書類の交付について準用する。この場合において、同項中「取締役」とあるのは「受託信託会社等」と、「前項」とあるのは「第286条第2項及び第3項」と、「申込者」とあるのは「受益証券の募集等の相手方」と、「資産流動化計画の謄本又は抄本に記載すべき事項」とあるのは「特定目的信託契約の契約書の謄本又は抄本に記載すべき事項その他内閣府令で定める事項」と読み替えるものとする。
第7節
雑則
第287条
【不動産登記法に係る特例】
特定目的信託に係る不動産登記法第97条第1項(信託の登記の記載事項)の規定の適用については、同項第3号中「信託管理人」とあるのは、「代表権利者又は特定信託管理者」とする。
第288条
【公告方法】
この法律の規定により特定目的信託に関してする公告は、当該特定目的信託の受託信託会社等(受託信託会社等の任務の終了後新受託信託会社等の就任前にあっては、前受託信託会社等)における公告の方法(公告の期間を含む。)によりしなければならない。
第4編
雑則
第289条
【財務大臣への資料提出等】
財務大臣は、その所掌に係る金融破綻処理制度及び金融危機管理に関し、資産の流動化に係る制度の企画又は立案をするため必要があると認めるときは、内閣総理大臣に対し、必要な資料の提出及び説明を求めることができる。
財務大臣は、その所掌に係る金融破綻処理制度及び金融危機管理に関し、資産の流動化に係る制度の企画又は立案をするため特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、特定目的会社に対し、資料の提出、説明その他の協力を求めることができる。
第290条
【権限の委任等】
内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。
金融庁長官は、前項の規定により委任された権限のうち、次に掲げるものを証券取引等監視委員会(以下「委員会」という。)に委任する。ただし、報告又は資料の提出を命ずる権限は、金融庁長官が自ら行うことを妨げない。
第209条第2項において準用する第217条第1項の規定による権限(資産対応証券の募集等の取扱いに係る取引の公正の確保に係る規定として政令で定める規定に関するものに限る。)
第286条第1項において準用する第209条第2項において準用する第217条第1項の規定による権限(受益証券の募集等に係る取引の公正の確保に係る規定として政令で定める規定に関するものに限る。)
金融庁長官は、政令で定めるところにより、第1項の規定により委任された権限(前項の規定により委員会に委任されたものを除く。)のうち、第217条第1項第209条第2項第286条第1項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)の規定によるものを委員会に委任することができる。
委員会は、前項の規定により委任された権限を行使したときは、速やかに、その結果について金融庁長官に報告するものとする。
金融庁長官は、政令で定めるところにより、第1項の規定により委任された権限(第2項及び第3項の規定により委員会に委任されたものを除く。)の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
委員会は、政令で定めるところにより、第2項及び第3項の規定により委任された権限の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
前項の規定により財務局長又は財務支局長に委任された権限に係る事務に関しては、委員会が財務局長又は財務支局長を指揮監督する。
第291条
【委員会の命令に対する不服申立て】
委員会が前条第2項又は第3項の規定により行う報告又は資料の提出の命令(同条第6項の規定により財務局長又は財務支局長が行う場合を含む。)についての行政不服審査法による不服申立ては、委員会に対してのみ行うことができる。
第292条
【内閣府令への委任】
この法律に定めるもののほか、この法律による届出に関する手続その他この法律を実施するため必要な事項は、内閣府令で定める。
第293条
【経過措置】
この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に係る経過措置を含む。)を定めることができる。
第5編
罰則
第294条
次の各号に掲げる違反があった場合においては、その違反行為をした者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第4条第1項又は第11条第1項の規定に違反して届出をしないで資産の流動化に係る業務を行ったとき。
第7条第2項第11条第5項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)に違反して第7条第2項に規定する資料(これらの資料が電磁的記録で作成されている場合における内閣府令で定める電磁的記録又は当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面を含む。)を提出しないで資産対応証券を発行したとき。
第9条第1項の規定に違反して届出をしなかったとき。
第195条第1項の規定に違反したとき。
第196条の規定に違反したとき。
第203条の規定に違反して同条に規定する者に同条に規定する業務を委託せず、当該業務を行ったとき。
第207条の規定に違反して募集等に係る事務を行ったとき。
第208条第2項第286条第1項において準用する場合を含む。)の規定に違反して届出をしないで募集等の取扱いを行ったとき。
第209条第1項第286条第1項において準用する場合を含む。)において準用する金融商品取引法第39条第1項の規定に違反したとき。
第225条第1項の規定に違反して届出をしないで特定目的信託契約を締結したとき、又は虚偽の届出をしたとき。
第227条第1項の規定に違反して届出をしなかったとき。
第4条第2項第11条第5項において準用する場合を含む。)の届出書若しくは第4条第3項各号(第11条第5項において準用する場合を含む。)に掲げる資料若しくは第4条第4項第11条第5項において準用する場合を含む。)に掲げる電磁的記録、第7条第2項第11条第5項において準用する場合を含む。)に規定する資料、第9条第2項第227条第2項において準用する場合を含む。)の届出書若しくは第9条第3項各号(第227条第2項において準用する場合を含む。)に掲げる書類、第11条第3項の書類又は第225条第2項各号に掲げる書類に虚偽の記載又は記録をして提出したとき。
第295条
次の各号に掲げる違反があった場合においては、その違反行為をした者は、二年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第213条の規定に違反したとき(前条第1号又は第4号に該当する場合を除く。)。
第219条第209条第2項第286条第1項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)の規定による業務の全部又は一部の停止の命令に違反したとき。
第296条
次の各号に掲げる違反があった場合においては、その違反行為をした者は、一年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第215条の規定による帳簿及び資料の作成若しくは保存をせず、又は虚偽の帳簿及び資料の作成をしたとき。
第216条の規定による事業報告書を提出せず、又は虚偽の事業報告書を提出したとき。
第217条第1項第209条第2項第286条第1項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定による報告若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告若しくは資料の提出をし、第217条第1項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。
第297条
次の各号のいずれかに掲げる違反があった場合においては、その違反行為をした者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第209条第1項第286条第1項において準用する場合を含む。次号において同じ。)において準用する金融商品取引法第39条第2項の規定に違反したとき。
第209条第1項において準用する金融商品取引法第39条第5項の規定による申請書又は書類に虚偽の記載をして提出したとき。
参照条文
第298条
第218条第209条第2項第286条第1項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反したときは、その違反行為をした者は、六月以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
参照条文
第299条
次の各号に掲げる違反があった場合においては、その違反行為をした者は、五十万円以下の罰金に処する。
第10条第1項又は第228条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
第211条又は第214条の規定に違反したとき。
第231条又は第232条の規定に違反したとき。
第300条
第209条第1項第286条第1項において準用する場合を含む。)において準用する金融商品取引法第37条の4第1項の規定による書面の交付をせず、又は虚偽の記載をした書面の交付をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
参照条文
第301条
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第294条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
第302条
【取締役等の特別背任罪】
次に掲げる者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は特定目的会社に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、当該特定目的会社に財産上の損害を加えたときは、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
特定目的会社の発起人
特定目的会社の設立時取締役又は設立時監査役
特定目的会社の取締役、会計参与又は監査役
民事保全法(平成元年法律第91号第56条に規定する仮処分命令により選任された特定目的会社の取締役又は監査役の職務を代行する者
第76条第2項の規定により選任された特定目的会社の一時役員(第68条第1項に規定する役員をいう。)の職務を行うべき者又は第85条において準用する会社法第351条第2項の規定により選任された特定目的会社の一時代表取締役の職務を行うべき者
特定目的会社の支配人
特定目的会社の事業に関するある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人
特定目的会社の検査役
次に掲げる者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は清算特定目的会社に損害を与える目的で、その任務に背く行為をし、当該清算特定目的会社に財産上の損害を加えたときも、前項と同様とする。
清算特定目的会社の清算人
民事保全法第56条に規定する仮処分命令により選任された清算特定目的会社の清算人の職務を代行する者
第168条第5項において準用する第76条第2項の規定又は第171条第6項において準用する会社法第351条第2項の規定により選任された清算特定目的会社の一時清算人又は代表清算人の職務を行うべき者
清算特定目的会社の清算人代理
清算特定目的会社の監督委員
清算特定目的会社の調査委員
次に掲げる者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は特定目的信託の受益証券の権利者に損害を与える目的で、その任務に背く行為をし、当該受益証券の権利者に財産上の損害を加えたときも、第1項と同様とする。
受託信託会社等の取締役又は執行役
受託信託会社等の支配人
受託信託会社等の事業に関するある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人
第284条の規定により業務の委託を受けた者(法人である場合にあっては、その取締役、執行役又は支配人その他事業に関するある種類又は特定の事項の委託を受けた使用人)
前三項の罪の未遂は、罰する。
第303条
【代表特定社債権者等の特別背任罪】
特定目的会社の代表特定社債権者又は決議執行者(第129条第2項において準用する会社法第737条第2項に規定する決議執行者をいう。以下同じ。)が、自己若しくは第三者の利益を図り又は特定社債権者に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、特定社債権者に財産上の損害を加えたときは、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
特定目的信託の代表権利者若しくは特定信託管理者又は第246条第1項の規定に基づき権利者集会の決議により定められた者が、自己若しくは第三者の利益を図り、又は特定目的信託の受益証券の権利者に損害を与える目的で、その任務に背く行為をし、当該受益証券の権利者に財産上の損害を加えたときも、前項と同様とする。
前二項の罪の未遂は、罰する。
参照条文
第304条
【特定目的会社財産等を危うくする罪等】
第302条第1項第1号又は第2号に掲げる者が、第16条第3項各号に掲げる事項について、又は第19条第1項の規定による払込み若しくは給付について、裁判所に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたときは、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第302条第1項第3号から第5号までに掲げる者が、第36条第1項第3号に掲げる事項について、裁判所又は社員総会に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたときも、前項と同様とする。
検査役が、第16条第3項各号又は第36条第1項第3号に掲げる事項について、裁判所に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたときも、第1項と同様とする。
第302条第1項第3号から第7号までに掲げる者が、次のいずれかに該当する場合にも、第1項と同様とする。
第159条の規定による社員総会の承認により優先資本金の減少又は優先出資の消却を行う場合において、同条第1項の貸借対照表上の純資産の額について、特定目的会社の社員総会に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたとき。
何人の名義をもってするかを問わず、特定目的会社の計算において不正にその特定出資若しくは優先出資を取得し、又は質権の目的としてその特定出資若しくは優先出資を受けたとき。
法令若しくは定款の規定又は資産流動化計画の定めに違反して、利益の配当、第115条第1項の金銭の分配又は特定出資若しくは優先出資の消却を行ったとき。
特定目的会社の目的の範囲外において、投機取引のために当該特定目的会社の財産を処分したとき。
受託信託会社等の取締役、執行役又は支配人その他事業に関するある種類若しくは特定の事項の委任を受けた使用人が、次の各号のいずれかに該当する場合も、第1項と同様とする。
法令の規定又は資産信託流動化計画の定めに違反して、金銭の分配を行ったとき。
特定目的信託契約の範囲外において、投機取引のために、当該特定目的信託財産を処分したとき。
参照条文
第305条
【虚偽文書行使等の罪】
次に掲げる者が、資産対応証券を引き受ける者の募集をするに当たり、特定目的会社の事業その他の事項に関する説明を記載した資料若しくは当該募集の広告その他の当該募集に関する文書であって重要な事項について虚偽の記載のあるものを行使し、又はこれらの書類の作成に代えて電磁的記録の作成がされている場合における当該電磁的記録であって重要な事項について虚偽の記録のあるものをその募集の事務の用に供したときは、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第302条第1項第3号から第7号までに掲げる者
資産対応証券を引き受ける者の募集の委託を受けた者
資産対応証券の売出しを行う者が、その売出しに関する文書であって重要な事項について虚偽の記載のあるものを行使し、又は当該文書の作成に代えて電磁的記録の作成がされている場合における当該電磁的記録であって重要な事項について虚偽の記録のあるものをその売出しの事務の用に供したときも、前項と同様とする。
参照条文
第306条
【預合いの罪】
第302条第1項第1号から第7号までに掲げる者が、特定出資又は優先出資の発行に係る払込みを仮装するため預合いを行ったときは、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。預合いに応じた者も、同様とする。
参照条文
第307条
【超過発行等の罪】
次に掲げる者が、第4条第1項又は第11条第1項の届出に係る資産流動化計画に記載され、若しくは記録された資産対応証券以外の資産対応証券を発行し、又は当該資産流動化計画に記載され、若しくは記録された資産対応証券の発行総口数若しくは発行総額若しくは発行限度額を超えて当該資産対応証券を発行したときは、五年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する。
特定目的会社の取締役又は清算特定目的会社の清算人
民事保全法第56条に規定する仮処分命令により選任された特定目的会社の取締役又は清算特定目的会社の清算人の職務を代行する者
第76条第2項第168条第5項において準用する場合を含む。)の規定により選任された特定目的会社の一時役員の職務を行うべき者又は清算特定目的会社の清算人の職務を行うべき者
参照条文
第308条
【取締役等の贈収賄罪】
次に掲げる者が、その職務に関し、不正の請託を受けて、財産上の利益を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する。
第302条第1項各号又は第2項各号に掲げる者
第303条第1項に規定する者
特定目的会社の会計監査人又は第76条第4項の規定により選任された一時会計監査人の職務を行うべき者
前項の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
第309条
【社員等の権利の行使に関する贈収賄罪】
次に掲げる事項に関し、不正の請託を受けて、財産上の利益を収受し、又はその要求若しくは約束をした者は、五年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する。
特定目的会社の社員総会、特定社債権者集会又は債権者集会における発言又は議決権の行使
第36条第5項第42条第5項第138条第1項若しくは第147条第1項において準用する会社法第210条第53条第1項若しくは第2項同条第5項において準用する同法第297条第4項第57条第1項から第3項まで、第58条第1項第81条第1項第82条第170条第3項において準用する場合を含む。)、第83条第170条第3項において準用する場合を含む。)、第100条第1項若しくは第168条第4項に規定する社員の権利の行使、第180条第2項若しくは同条第4項において準用する同法第522条第1項に規定する社員若しくは債権者の権利の行使又は第180条第4項において準用する同法第547条第1項若しくは第3項に規定する債権者の権利の行使
特定社債の総額(償還済みの額を除く。)の十分の一以上に当たる特定社債を有する特定社債権者の権利の行使
この法律又はこの法律において準用する会社法に規定する訴えの提起(特定目的会社の社員、債権者又は転換特定社債若しくは新優先出資引受権付特定社債を有する者がするものに限る。)
この法律において準用する会社法第849条第1項の規定による社員の訴訟参加
特定目的信託の権利者集会又は種類権利者集会における発言又は議決権の行使
特定目的信託の受益権の十分の一以上の元本持分を有する受益証券の権利者の権利の行使
第260条第5項において準用する信託法第44条の規定に規定する権利の行使
第262条の規定に規定する権利の行使
前項の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者も、同項と同様とする。
参照条文
第310条
【没収及び追徴】
第308条第1項又は前条第1項の場合において、犯人の収受した利益は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
第311条
【社員等の権利等の行使に関する利益供与の罪】
第302条第1項第3号から第6号までに掲げる者又はその他の特定目的会社の使用人が、特定目的会社の社員の権利の行使又は特定社債権者、特定約束手形の所持人若しくは特定借入れに係る債権者の権利の行使(第64条第1項第82条又は第112条において準用する会社法第828条第1項第5号に係る部分に限る。)及び第2項第5号に係る部分に限る。)に規定する権利の行使に限る。第4項において「社員等の権利の行使」という。)に関し、当該特定目的会社の計算において財産上の利益を供与したときは、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
第302条第3項第1号若しくは第2号に掲げる者又はその他の受託信託会社等の使用人が、受益証券の権利者の権利の行使に関し、特定目的信託財産の計算において財産上の利益を供与したときも、前項と同様とする。
情を知って、前二項の利益の供与を受け、又は第三者にこれを供与させた者も、第1項と同様とする。
特定目的会社の社員等の権利の行使に関し、特定目的会社の計算において第1項の利益を自己又は第三者に供与することを同項に規定する者に要求した者も、同項と同様とする。
受益証券の権利者の権利の行使に関し、特定目的信託財産の計算において第2項の利益を自己又は第三者に供与することを同項に規定する者に要求した者も、第1項と同様とする。
前三項の罪を犯した者が、その実行について第1項又は第2項に規定する者に対し威迫の行為をしたときは、五年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する。
第3項から前項までの罪を犯した者には、情状により、懲役及び罰金を併科することができる。
第1項及び第2項の罪を犯した者が自首したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。
第312条
【国外犯】
第302条から第304条まで、第306条第307条第308条第1項第309条第1項並びに前条第1項及び第2項の罪は、日本国外においてこれらの罪を犯した者にも適用する。
第308条第2項第309条第2項及び前条第3項から第6項までの罪は、刑法第2条の例に従う。
第313条
【法人における罰則の適用】
第302条第1項若しくは第2項第303条第1項第304条第1項から第4項まで、第305条から第307条まで又は第308条第1項に規定する者が法人であるときは、これらの規定並びに第302条第4項及び第303条第3項の規定は、その行為をした取締役、執行役その他業務を執行する役員又は支配人に対してそれぞれ適用する。
第314条
【虚偽記載等の罪】
第194条第4項において準用する会社法第955条第1項の規定に違反して、調査記録簿等(同項に規定する調査記録簿等をいう。以下この条において同じ。)に同項に規定する電子公告調査に関し法務省令で定めるものを記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をし、又は同項の規定に違反して調査記録簿等を保存しなかった者は、三十万円以下の罰金に処する。
参照条文
第315条
【両罰規定】
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同条の刑を科する。
第316条
【過料に処すべき行為】
特定目的会社の発起人、設立時取締役、設立時監査役、取締役、会計参与若しくはその職務を行うべき社員、監査役、会計監査人若しくはその職務を行うべき社員、清算人、清算人代理、民事保全法第56条に規定する仮処分命令により選任された取締役、監査役若しくは清算人の職務を代行する者、第302条第1項第5号に規定する一時取締役、会計参与、監査役若しくは代表取締役の職務を行うべき者、同条第2項第3号に規定する一時清算人若しくは代表清算人の職務を行うべき者、第308条第1項第3号に規定する一時会計監査人の職務を行うべき者、検査役、監督委員、調査委員、特定社員名簿管理人若しくは優先出資社員名簿管理人、特定社債原簿管理人、特定社債管理者、事務を承継する特定社債管理者、代表特定社債権者若しくは決議執行者、特定目的信託の受託者、権利者集会の代表権利者若しくは特定信託管理者又は第246条第1項の規定に基づき権利者集会の決議により定められた者は、次の各号のいずれかに該当する場合には、百万円以下の過料に処する。ただし、その行為について刑を科すべきときは、この限りでない。
第2編第2章同章において準用する会社法の規定を含む。以下この条において同じ。)の規定による登記をすることを怠ったとき。
第2編第2章若しくは第3編第3章同章において準用する会社法の規定を含む。以下この条において同じ。)の規定による公告若しくは通知をすることを怠ったとき、又は不正の公告若しくは通知をしたとき。
第2編第2章の規定による開示をすることを怠ったとき。
第2編第2章又は第3編第3章の規定に違反して、正当な理由がないのに、書類若しくは電磁的記録に記録された事項を内閣府令で定める方法により表示したものの閲覧若しくは謄写又は書類の謄本若しくは抄本の交付、電磁的記録に記録された事項を電磁的方法により提供すること若しくはその事項を記載した書面の交付を拒んだとき。
第2編第2章の規定による調査を妨げたとき。
第2編第2章若しくは第4章又は第3編第3章に定める事項について、官庁、社員総会若しくは第66条第1項の総会、特定社債権者集会、債権者集会又は権利者集会若しくは種類権利者集会に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたとき。
定款、特定社員名簿、優先出資社員名簿、特定社債原簿、権利者名簿、議事録、財産目録、会計帳簿、貸借対照表、損益計算書、事業報告、事務報告、第102条第2項若しくは第177条第1項の附属明細書、会計参与報告、監査報告、会計監査報告、決算報告、利益の処分若しくは損失の処理に関する議案、第264条第1項の附属明細書若しくは同項第3号の報告書又は第28条第3項において準用する会社法第122条第1項第32条第6項において準用する同法第149条第1項第125条において準用する同法第682条第1項若しくは第695条第1項の書面若しくは電磁的記録に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、又は虚偽の記載若しくは記録をしたとき。
第63条第2項第105条第1項若しくは第2項同条第3項において準用する場合を含む。)、第264条第3項若しくは第4項第275条第3項第279条第3項において準用する場合を含む。)若しくは第283条第1項若しくは第2項又は第16条第6項において準用する会社法第31条第1項第28条第3項若しくは第43条第3項において準用する同法第125条第1項第61条第65条第2項若しくは第245条第2項第253条において準用する場合を含む。)において準用する同法第311条第3項第65条第1項において準用する同法第310条第6項第65条第2項において準用する同法第312条第4項第65条第3項において準用する同法第318条第2項若しくは第3項第86条第2項において準用する同法第378条第1項第129条第2項若しくは第249条第253条において準用する場合を含む。)において準用する同法第731条第2項第177条第3項において準用する同法第496条第1項若しくは第125条において準用する同法第684条第1項の規定に違反して、帳簿又は書類若しくは書面若しくは電磁的記録を備え置かなかったとき。
第20条の規定に違反して設立時発行特定出資の特定社員となる権利を譲渡したとき。
第34条第6項又は第46条第2項の規定に違反して、特定出資若しくはその質権の処分又は優先出資の失効の手続若しくは優先出資若しくはその質権の処分をすることを怠ったとき。
第37条の規定に違反して特定出資について指図式又は無記名式の証券を発行したとき。
第40条第1項第122条第1項第133条第1項又は第141条第1項の規定に違反して、募集優先出資又は募集特定社債の引受けの申込みをしようとする者に対し、これらの規定に規定する事項を通知せず、又は虚偽の通知をしたとき。
第48条第1項若しくは同条第3項において準用する会社法第215条第2項又は第125条において準用する同法第696条の規定に違反して、遅滞なく、優先出資証券又は特定社債券を発行しなかったとき。
第48条第2項の規定に違反して優先出資証券を発行したとき。
優先出資証券、特定社債券、新優先出資引受権証券又は受益証券に記載すべき事項を記載せず、又は虚偽の記載をしたとき。
第52条第1項の規定、第58条第2項において準用する会社法第307条第1項第1号の規定又は第81条第2項において準用する同法第359条第1項第1号の規定による裁判所の命令に違反して、社員総会を招集しなかったとき。
第57条第1項第66条第3項において準用する場合を含む。)の規定による請求があった場合において、その請求に係る事項を社員総会又は第66条第1項の総会の会議の目的としなかったとき。
正当な理由がないのに、社員総会若しくは第66条第1項の総会、権利者集会又は種類権利者集会において、社員又は受益証券の権利者の求めた事項について説明をしなかったとき。
取締役、会計参与、監査役又は会計監査人がこの法律又は定款で定めたその員数を欠くこととなった場合において、その選任(一時会計監査人の職務を行うべき者の選任を含む。)の手続をすることを怠ったとき。
第77条第2項において準用する会社法第344条第2項の規定による請求があった場合において、その請求に係る事項を社員総会の目的とせず、又はその請求に係る議案を社員総会に提出しなかったとき。
21号
第111条第2項又は第4項の規定に違反して特定資本金又は優先資本金の額の減少をしたとき。
22号
第113条の規定に違反して同条に規定する減資剰余金を優先資本金に組み入れなかったとき。
23号
第126条の規定に違反して特定社債を発行し、又は第127条第8項において準用する会社法第714条第1項の規定に違反して事務を承継する特定社債管理者を定めなかったとき。
24号
第170条第3項において準用する会社法第484条第1項の規定に違反して破産手続開始の申立てを怠ったとき、又は第180条第3項の規定に違反して特別清算開始の申立てをすることを怠ったとき。
25号
清算の結了を遅延させる目的で、第179条第1項において準用する会社法第499条第1項の期間を不当に定めたとき。
26号
第179条第1項において準用する会社法第500条第1項の規定又は第180条第4項において準用する同法第537条第1項の規定に違反して債務の弁済をしたとき。
27号
第179条第1項において準用する会社法第502条第1項の規定に違反して清算特定目的会社の財産を分配したとき。
28号
第180条第4項において準用する会社法第535条第1項又は第536条第1項の規定に違反したとき。
29号
第180条第4項において準用する会社法第540条第1項若しくは第2項又は第542条の規定による保全処分に違反したとき。
30号
第194条第4項において準用する会社法第941条の規定に違反して同条の調査を求めなかったとき。
31号
第265条又は第279条の規定に違反して金銭の分配をしたとき。
第70条第1項第72条第2項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定に違反して特定目的会社の取締役又は監査役となった者及び第70条第1項第7号から第10号までに掲げる者となった特定目的会社の取締役又は監査役も、前項と同様とする。
第317条
次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。
第194条第4項において準用する会社法第946条第3項の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をした者
正当な理由がないのに、第194条第4項において準用する会社法第951条第2項各号又は第955条第2項各号に掲げる請求を拒んだ者
第318条
次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。
第12条第1項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
第15条第3項の規定に違反して、特定目的会社であると誤認されるおそれのある文字をその名称又は商号中に使用した者
第15条第4項の規定に違反して、他の特定目的会社であると誤認されるおそれのある名称又は商号を用いた者
附則
この法律は、平成十年九月一日から施行する。
附則
平成10年10月16日
第1条
(施行期日)
この法律は、金融再生委員会設置法の施行の日から施行する。
第2条
(経過措置)
この法律による改正前の担保附社債信託法、信託業法、農林中央金庫法、無尽業法、銀行等の事務の簡素化に関する法律、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、農業協同組合法、証券取引法、損害保険料率算出団体に関する法律、水産業協同組合法、中小企業等協同組合法、協同組合による金融事業に関する法律、船主相互保険組合法、地方税法、証券投資信託及び証券投資法人に関する法律、信用金庫法、長期信用銀行法、貸付信託法、中小漁業融資保証法、信用保証協会法、労働金庫法、自動車損害賠償保障法、農業信用保証保険法、地震保険に関する法律、登録免許税法、金融機関の合併及び転換に関する法律、外国証券業者に関する法律、農村地域工業等導入促進法、農水産業協同組合貯金保険法、銀行法、貸金業の規制等に関する法律、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、抵当証券業の規制等に関する法律、金融先物取引法、前払式証票の規制等に関する法律、商品投資に係る事業の規制に関する法律、国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律、特定債権等に係る事業の規制に関する法律、金融制度及び証券取引制度の改革のための関係法律の整備等に関する法律、協同組織金融機関の優先出資に関する法律、不動産特定共同事業法、保険業法、金融機関等の更生手続の特例等に関する法律、農林中央金庫と信用農業協同組合連合会との合併等に関する法律、日本銀行法、銀行持株会社の創設のための銀行等に係る合併手続の特例等に関する法律、特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律又は金融システム改革のための関係法律の整備等に関する法律(以下「旧担保附社債信託法等」という。)の規定により内閣総理大臣その他の国の機関がした免許、許可、認可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為は、この法律による改正後の担保附社債信託法、信託業法、農林中央金庫法、無尽業法、銀行等の事務の簡素化に関する法律、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、農業協同組合法、証券取引法、損害保険料率算出団体に関する法律、水産業協同組合法、中小企業等協同組合法、協同組合による金融事業に関する法律、船主相互保険組合法、地方税法、証券投資信託及び証券投資法人に関する法律、信用金庫法、長期信用銀行法、貸付信託法、中小漁業融資保証法、信用保証協会法、労働金庫法、自動車損害賠償保障法、農業信用保証保険法、地震保険に関する法律、登録免許税法、金融機関の合併及び転換に関する法律、外国証券業者に関する法律、農村地域工業等導入促進法、農水産業協同組合貯金保険法、銀行法、貸金業の規制等に関する法律、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、抵当証券業の規制等に関する法律、金融先物取引法、前払式証票の規制等に関する法律、商品投資に係る事業の規制に関する法律、国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律、特定債権等に係る事業の規制に関する法律、金融制度及び証券取引制度の改革のための関係法律の整備等に関する法律、協同組織金融機関の優先出資に関する法律、不動産特定共同事業法、保険業法、金融機関等の更生手続の特例等に関する法律、農林中央金庫と信用農業協同組合連合会との合併等に関する法律、日本銀行法、銀行持株会社の創設のための銀行等に係る合併手続の特例等に関する法律、特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律又は金融システム改革のための関係法律の整備等に関する法律(以下「新担保附社債信託法等」という。)の相当規定に基づいて、金融再生委員会その他の相当の国の機関がした免許、許可、認可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為とみなす。
この法律の施行の際現に旧担保附社債信託法等の規定により内閣総理大臣その他の国の機関に対してされている申請、届出その他の行為は、新担保附社債信託法等の相当規定に基づいて、金融再生委員会その他の相当の国の機関に対してされた申請、届出その他の行為とみなす。
旧担保附社債信託法等の規定により内閣総理大臣その他の国の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、これを、新担保附社債信託法等の相当規定により金融再生委員会その他の相当の国の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、新担保附社債信託法等の規定を適用する。
第3条
この法律の施行の際現に効力を有する旧担保附社債信託法等の規定に基づく命令は、新担保附社債信託法等の相当規定に基づく命令としての効力を有するものとする。
第4条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第5条
(政令への委任)
前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成11年4月21日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第6条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年以内に、この法律の施行状況のほか、金融業者が社債の発行等により貸付資金の受入れをして行っている金銭の貸付けが国民経済に及ぼしている影響等を勘案し、この法律に規定する金融業者の貸付業務のための社債の発行等に係る制度について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成11年8月13日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一条中商法第二百八十五条ノ四、第二百八十五条ノ五第二項、第二百八十五条ノ六第二項及び第三項、第二百九十条第一項並びに第二百九十三条ノ五第三項の改正規定並びに附則第六条中農林中央金庫法第二十三条第三項及び第二十四条第一項の改正規定、附則第七条中商工組合中央金庫法第三十九条ノ三第三項及び第四十条ノ二第一項の改正規定、附則第九条中農業協同組合法第五十二条第一項の改正規定、附則第十条中証券取引法第五十三条第三項の改正規定及び同条第四項を削る改正規定、附則第十一条中水産業協同組合法第五十六条第一項の改正規定、附則第十二条中協同組合による金融事業に関する法律第五条の五の次に一条を加える改正規定及び同法第十二条第一項の改正規定、附則第十三条中船主相互保険組合法第四十二条第一項の改正規定、附則第十六条中信用金庫法第五十五条の三第三項及び第五十七条第一項の改正規定、附則第十八条中労働金庫法第六十一条第一項の改正規定、附則第二十三条中銀行法第十七条の二第三 項の改正規定及び同条第四項を削る改正規定、附則第二十六条の規定、附則第二十七条中保険業法第十五条に一項を加える改正規定、同法第五十五条第一項及び第二項、第百十二条第一項並びに第百十二条の二第三項の改正規定、同条第四項を削る改正規定、同法第百十五条第二項、第百十八条第一項、第百十九条及び第百九十九条の改正規定並びに同法附則第五十九条第二項及び附則第九十条第二項を削る改正規定、附則第二十九条中株式の消却の手続に関する商法の特例に関する法律第七条第二項の改正規定並びに附則第三十一条中特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律第百一条第一項及び第百二条第三項の改正規定は、平成十二年四月一日から施行する。
第2条
(監査報告書に関する経過措置)
この法律の施行前に終了した営業年度について作成すべき監査報告書の記載事項に関しては、なお従前の例による。農林中央金庫、農業協同組合及び農業協同組合連合会、漁業協同組合、漁業協同組合連合会、水産加工業協同組合及び水産加工業協同組合連合会、信用協同組合及び信用協同組合連合会(中小企業等協同組合法第九条の九第一項第一号の事業を行う協同組合連合会をいう。次条において同じ。)、信用金庫及び信用金庫連合会、労働金庫及び労働金庫連合会並びに相互会社(保険業法第二条第五項に規定する相互会社をいう。次条において同じ。)についての、この法律の施行前に終了した事業年度について作成すべき監査報告書の記載事項に関しても、同様とする。
第3条
(金銭債権等の評価に関する経過措置)
附則第一条ただし書に掲げる改正規定の施行前に開始した営業年度の決算期における金銭債権、社債その他の債券及び株式その他の出資による持分の評価(以下この条において「金銭債権等の評価」という。)に関しては、なお従前の例による。次の各号に掲げる金銭債権等の評価に関しても、同様とする。
附則
平成11年12月8日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十二年四月一日から施行する。
第4条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成11年12月22日
第1条
(施行期日)
この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
附則
平成11年12月22日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第25条
(民法等の一部改正に伴う経過措置)
この法律の施行前に和議開始の申立てがあった場合又は当該申立てに基づきこの法律の施行前若しくは施行後に和議開始の決定があった場合においては、当該申立て又は決定に係る次の各号に掲げる法律の規定に定める事項に関する取扱いについては、この法律の附則の規定による改正後のこれらの規定にかかわらず、なお従前の例による。
第26条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為及びこの法律の附則において従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成12年5月31日
この法律は、商法等の一部を改正する法律の施行の日から施行する。
この法律の施行の日が独立行政法人農林水産消費技術センター法附則第八条の規定の施行の日前である場合には、第三十一条のうち農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律第十九条の五の二、第十九条の六第一項第四号及び第二十七条の改正規定中「第二十七条」とあるのは、「第二十六条」とする。
附則
平成12年5月31日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、附則第四十八条の規定は、預金保険法等の一部を改正する法律第六条の施行の日(平成十三年四月一日)から施行する。
第2条
削除
第3条
(特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
新資産流動化法第六十六条第四号の規定の適用については、旧資産流動化法の規定に違反し、罰金の刑に処せられた者は、新資産流動化法の規定に違反し、罰金の刑に処せられた者とみなす。
新資産流動化法第六十六条第五号の規定の適用については、旧資産流動化法第百五十八条の規定により旧資産流動化法第三条の登録を取り消された旧特定目的会社の役員又は旧資産流動化法第八条第一項第三号ホの政令で定める使用人であった者は、その処分があった日において、新資産流動化法第百五十九条の規定による解散命令を受けた特定目的会社の役員又は新資産流動化法第六十六条第五号の政令で定める使用人であった者とみなす。
第64条
(処分等の効力)
この法律(附則第一条ただし書の規定にあっては、当該規定)の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
第65条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条ただし書の規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第67条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第68条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年以内に、新資産流動化法、新投信法及び第八条の規定による改正後の宅地建物取引業法(以下この条において「新宅地建物取引業法」という。)の施行状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、新資産流動化法及び新投信法の規定並びに新宅地建物取引業法第五十条の二第二項に規定する認可宅地建物取引業者に係る制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成12年11月27日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して五月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第2条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成13年6月8日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十四年四月一日から施行する。
附則
平成13年6月27日
第1条
(施行期日等)
この法律は、平成十四年四月一日(以下「施行日」という。)から施行し、施行日以後に発行される短期社債等について適用する。
第3条
(資産の流動化に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
前条の規定による改正前の資産の流動化に関する法律(以下この条及び次条において「旧資産流動化法」という。)第五条第一項第二号ロ、第三十八条第二項第六号並びに第百十八条の四第二項及び第四項の規定は、施行日前に発行された特定短期社債(前条の規定による改正後の資産の流動化に関する法律(次項及び次条において「新資産流動化法」という。)第二条第八項に規定する特定短期社債をいう。)については、なおその効力を有する。この場合において、旧資産流動化法第五条第一項第二号ロ中「特定社債券」とあるのは、「特定社債」とする。
旧資産流動化法第五条第一項第二号イからニまでに掲げる事項が記載された資産流動化計画については、新資産流動化法第五条第一項第二号イからニまでに掲げる事項が記載された資産流動化計画とみなして、新資産流動化法の規定又は前項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧資産流動化法第五条第一項第二号ロ、第三十八条第二項第六号並びに第百十八条の四第二項及び第四項の規定を適用する。
第4条
旧資産流動化法第八十五条第二項の適用を受けない特定目的会社が新資産流動化法第八十五条第二項の特定目的会社に該当する場合においては、当該特定目的会社については、施行日以後最初に到来する決算期に関する社員総会の終結の時までは、同項の規定は、適用しない。
第6条
(特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律による改正前の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
前条の規定による改正前の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律附則第二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第一条の規定による改正前の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律(以下この条において「旧特定目的会社法」という。)第五条第一項第二号ロ及び第三十八条第二項第六号の規定は、施行日前に発行された特定短期社債(前条の規定による改正後の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律附則第二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第一条の規定による改正前の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律(次項において「新特定目的会社法」という。)第二条第六項に規定する特定短期社債をいう。)については、なおその効力を有する。この場合において、旧特定目的会社法第五条第一項第二号ロ中「特定社債券」とあるのは、「特定社債」とする。
旧特定目的会社法第五条第一項第二号イ又はロに掲げる事項が記載された資産流動化計画については、新特定目的会社法第五条第一項第二号イ又はロに掲げる事項が記載された資産流動化計画とみなして、新特定目的会社法の規定又は前項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧特定目的会社法第五条第一項第二号ロ及び第三十八条第二項第六号の規定を適用する。
第7条
(罰則の適用に関する経過措置)
施行日前にした行為及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第8条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第9条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、振替機関に係る制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を構ずるものとする。
附則
平成13年6月29日
この法律は、商法等改正法の施行の日から施行する。
附則
平成13年6月29日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十四年一月一日から施行する。
附則
平成13年6月29日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十四年一月一日から施行する。
第36条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後の規定の実施状況等を勘案し、組合員である農業者の利益の増進を図る観点から、組合の役員に関する制度の在り方、組合の事業運営の在り方等について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則
平成13年11月28日
この法律は、平成十四年四月一日から施行する。
この法律の施行前にした行為及びこの法律の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成13年12月5日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
附則
平成13年12月12日
この法律は、商法及び株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律の一部を改正する法律の施行の日から施行する。
附則
平成14年5月29日
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
この法律の施行の日が農業協同組合法等の一部を改正する法律第二条の規定の施行の日前である場合には、第九条のうち農業協同組合法第三十条第十二項の改正規定中「第三十条第十二項」とあるのは、「第三十条第十一項」とする。
附則
平成14年6月12日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十五年一月六日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第52条
(資産の流動化に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
この法律の施行前に行われた特定目的信託(資産の流動化に関する法律第二条第十三項に規定する特定目的信託をいう。以下この条において同じ。)の受益権の移転の受託信託会社等(同法第二条第十六項に規定する受託信託会社等をいう。)に対する対抗要件及び特定目的信託の権利者名簿の名義書換については、なお従前の例による。
第74条
(資産の流動化に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
附則第三条の規定によりなおその効力を有するものとされる旧社債等登録法の規定による登録社債等については、前条の規定による改正前の資産の流動化に関する法律第百三十条第一項の規定は、なおその効力を有する。
第84条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第85条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第86条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において新社債等振替法、金融商品取引法の施行状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、新社債等振替法第二条第十一項に規定する加入者保護信託、金融商品取引法第二条第二十九項に規定する金融商品取引清算機関に係る制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成14年6月19日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十五年一月一日から施行する。
附則
平成15年5月30日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十六年四月一日から施行する。
第38条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第39条
(その他の経過措置の政令への委任)
この法律に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
第40条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、この法律による改正後の金融諸制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成15年6月6日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十六年四月一日から施行する。ただし、附則第二十八条の規定は公布の日から、第二条、次条、附則第三条、附則第五条、附則第六条、附則第八条から第十条まで、附則第三十条、附則第三十二条、附則第三十六条から第四十五条まで、附則第四十七条、附則第五十条、附則第五十二条及び附則第五十三条(金融庁設置法第四条第十八号の改正規定に限る。)の規定は平成十八年一月一日から施行する。
第54条
(罰則に関する経過措置)
この法律(附則第一条ただし書に規定する規定については、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第55条
(政令への委任)
附則第二条から第三十条まで、附則第三十三条、附則第三十八条、附則第四十条、附則第四十三条、附則第四十五条及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成15年8月1日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第38条
(資産の流動化に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
施行日前に生じた前条の規定による改正前の資産の流動化に関する法律第百七条において準用する旧商法第二百九十五条第一項の雇用関係に基づいて生じた債権に係る先取特権については、なお従前の例による。
第47条
(なお効力を有するものとされる特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
施行日前に生じた前条の規定による改正前の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律附則第二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第一条の規定による改正前の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律第百七条において準用する旧商法第二百九十五条第一項の雇用関係に基づいて生じた債権に係る先取特権については、なお従前の例による。
附則
平成16年6月2日
第1条
(施行期日)
この法律は、破産法(次条第八項並びに附則第三条第八項、第五条第八項、第十六項及び第二十一項、第八条第三項並びに第十三条において「新破産法」という。)の施行の日から施行する。
第14条
(政令への委任)
附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成16年6月9日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第3条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為及び前条においてなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成16年6月9日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して五年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、第一条中社債等の振替に関する法律第四十八条の表第三十三条の項を削る改正規定、同表第八十九条第二項の項の次に第九十条第一項の項を加える改正規定、同法第百十五条、第百十八条、第百二十一条及び第百二十三条の改正規定、第百二十八条の改正規定(同条を第二百九十九条とする部分を除く。)、同法第六章の次に七章を加える改正規定(第百五十八条第二項(第二号から第四号までを除く。)、第三項及び第四項、第二百五十二条第一項(同項において準用する第百五十八条第二項(第二号から第四号までを除く。)、第三項及び第四項に係る部分に限る。)、第二百五十三条、第二百六十一条第一項(同項において準用する第百五十八条第二項(第二号から第四号までを除く。)、第三項及び第四項に係る部分に限る。)、第二百六十二条、第二百六十八条第一項(同項において準用する第百五十八条第二項(第二号から第四号までを除く。)、第三項及び第四項に係る部分に限る。)並びに第二百六十九条に係る部分に限る。)並びに同法附則第十九条の表の改正規定(「第百十一条第一項」を「第百十一条」に改める部分に限る。)、同法附則第三十三条の改正規定(「同法第二条第二項」を「投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二項」に改める部分に限る。)、第二条の規定、第三条の規定(投資信託及び投資法人に関する法律第九条第三項の改正規定を除く。)、第四条から第七条までの規定、附則第三条から第二十九条まで、第三十四条(第一項を除く。)、第三十六条から第四十三条まで、第四十七条、第五十条及び第五十一条の規定、附則第五十九条中協同組合による金融事業に関する法律第四条の四第一項第三号の改正規定、附則第七十条、第八十五条、第八十六条、第九十五条及び第百九条の規定、附則第百十二条中金融機関等の更生手続の特例等に関する法律第百二十六条の改正規定、附則第百二十条から第百二十二条までの規定、附則第百二十三条中産業活力再生特別措置法第十二条の八第三項及び第十二条の十一第七項の改正規定、附則第百二十五条の規定並びに附則第百二十九条中会社更生法第二百五条第四項及び第二百十四条の改正規定は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「一部施行日」という。)から施行する。
第39条
(資産の流動化に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
優先出資(第五条の規定による改正前の資産の流動化に関する法律(以下この条において「改正前の資産流動化法」という。)第二条第五項に規定する優先出資をいう。以下この条において同じ。)の消却をしようとする特定目的会社(改正前の資産流動化法第二条第三項に規定する特定目的会社をいう。以下この条において同じ。)が、一部施行日前に改正前の資産流動化法第四十八条の二において準用する旧商法第二百十五条第一項の規定による公告又は通知をした場合においては、改正後の資産流動化法第四十八条の二第二項において準用する新商法第二百十三条第四項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
優先出資の併合をしようとする特定目的会社が一部施行日前に改正前の資産流動化法第四十九条第一項において準用する旧商法第二百十五条第一項の規定による公告又は通知をした場合においては、改正後の資産流動化法第四十九条第一項において準用する新商法第二百十五条ノ二の規定にかかわらず、なお従前の例による。
特定目的会社の優先出資の発行を無効とする判決が確定した場合において、当該特定目的会社が一部施行日前に改正前の資産流動化法第四十九条第一項において準用する旧商法第二百八十条ノ十七第二項の規定による公告又は通知をした場合においては、改正後の資産流動化法第四十九条第一項において準用する新商法第二百八十条ノ十七第三項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
特定目的会社又は特定目的信託(改正前の資産流動化法第二条第十三項に規定する特定目的信託をいう。以下この条において同じ。)について、改正前の資産流動化法第四十四条第三項又は第百七十五条第二項において準用する旧商法第二百二十四条ノ三第一項に規定する一定期間(以下この条において「閉鎖期間」という。)が一部施行日前に進行を開始し、一部施行日以後に満了する場合には、一部施行日以後も、当該閉鎖期間の満了の時(以下この条において「閉鎖期間満了時」という。)までは、当該特定目的会社又は当該特定目的信託に係る受託信託会社等(改正前の資産流動化法第二条第十六項に規定する受託信託会社等をいう。第六項において同じ。)は、優先出資社員名簿(改正後の資産流動化法第四十四条第一項に規定する優先出資社員名簿をいう。)又は権利者名簿(改正後の資産流動化法第百七十四条第一項に規定する権利者名簿をいう。)の記載若しくは記録の変更を行わないことができる。
前項に規定する場合においては、閉鎖期間満了時までは、次に掲げる者の議決権については、なお従前の例による。
一部施行日において閉鎖期間を指定する旨の定款の定めがある特定目的会社(一部施行日前に定款の認証を受け、一部施行日後に成立するもの(以下この項において「設立中の特定目的会社」という。)を含む。)又は閉鎖期間を指定する旨の特定目的信託契約(改正前の資産流動化法第百六十二条に規定する特定目的信託契約をいう。以下この項において同じ。)の定めがある特定目的信託であって改正前の資産流動化法第四十四条第三項又は第百七十五条第二項において準用する旧商法第二百二十四条ノ三第一項の一定の日を指定する旨の定款又は特定目的信託契約の定めがないものについては、一部施行日(設立中の特定目的会社にあっては、その成立の日)において、優先出資社員、特定目的信託の受益証券(改正後の資産流動化法第二条第十五項に規定する受益証券をいう。)の権利者又は質権者として権利を行使すべき者を定めるため、当該閉鎖期間の初日の前日を改正前の資産流動化法第四十四条第三項又は第百七十五条第二項において準用する旧商法第二百二十四条ノ三第一項の一定の日に指定する旨の定款の変更の決議又は特定目的信託契約の変更があったものとみなす。この場合においては、取締役の決定(取締役が数人あるときは、その過半数をもってする決定)又は受託信託会社等が変更する特定目的信託契約をもって、当該権利の内容を定めなければならない。
一部施行日前に改正前の資産流動化法第四十九条第一項又は第百七十八条第一項において準用する旧商法第二百二十六条ノ二第二項の規定により寄託された優先出資証券(改正前の資産流動化法第二条第九項に規定する優先出資証券をいう。)又は特定目的信託の受益証券については、なお従前の例による。
第一項又は第二項の規定によりなお従前の例によることとされる改正前の資産流動化法第四十八条の二又は第四十九条第一項において準用する旧商法第二百十五条第一項の規定による公告又は通知に係る優先出資の消却による変更の登記及び優先出資の併合による変更の登記の申請書に添付すべき資料については、なお従前の例による。
第40条
民事関係手続の改善のための民事訴訟法等の一部を改正する法律の施行の日が一部施行日後となる場合には、同法の施行の日の前日までの間における改正後の資産流動化法第百十三条第一項の規定の適用については、同項中「除権決定」とあるのは、「除権判決」とする。
第134条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条ただし書に規定する規定については、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第135条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第136条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、この法律による改正後の株式等の取引に係る決済制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成16年6月9日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成十七年四月一日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第22条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及び附則第三条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第23条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
第24条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、この法律による改正後の金融諸制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成16年6月18日
第1条
(施行期日)
この法律は、新不動産登記法の施行の日から施行する。
第2条
(経過措置)
この法律の施行の日が行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律の施行の日後である場合には、第五十二条のうち商業登記法第百十四条の三及び第百十七条から第百十九条までの改正規定中「第百十四条の三」とあるのは、「第百十四条の四」とする。
附則
平成16年12月1日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成16年12月1日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成16年12月3日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第39条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第40条
(政令への委任)
附則第三条から第十条まで、第二十九条及び前二条に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成16年12月3日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
第87条
(資産の流動化に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
旧特定債権法又はこれに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から三年を経過しない者については、前条の規定による改正後の資産の流動化に関する法律第六十六条第四号に該当する者とみなす。
第121条
(処分等の効力)
この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
第122条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第123条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
第124条
(検討)
政府は、この法律の施行後三年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成16年12月10日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第四条及び第五条の規定は、公布の日から施行する。
附則
平成17年7月26日
この法律は、会社法の施行の日から施行する。
附則
平成17年10月21日
第1条
(施行期日)
この法律は、郵政民営化法の施行の日から施行する。ただし、第六十二条中租税特別措置法第八十四条の五の見出しの改正規定及び同条に一項を加える改正規定、第百二十四条中証券決済制度等の改革による証券市場の整備のための関係法律の整備等に関する法律附則第一条第二号の改正規定及び同法附則第八十五条を同法附則第八十六条とし、同法附則第八十二条から第八十四条までを一条ずつ繰り下げ、同法附則第八十一条の次に一条を加える改正規定並びに附則第三十条、第三十一条、第三十四条、第六十条第十二項、第六十六条第一項、第六十七条及び第九十三条第二項の規定は、郵政民営化法附則第一条第一号に掲げる規定の施行の日から施行する。
第117条
(罰則に関する経過措置)
この法律の施行前にした行為、この附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為、この法律の施行後附則第九条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便為替法第三十八条の八(第二号及び第三号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第十三条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便振替法第七十条(第二号及び第三号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第二十七条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便振替預り金寄附委託法第八条(第二号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第三十九条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧公社法第七十条(第二号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第四十二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧公社法第七十一条及び第七十二条(第十五号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為並びに附則第二条第二項の規定の適用がある場合における郵政民営化法第百四条に規定する郵便貯金銀行に係る特定日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則
平成18年6月2日
この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。
附則
平成18年6月14日
この法律は、平成十八年証券取引法改正法の施行の日から施行する。
附則
平成18年12月15日
この法律は、新信託法の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第九条(商法第七条の改正規定に限る。)、第二十五条(投資信託及び投資法人に関する法律第二百五十一条第二十四号の改正規定に限る。)、第三十七条(金融機関の合併及び転換に関する法律第七十六条第七号の改正規定に限る。)、第四十九条(保険業法第十七条の六第一項第七号、第五十三条の十二第八項、第五十三条の十五、第五十三条の二十五第二項、第五十三条の二十七第三項、第五十三条の三十二、第百八十条の五第三項及び第四項並びに第百八十条の九第五項の改正規定に限る。)、第五十五条(資産の流動化に関する法律第七十六条第六項、第八十五条、第百六十八条第五項、第百七十一条第六項及び第三百十六条第一項第二十三号の改正規定に限る。)、第五十九条、第七十五条及び第七十七条(会社法目次の改正規定、同法第百三十二条に二項を加える改正規定、同法第二編第二章第三節中第百五十四条の次に一款を加える改正規定、同法第二編第三章第四節中第二百七十二条の次に一款を加える改正規定、同法第六百九十五条の次に一条を加える改正規定及び同法第九百四十三条第一号の改正規定を除く。)の規定 公布の日
附則
平成18年12月20日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第66条
(政府の責務)
政府は、多重債務問題(貸金業を営む者による貸付けに起因して、多数の資金需要者等が重畳的又は累積的な債務を負うことにより、その営む社会的経済的生活に著しい支障が生じている状況をめぐる国民生活上及び国民経済の運営上の諸問題をいう。以下同じ。)の解決の重要性にかんがみ、関係省庁相互間の連携を強化することにより、資金需要者等が借入れ又は返済に関する相談又は助言その他の支援を受けることができる体制の整備、資金需要者への資金の融通を図るための仕組みの充実、違法な貸金業を営む者に対する取締りの強化、貸金業者に対する処分その他の監督の状況の検証、この法律による改正後の規定の施行状況の検証その他多重債務問題の解決に資する施策を総合的かつ効果的に推進するよう努めなければならない。
第67条
(検討)
政府は、貸金業制度の在り方について、この法律の施行後二年六月以内に、この法律による改正後の規定の実施状況、貸金業者の実態等を勘案し、第四条の規定による改正後の規定を円滑に実施するために講ずべき施策の必要性の有無について検討を加え、その検討の結果に応じて所要の見直しを行うものとする。
政府は、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律及び利息制限法に基づく金利の規制の在り方について、この法律の施行後二年六月以内に、資金需給の状況その他の経済金融情勢、貸付けの利率の設定の状況その他貸金業者の業務の実態等を勘案し、第五条及び第七条の規定による改正後の規定を円滑に実施するために講ずべき施策の必要性の有無について検討を加え、その検討の結果に応じて所要の見直しを行うものとする。
政府は、この法律の施行後二年六月を経過した後適当な時期において、この法律による改正後の規定の実施状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に応じて所要の見直しを行うものとする。
附則
平成19年6月1日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成二十年十月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第100条
(処分等に関する経過措置)
この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
第101条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第102条
(その他の経過措置の政令への委任)
この附則に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成19年6月27日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第12条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、電子債権記録機関に係る制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成20年6月13日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第40条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第41条
(政令への委任)
附則第二条から第十九条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第42条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年以内に、この法律による改正後の規定の実施状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成23年5月25日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第14条
(資産の流動化に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第十二条の規定による改正後の資産の流動化に関する法律(次項において「新資産流動化法」という。)第四十条第一項の規定は、第二号施行日以後に優先出資を引き受ける者の募集を決定する場合について適用し、第二号施行日前に優先出資を引き受ける者の募集を決定した場合については、なお従前の例による。
新資産流動化法第百二十二条第一項の規定は、第二号施行日以後に特定社債を引き受ける者の募集を決定する場合について適用し、第二号施行日前に特定社債を引き受ける者の募集を決定した場合については、なお従前の例による。
第30条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第31条
(政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
第32条
(検討)
政府は、この法律の施行後五年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則
平成23年5月25日
この法律は、新非訟事件手続法の施行の日から施行する。
附則
平成23年6月24日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
附則
平成24年3月31日
第1条
(施行期日)
この法律は、平成二十四年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第79条
(罰則の適用に関する経過措置)
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第80条
(政令への委任)
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則
平成24年8月1日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則
平成25年5月31日
この法律は、番号利用法の施行の日から施行する。
附則
平成25年6月21日
第1条
(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

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